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わたしの15万円は、妻夫木聡の500円。

妻夫木聡の財布に、いくら入ってるか知ってるだろうか。

前にテレビ番組で、妻夫木聡と佐藤隆太、櫻井翔が男3人旅をする企画があった。ドライブの途中、イケメンたちは大いに盛り上がる。そのなかで突然始まったのが「所持金当てゲーム」だ。ルールは簡単で、質問をいくつかしてそれぞれの財布にある所持金を当てるといったシンプルなゲームだ。一般人の感覚だと、財布の金額を教えるのはしんどいはずだ。でも芸能人ではあるあるなのか、妻夫木も佐藤隆太も「いいね~~」とノリノリで財布を出し始めた。

3人とも相当儲かっているはずだ。とはいえ、遊ぶ暇がないくらい多忙だろう。だから芸能人でも財布には3万円くらいではないか?なんて予想した。

ところが予想は大きく裏切られた。妻夫木君の所持金は15万円だった!15万円……普通に大金だ。しかも驚くのが、15万円は彼らの所持金としては割と普通らしい。「今日とりあえず15万おろしてきた」と話す妻夫木さんに、櫻井くんも佐藤隆太も「まあそうだよな~~」と当然のようにうなずいていた。え、15万円ってとりあえずで出される金額なの!?わかっていたけど、彼らと私の間にある大きな溝にショックを受けた。

実はテレビを見た日、わたしは15万円をおろしていた。来年の結婚式の挙式代を神社に支払うためだった。15万円を現金化した時は、本当にドキドキした。普段レシートでぶ厚くなる私の財布が、はじめて1万円札で厚くなる。神様にお納めするお金なので、挙式代は返金できないと言われた。払ったら終了なのだ。だから本当に15万円を払ってしまっていいのか、15万円があれば1500円ランチが100回行けるのにいいんだろうか……ずっとそんなことを考えていた。そんな日に、妻夫木さんの所持金を知った。

わたしにとって15万円は勇気と決断がなければ取り扱えない。でも妻夫木さんからすれば、普通に引き落としする金額でしかない。妻夫木さんの15万円は、私にとって500円くらいの金額だろう。きっと15万円落としても、妻夫木さんなら「まあいっか」と思えてしまうはずだ。あぁ、なんて羨ましい。人生によってここまでお金に対する価値観が変わってしまうのに、改めて驚かされた。

ただ気づかぬうちに、金銭感覚は変化している場合がある。思い返せば私もそうだ。約10年前、中学生のわたしはサイゼリアの1,000円弱が高いと思っていた。今でいう居酒屋代くらいの感覚で、月に2回行くと「今月はもうキツイな~」と思っていた。そんな貴重な1,000円を、今アラサーのわたしは毎日ランチで使っている。「東京のランチって高いよね~」なんて言っても、平気で1000円を支払っている。15歳のわたしからすれば、いまのわたしは妻夫木の所持金レベルの驚きなはずだ。

あと5年すれば30歳になる。そのとき、わたしはどれくらいの金額を使うんだろうか。今のわたしは1,500円のランチはためらうし、1万円超える洋服はめったに買えない。でも30歳になるときには、1万円の服を見て「こんなもんか」と言いながら平気で買える大人になってみたい。いつか15万円が1万円くらいに感じられるように、明日からも一生懸命働いていきたい。

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