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【読書記録#96】 夢を売る男

<2023年10月6日にインスタに投稿したものをシェアしています>

夢を売る男
百田尚樹 著

X(旧ツイッター)の利用者数が世界の半分が日本人だったり、世界中のブログで一番使われている言語が日本語だったり、日本人は文字で自分の考えや思いをシェアするのが大好きな国民だ。

また、紙媒体の売り上げが落ちて久しいが、小説の売り上げも年々減っている、だが、小説家になりたい日本人は多く、新人賞の応募が毎年増えているという。

本書はそんな人たちをターゲットにした、ジョイント・プレスという名を使っている作者も出版費用を一部負担する協力出版(共同出版)や自費出版ビジネスを題材にした作品。

おやびん(百田尚樹)は、以前百田尚樹チャンネルで小説は、書き出しが肝心的なことをおっしゃっていたが、本書は「牛河原勘治が椅子にもたれて鼻くそをほじっていると、デスクの上の電話が鳴った。」という文章から始まる。笑

作品の中で悪徳自費出版ビジネスで訴えられ倒産した狼煙舎は、かつてあった「新風舎」をモデルだと言われる。

編集部長の牛河原の饒舌ぶりに感心してしまうジョイント・プレスという形態で自己顕示欲の強い小説家志望者をカモにして、お金を儲ける丸栄社もなかなかブラックだなと思ったが、最後の方では、全員に対してではないことがわかり、牛河原に良心があったことにホッとした。

ニコ生の百田尚樹チャンネルでも出版業界の話が度々話題になるが、ご自身のチェンネルでも度々話される、直木賞や芥川賞などは賞を主催している文芸春秋から出ている本の半分が受賞することや、吉川英治文学賞賞は講談社、山本周五郎賞は新潮社から出ているのが圧倒的に取ることや、「錨を上げよ」のあとがきにも述べられているが、吉川英治賞にノミネートされた時の話の件で、その後一切の文学賞の候補を辞退させていもらっているという。

理由は色々あるが一番は同じリングで戦っている同業者に評価されたくないというもの。

1万部売れることがベストセラーと言われる時代になった今でも、「永遠の0」と「海賊と呼ばれた男」の売り上げだけで約1,000万部を記録し、11年連続100万部の売り上げを記録、昨年惜しくも92万部だったおやびんは天才だと改めて思った。



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