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①オンライン大学院生!ロンドンメトロポリタン大学 会議通訳修士課程で学ぶ


こんにちは!

コロナ禍で3度目のロックダウン真っ只中のイギリス、オックスフォードからこれを書いています。

私は2020年10月から2年間のパートタイム学生として、英国ロンドンメトロポリタン大学の会議通訳修士コースで学んでいます。現在はコロナ禍のため、授業は全面オンラインで行われています。今回は、私の大学院入学までの経緯や、実際に入学してからのオンライン授業の様子、会議通訳修士コース前期課程の履修内容などを書いてみようと思います。

(※あくまで個人の体験と感想です)

コロナ禍に憧れの大学院へ

私は2013年から、イギリスのオックスフォードという街に住んでいます。入学する何年も前から、ロンドンメトロポリタン大学に会議通訳者修士コースがあることは知っていました。英国には珍しく、大学院の会議通訳課程に、日本語が含まれていたからです。実際このコースの卒業生として、何人もの素晴らしい日英会議通訳者の方が活躍しておられます。

そんなわけで「私もいつかは・・・」と遠い夢のように思っていました。しかし、私の住むオックスフォードからロンドンにある大学までは片道約2時間。仕事や家庭の事情もあり、通学となると少し厳しかったのが現実です。

ところが・・・!
コロナ禍がやってきたことで、状況が一変しました。

昨年3月後半、イギリスは感染拡大防止のため厳しいロックダウンに入りました。そこで私が職員として勤務するオックスフォード大学の仕事も、無期限で在宅勤務となりました。同時にイギリスの大学が一斉にオンライン授業に移行したのです。そこで、もしかしたら私の夢であった「大学院で本格的に通訳の勉強をしてみたい!」が叶うチャンスではないか?と思い始めました。在宅勤務であれば、仕事の時間はフレキシブルです。また、オフィスへの通勤や拘束時間もなくなります。その上、大学院もオンライン授業であれば、ロンドンまでの通学の必要がなくなるではありませんか!

オンライン授業への不安

しかし、不安もありました。今まで対面だった大学院の授業がオンラインに移行することで、内容が変わってしまうのではないか?ということ。また、私が出願を検討していた春先は、コロナ禍に突入したばかりで、通訳業界が壊滅的な打撃を受けていました。正直、通訳者として駆け出しの自分が、いま大学院で勉強したところで、今後仕事があるのだろうか?という心配です。

出願を迷う中、ロンドンメトロポリタン大学(以下ロンドンメット)会議通訳修士コースのリーダー、ダニエル・ドヘイヤ(Danielle D'Hayer)先生と面談をしました。そこで私の心配は一気に吹っ切れることになります。まずロンドンメットの会議通訳修士コースは、第一回目のロックダウン直後から、いち早く授業を効率的にオンラインに移行していたこと。そして彼女の「いま通訳業界には、大変革が起こっている。」という言葉です。私たちは、この大きな荒波の中で、通訳者として生き残っていかなければなりません。それは、RSI(遠隔同時通訳)スキルと、それに伴うテクノロジーを身につけるだけでなく、その変化を見極めて対応していく力でもあります。「対面の授業と内容が変わってしまうのでは?」という私の心配はむしろ逆で、「授業も学ぶことも変化していかなければならないのだ」と感じました。それに、私のような駆け出し通訳者だからこそ、その最先端の流れを見据えている彼女のコースは、信頼できる場所だと思えました。

また私にとって、所属しているオンライン通訳講座グリンズ・アカデミーの存在も大きいものでした。主催者のグリーン裕美先生は、通訳業界の厳しい現状を正面から受け止めつつ「ポストコロナで、ワンランク上の通訳者になるために」とオンラインで様々な勉強の機会を与てくれています。そこで一緒に学ぶ仲間たちの熱意も大きな励みとなり、入学を決意しました。

そして2020年10月、晴れて熟年大学院生としての生活がスタートしました!

次回は、実際の会議通訳修士コースで履修科目や、前期課程のオンライン授業の様子について書いてみたいと思います。


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