興津征雄 / OKITSU, Yukio

神戸大学教授(大学院法学研究科・法学部、行政法)。近著『行政法 I 行政法総論(法学叢…

興津征雄 / OKITSU, Yukio

神戸大学教授(大学院法学研究科・法学部、行政法)。近著『行政法 I 行政法総論(法学叢書2-I)』新世社(2023年)に関する情報を発信します。ご質問はQuerie https://querie.me/user/yukio_okitsu またはX(旧Twitter)へどうぞ。

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興津征雄『行政法 I 行政法総論』新世社(2023年)の上梓にあたって

このたび、興津征雄『行政法 I 行政法総論』を新世社の「法学叢書」シリーズ(2-I巻)として刊行する運びとなりました(2023年9月末発売予定)。 これから発売日前後にかけて、本書の内容や特徴に関する自己紹介をアップしていきたいと思います。 各記事はこのページから飛べるように、以下に集約してリンクを張っておきます。 興津征雄『行政法I 行政法総論』の訂正情報(2023/10/4) 興津征雄『行政法I 行政法総論』についての質問と回答(2023/10/10) 興津征雄『

    • 興津征雄『行政法I 行政法総論』改訂に向けた情報蓄積

      この記事は、興津征雄『行政法 I 行政法総論』新世社(2023年)の情報記事です。 来るべき改訂を見すえて(また第Ⅱ巻の執筆に向けて)、新判例や法令改正・新法令の情報を蓄積していきます。以下に取り上げる判例や法令をすべて改訂版に盛り込むという趣旨ではありません。コメントも暫定的なものにすぎません。改訂・執筆作業の助けとするための、自分のためのメモにすぎません。 法令官報の発行に関する法律 令和5年12月13日法律第85号 施行日:公布の日から起算して一年六月を超えない範

      • 教科書の紹介――800ページも何を書いたのか?全部読まなければならないのか?(続)

        この記事は、興津征雄『行政法 I 行政法総論』新世社(2023年)の情報記事です。「教科書の紹介――800ページも何を書いたのか?全部読まなければならないのか?」の続編です。 前回の記事では、以下のような観点から、主として本書第1部・第2部について、読者の到達度に応じた読み方をご提案しました。 今回の記事では、残る第3部について、その趣旨や読み方に関する私の考えをご説明します。 1本書第3部は、「基礎編補論:行政法の知識を拡げる」というタイトルがついています。全部で6個

        • 興津征雄『行政法I 行政法総論』についての質問と回答

          この記事は、興津征雄『行政法 I 行政法総論』新世社(2023年)の情報記事です。 質問箱にいただいた拙著に関する質問と回答を、集約しています。 個別法の条文について7頁 侵害留保原理の説明の順番について14頁 「参照領域理論」について41頁 行政庁の法律の根拠について49頁以下 「基本方針」は法源か?54頁 委任命令と執行命令について81~82頁 法効果発生要件と処分要件について93頁 婚姻届の受理について129~130頁、781~782頁 外国への送達と領域主権につい

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        興津征雄『行政法 I 行政法総論』新世社(2023年)の上梓にあたって

          興津征雄『行政法I 行政法総論』の訂正情報

          この記事は、興津征雄『行政法 I 行政法総論』新世社(2023年)の情報記事です。発見された誤りの情報を挙げていきます。 第3刷までの訂正情報以下に掲げるものは、第3刷の校正に間に合わなかった誤りです。 117頁上から9~10行目 (誤)道路標識による通行禁止・最高速度の指定(道交6条4項)→(正)道路標識(道交4条1項前段)による通行禁止(8条1項)・最高速度の指定(22条) 419頁下から2行目 (誤)原子炉規制委員会→(正)原子力規制委員会 594頁本文下から1

          興津征雄『行政法I 行政法総論』の訂正情報

          教科書の紹介――800ページも何を書いたのか?全部読まなければならないのか?

