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美術館巡り

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文学にまつわるテーマで美術館を巡った様子をアップしていきます。
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#美術館

SOMPO美術館を巡って(東京都・新宿区)

<美術館紹介> 旧館名は東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館。1976年に開設され、東郷氏の作品を中心に展示されていました。夢見るような甘い女性像が人気を博し、本や雑誌、包装紙などに多数使われ、昭和の美人画家として戦後一世を風靡した作品が人気を博し、書籍の装幀や企業パンフレット、洋菓子店の包装紙などのデザインの仕事でも注目の存在でした。そんな東郷氏の作品が中心の美術館のエッセンスを残して新たに開館しました。 現在は公益財団法人SOMPO美術財団が運営しています。各種展

ポーラ美術館を巡って(神奈川県・箱根町)

<美術館紹介> 2002年9月にポーラ化粧品の創業家である鈴木常司氏が収集した美術品約9500点を展示するため開館しました。所蔵する集めたコレクションは、西洋絵画、日本の洋画、日本画、版画、彫刻、東洋陶磁、日本の近現代陶芸、ガラス工芸、化粧道具など多岐にわたりますが、モネ・ルノアールなど印象派の充実度は群を抜いています。 入口のガラスデザインが印象的です。 富士箱根伊豆国立公園に位置し、「箱根と自然と美術の共生」のコンセプトのもと、ブナやヒメシャラなどが見られる遊歩道を

岡田美術館を巡って(神奈川県・箱根町)

<美術館紹介> 2003年、箱根町小涌谷にあった欧米人向けのホテル「開化亭」の跡地に建てられた美術館。 展示面積は約5,000㎡にも及び、日本・中国・韓国を中心とする古代から現代までの陶磁器や絵画など、常時約450点の美術品が展示されています。小田原駅からバス40分、強羅駅からバス5分バス停「小涌園」より徒歩すぐ、小涌園ユネッサンの向かいです。箱根美術館等、箱根の美術館とのパックチケットは少しお値打ちです。美術館利用の場合は、駐車場・足湯入場料無料になります。 <訪ねた

成川美術館を巡って(神奈川県・箱根町)

<美術館紹介> 1988年に開館した日本画家の作品4000点余りを所有していた個人美術館です。文化勲章受章画家・山本丘人氏に平山郁夫氏など誰もが知る現代日本画作家の作品をコレクションされています。年に3回展示替えを行い、美術館収蔵の秀作をご紹介しています。箱根の芦ノ湖のほとり、箱根海賊船が発着する元箱根港の目の前に建っており、展望ラウンジからの眺望はまさに絶景。 敷地入口から美術館玄関まで、屋外のエスカレーターで上ることができました。樹齢3000年と言われる長寿の樹「大王

バンクシー展を巡って(神奈川県・横浜市)

<展示場紹介> 横浜駅直通・アソビルにてバンクシー展を開催していたので行ってきました。横浜駅直通で雨に濡れません。みなとみらい線なら徒歩5分程、みなみ東口出るとすぐのビルです。1階は、お食事のテーマパークみたいなところ。展示場の2階半分は謎解きアトラクション。他の階は、ワークショップを楽しめたり、子供の遊び場がありました。整えられた美術館ではなく、少し古いビルが会場というのも、バンクシーの雰囲気を盛り上げてくれました。 その後、10月からは大阪でも開催予定。正式には「バン

国立新美術館を巡って(東京都・港区千六本木)

<美術館紹介> コレクションを持たず、国内最大級の展示スペースを生かした多彩な展覧会の開催、美術に関する情報や資料の収集・公開・提供、教育普及など、アートセンターとしての役割を果たす、新しいタイプの美術館として、2007年1月に開館。 内外から人やモノ、情報が集まる国際都市、東京に立地する美術館として、「美術」を介して人々がさまざまな価値観に触れる機会を提供し続けています。「森の中の美術館」をコンセプトに設計された建物の南側は、波のようにうねるガラスカーテンウォールが美し

熊谷守一美術館を巡って(東京都・豊島区千早)

<美術館紹介> 画家・熊谷守一氏の旧宅跡地に建てた美術館。1985年に熊谷守一の次女である榧氏が開館し、2007年より区立美術館として運営。守一氏の油絵、墨絵、書が展示されています。明るく、細部描写の簡略化を追求したフォービズムの画家と位置づけられていますが、作風は徐々にシンプルになり、晩年は抽象絵画に接近して「画壇の仙人」と呼ばれました。その頃の傲岸不遜な青木繁氏と、彼だけは親しかったそうです。 『絵なんてものはいくら気をきかして描いたって、たいしたものではありません。

大倉集古館を巡って(東京都・港区虎ノ門)

