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【政治】極右の躍進、正しい政治のあり方とは?



極右は当たり前になるかもしれない

フランスの極右政権を拒否する国民の意思

フランス国民は再び明確な意思を示しました。

それは、極右政権を受け入れない
ということです。

しかしそれはパリなどの都心部のみであり、
基本的に極右は極左と中道のタッグで
負けたことから、フランス政治は
極左、中道、極右の3つのメイン勢力で分かれています。

欧州議会選挙では極右が大勝を収めたものの、
国民議会選挙ではその勢いが失速しました。

国民連合(RN)は、第1回投票で300議席近くを
予想されていたものの、実際には150議席前後にとどまり、
3位に転落する見通しです。

フランス議会選挙の特徴

青が極右、赤が極左、黄色が中道

【政党別獲得議席】
全577議席
(与党)
アンサンブル:150議席
(野党)
新人民戦線:178議席(極左)
国民連合・同盟:142議席(極右)
共和党:39議席(右派)
・・・その他

結果的に極右は単独過半数を握れず、
マクロンに近い与党のアンサンブルも
第二党と政権運営力は停滞してしまいました。

この結果は、先ほどのように極左と中道が協力し、
国民連合の躍進を阻止しようとする
選挙制度の利用に起因しています。

そのため仮に野合もなければ、
極右の単独過半数の可能性もあったと言えます。

私は欧米に生まれる極右という概念が
いずれ世界の中心になるかもしれない。
そういった可能性は少なくないでしょう。

当然、世界中で右派が当たり前になれば
日本もまた対応しなければなりません。

ウクライナ支援疲れと躍進する極右

ハンガリーのオルバン首相は、
イタリアのメローニ首相と
フランスのマリーヌ・ルペン氏が協調すべきだと
主張しています。

オルバン氏は「仮に彼女らが1つのグループもしくは会派として一緒に働けば、欧州の一大勢力となる。協力により魅力は非常に強まるだろう」と述べた。

出典:ロイター 2024年5月30日 ハンガリー首相、仏伊の極右指導者に欧州議会選後の勢力集結を要求

メローニ首相はイタリアの
極右の政治家であり、
現在はイタリアの首相を務めています。

EU議会選挙においても過半数には至らないものの、
極右の躍進が目立つ結果となった。

スロバキアでも目立つ極右

ポーランドが総選挙においてナショナリズム・極右から脱する一方、
スロバキアは逆の道を選びました。

極右首相が誕生したのです。

フィツォ氏は「親ロ派政治家」と呼ばれることを好まないが、ロシア政府は今回の選挙結果を歓迎するものとみられる。

フィツォ氏は先に支持者らに対し、「SMERが政権入りすれば、銃弾1発といえどもウクライナには送らない」と話していた。

こうした脅しは、欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)加盟国に懸念を抱かせる一方で、ソーシャルメディア上では、伝統的にロシアに親近感を抱くスロヴァキア人の支持を得ていた。

出典:BBC 2023年10月2日 スロヴァキア総選挙、ウクライナ支援に反対の政党が勝利 連立交渉へ

私はスロバキアの極右の躍進は
一時、ウクライナ支援に影を映す結果と
思っていましたが、今日までロシアとウクライナは
再びのこう着状態が続きます。

ロベルト・フィツォ氏が首相となり、
移民とウクライナに反対する選挙運動を展開しました。

極右寄りの政権となることが懸念されており、
フィツォ氏はハンガリーのオルバン首相の
政策を模倣することを公約に掲げています。

会談後の記者発表でプーチン大統領は「ロシアが表明した条件でウクライナでの紛争を完全に終結させたい」と述べ、ロシアが一方的に併合したウクライナの4つの州からのウクライナ軍の撤退などが停戦の条件になると改めて主張しました。
一方、オルバン首相は「ロシアとウクライナの立場は大きく隔たっている。戦争の終結に近づくためには多くの段階を踏まなければならないが、われわれは重要な一歩を踏み出した。引き続き取り組む」と述べました。

出典:NHK 2024年7月6日 EU議長国のハンガリー首相がロシア訪問 プーチン大統領と会談

また今回、EUの議長国に就任したハンガリーの
オルバン首相はロシアの
プーチン大統領と会談しました。

当然、EUは反発し処分を行いましたが、
しかしウクライナ支援疲れと
移民疲れの二つは
極右を躍進する要因となり、
世界で保護主義が加速する中で、
誰がソフトの役割をするのか?
考えなければならないでしょう。

なお簡単に示した現在のヨーロッパの縮図は
こんな感じです。


赤い点が中国の一帯一路の参加国、
白はウクライナ支援に否定的な国、
白い矢印はロシアとベラルーシの同盟を表しています。

黄色の丸はクリミア半島、そして今回の
併合された4州を表しており、
この黄色の部分が増えるか減るかを
情勢によって見届けなければなりません。

つまりウクライナはNATOと
ロシアの代理戦争の場所に
完全になっては第三次世界大戦といえ、
ウクライナを見捨てることは許されないのです。



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