          この記事は、興津征雄『行政法 I 行政法総論』新世社(2023年)の情報記事です。 昨日私の手元に本書の現物が届きました。次のツイート(ポスト)に厚みがわかる写真も載せています。 本書は本文808ページ、目次・凡例・索引等を合わせると総計864ページにもなりました。出版社のサイトに予告が出た当初は、そのボリュームも話題にしていただきました。 特に学生の皆さんは、行政法総論だけで800ページ超えの本を読む必要があるのか、そんなに読み切れるかと、本書を手にすることを躊躇され

          教科書の紹介――800ページも何を書いたのか?全部読まなければならないのか?

          教科書の紹介――民法がそこそこ得意な人のために

          この記事は、興津征雄『行政法 I 行政法総論』新世社(2023年)の情報記事です。 1本書の「はしがき」に、「本書では、法解釈学としての行政法を、筆者なりに描き出すことに意を用いた」と書きました。端的にいうと、民法がそこそこ得意(※)という学生が、行政法につまづいてしまうことにないようにしたい、行政法を民法と同じ法解釈論として理解できるようにしたい、という思いが込められています。 (※)「そこそこ得意」というのは、「抜群に得意でなくてもいい」という含意です。抜群に得意であれ

          教科書の紹介――民法がそこそこ得意な人のために

          教科書の紹介――事前の視点と事後の視点

          この記事は、興津征雄『行政法 I 行政法総論』新世社(2023年)の情報記事です。 1以前の記事(「教科書を執筆して――サッカーのプレーと法律論の論証」)で次のように書きました。 今回は、「本書の『売り』になればいいな」と書いた第7章の導入部分をご紹介して、法の解釈適用について本書がどのようなアプローチで説明しようとしているのか、その一端をお話しします。 以下に抜粋するのは、第7章「法の解釈・適用と行政裁量」→7.2「法の解釈・適用」→7.2.1「要件・効果の構造の把握」

          教科書の紹介――事前の視点と事後の視点

          教科書の紹介――司法試験・予備試験短答式問題の参照について

          この記事は、興津征雄『行政法 I 行政法総論』新世社(2023年)の情報記事です。 本書では、司法試験(平成18年~平成26年)および予備試験(平成23年~令和4年)の短答式試験問題(行政法)について、本文中に参照符号を付し、索引で肢ごとに該当ページを引けるようにしています。 たとえば、以下は、第8章「行政手続」→8.9「行政手続と憲法」→8.9.3「判例」からの抜粋です。 司法試験・予備試験の短答式問題について、直接解説をしているわけではありませんが、それに関連する記述

          教科書の紹介――司法試験・予備試験短答式問題の参照について

          教科書を執筆して――サッカーのプレーと法律論の論証

          この記事は、興津征雄『行政法 I 行政法総論』新世社(2023年)の情報記事です。教科書を書きながら考えたことなどを不定期に綴っていきます。 1続刊が出ると必ず買う漫画のひとつに、『アオアシ』(小林有吾、小学館)があります。地元の愛媛で自由気ままにサッカーをやっていた少年が、たまたま訪れていた東京のユースチームの監督に見いだされ、単身上京してさまざまな壁を乗り越えながら成長していくという、このようにまとめてしまうとよくあるスポーツ漫画なのですが、なかなか読みごたえがあり、『

          教科書を執筆して――サッカーのプレーと法律論の論証

          細目次

          この記事は、興津征雄『行政法 I 行政法総論』新世社(2023年)の情報記事です。 出版社のウェブページに掲載された目次は大目次しかないので、以下に細目次を掲げます。出版社に提出した原稿ファイルから生成したものであり、校正時の変更を反映するように努めましたが、もし見落としがありましたらご容赦ください(いずれにしても大きくは変わっていません)。 PDFファイルはこちらからダウンロードできます。内容は同じですが、インデントがつけてある分、多少見やすいかもしれません。 ★印は