<美術館紹介> 大成建設や東京経済大学などを興した実業家・大倉喜八郎氏が収集した日本・東洋の絵画、書跡、彫刻、陶磁器、漆工、金工、刀剣、能面、能装束、考古遺物と中国の古典籍を収蔵・展示するため、1917年に邸宅の一角で開館した日本最初の私立美術館です。 関東大震災で一時休館を余儀なくましたが、1928年に建築家伊東忠太の設計による耐震耐火の中国風の展示館で再開。横には大倉氏が創設したホテルオークラ。ちなみに大倉氏は帝国ホテルの創設者でもあります。 <訪ねた日> 202

菊池寛実記念 智美術館を巡って(東京都・港区虎ノ門)

<美術館紹介> 実業家であった菊池寛実の三女である菊池智の現代陶芸コレクションを一般公開することなどを目的として2003年に開館した美術館。明治・大正期の資産家・千葉亀之助氏の邸宅を菊池寛実氏が引き継いで竣工。美術館敷地内には国登録有形文化財となっている大正時代の洋館「菊池寛実記念智美術館別館」が建っています。下の写真で右の建物が別館。左が美術館になります。 ゆえにレトロでモダンな造りをしています。東京の虎ノ門と六本木一丁目の間、ホテルオークラ東京から程近くにあり、現代陶

アーティゾン美術館を巡って(東京都・中央区京橋)

<美術館紹介> 1952年、東京・京橋に新築されたブリヂストン社のビル内に石橋正二郎氏が開館したブリジストン美術館が、2015年からビルの建替えに伴ない長期休館。2020年1月18日に再開館にともない名前を変更しました。 アーティゾン「ARTIZON」はアートとホライゾン:地平を組み合わせた造語で、英語をベースにすることにより国際性を意識したようです。日本の近代絵画に加えて、西洋美術のコレクションも19世紀後半のフランス美術作品を中心に、印象派や20世紀絵画がたくさん展示

三菱一号館美術館を巡って(東京都・千代田区丸の内)

<訪ねた日> 2020年6月24日 <美術館紹介> 丸の内の再開発で2009年に誕生した「丸の内ブリックスクエア」に開館した。19世紀の近代美術を中心とする美術館で19世紀末の美術品を収蔵しており、ロートレック作品を多く所蔵することからフランス・アルビ市のトゥールーズ=ロートレック美術館と姉妹館提携を行っています。 天気はあんまりよくなかったですね。 常設展はなく、企画展のみでややこじんまりしていますが、丸の内に文化の香りをもたらした偉大な存在と言えますね。ちなみに

東京国立近代美術館を巡って(東京都・千代田区北の丸公園)

<訪ねた日> 2020年6月23日 <美術館紹介> 横山大観、菱田春草、岸田劉生らの重要文化財を含む国内最大級のコレクションをもつ、日本最初の国立美術館。日本が近代化を成し遂げた激動の時期の作品が楽しめます。明治時代後半から現代までの近現代美術作品を随時コレクションし、常時展示した初めての美術館でもあります。近くには皇居や、北の丸公園、千鳥ヶ淵など、四季の移ろいが体感できる豊かな自然や、東京国立近代美術館工芸館や科学技術館などがあり、目だけでなく心も体も、そして頭脳も存

東京ステーションギャラリーを巡って(東京都・千代田区丸の内)

<訪ねた日> 2020年6月21日 <美術館紹介> 1988年に開館。2006年から東京駅の復原工事に伴い一時休館して、2012年秋、復原工事を終えた駅舎内にてリニュアルオープン。「近代美術の再発見」「現代アートへの誘い」「鉄道・建築・デザインとの出会い」を掲げ、国内外を問わず、近代美術を中心に、鉄道、建築、現代アート、デザインまで幅広いテーマで展覧会を開催。駅舎の構造を露わにしたレンガ壁の展示室と、ユニークな展覧会で親しまれています。 東京駅丸の内駅舎が、辰野金吾さ

三の丸尚蔵館を巡って(東京都・千代田区丸の内)

<訪ねた日> 2020年6月6日 <美術館紹介> 皇居の中にある、皇室に代々受け継がれた絵画・書・工芸品などの美術品類を管理する宮内庁直轄の美術館です。一般に公開する目的をもってに、皇居東御苑内に「三の丸尚蔵館」が開館。収蔵品には、江戸時代以前から禁裏に伝来した品のほか、帝室技芸員に任命された美術家の制作した作品、焼失した皇居の明治宮殿で使用されていた調度、装飾品類、明治以降に旧大名家、旧摂関家や財界人等から皇室に献上された美術品などが展示されています。なんと入場料が無