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子ども(あなた)の糖質、足りていますか?

今朝の息子は、不機嫌でした。
怒ったり、泣いたりと自分の要求を全て満たそうと、必死です。

息子の話をよく聞いて、声をかけることで、少しずつ気持ちが良い方向へ向かっていきました。

子どもを育てる親なら、一度は同じような体験したことがあるはずです。
「うちの子、今日はどうしたのだろう?」って状態を。

「なんでこんなに不機嫌なのだろう」
「今日は勉強に集中できていないなぁ」
「最近『疲れた』ってよく言うなぁ」
「やる気が感じられない」
「勉強したばかりなのに、すぐに忘れてしまう」

上記の内容に思い当たることがある人は、もしかしたら、食事で変えていくことができるかもしれません。

今回は、食べ物の影響力を紹介していきます。

脳のエネルギー不足に注意!

人間の脳の重さは、体全体の質量の約2%しかありません。

しかし、体全体の20~25%ものエネルギーを消費しているのが、脳です。
成長途中の子どもは、脳のエネルギー消費比率が大きくなるため、なんと約60%を使っているそうです(5~6歳の場合)。

なぜこれほどのエネルギーを消費しているのか。

脳は休む間もないほど、常に動いています。
考えたり、覚えたり、計算したり、思い出したり、体を動かす指令を出したりと。
何かをしなくても、人が生きるために血液を送ったり、体温を維持したりと、知らない間にも脳は働き続けています。

脳には1000億個以上もの神経細胞(ニューロン)があり、さらに細胞同士がつながり合っているため、数え切れないほどの働きをして、エネルギーを消費しています。

この脳にエネルギーが不足すると、当然、脳の働きが鈍くなり、あらゆる活動に影響が及ぼされます。

糖質を十分に摂る

脳は膨大なエネルギーを消費していますが、その原料となるものは『糖質』です。

三大栄養素は、炭水化物・タンパク質・脂質で構成されていますが、
脳のエネルギーとして利用できるものは炭水化物の中の『糖質(ブドウ糖)』のみです。

タンパク質や脂質は筋肉や脂肪になって初めてエネルギーとして利用できます。

ですので、食事で摂取したものは、直接エネルギーにすることができないのです。

糖質が不足すると、勉強中に集中力がきれたり、ボーッとしたりします。

また、ちゃんとやったのに簡単なミスをしたり、やる気がでなかったり、イライラしたりします。

これらは、脳のエネルギー不足が原因かもしれません。

糖質は、
集中力・計算力・記憶力・物事の捉え方・幸福度など、さまざまな分野に影響することがわかっています。

糖質を摂った場合の集中力の実験では、
ブドウ糖(糖質)を摂ったグループだけが計算ミスを減らすことができました。

計算ミスは集中力の欠如から生まれることが多いため、ブドウ糖を摂ると集中力が長く保つことがわかったのです。

記憶も糖質が関係!

グリコーゲンとういうものをご存じでしょうか。

グリコーゲンとは、糖分のかたまりのことです。カロリー不足の時に糖に分解され、体のエネルギーとなるものです。

以前は、肝臓と筋肉に貯蔵されているものと言われていましたが、最新の研究で脳にも貯蔵されていることがわかりました。

しかも、この『脳グリコーゲン』は、記憶に影響を及ぼしているのです。

私たちの記憶は、海馬に送られて、短期記憶や長期記憶となります。
つまり海馬が記憶の重要地点なのです。

この記憶の中枢である海馬に脳グリコーゲンは存在します。

記憶の原料とも言われている脳グリコーゲンが不足すると、記憶することができなくなってしまうのです。

さらに脳グリコーゲンは、実行機能(課題を段取りよくこなす能力)やセルフコントロール力にも関係しているようです。

これらの重要な役割を担う脳グリコーゲンを充実させるには、やはり食事で糖質を摂取して、脳グリコーゲンを貯めるしかありません。

気持ちも糖質に影響される

私たちは、おなかがすくとイライラします。

これは、糖質不足により血糖値が下がりすぎて、脳がアドレナリンを分泌しているのが原因です。

アドレナリンは闘争ホルモンと呼ばれ、多く分泌されることで、攻撃的になったり、イライラしたりするようになります。

その結果、集中しにくい状態になってしまいます。

空腹が満たされると、アドレナリンの分泌が止まり、心が穏やかになります。

また、心が穏やかになるのには、幸せホルモンである『セロトニン』が関わっています。

セロトニンの材料は主にタンパク質ですが、ブドウ糖(糖質)もお手伝いをしています。

つまり、肉や魚だけ食べてセロトニンを作るだけでは不十分で、同時に糖質も十分に摂らなければならないのです。

不安を感じやすくなったり、ネガティブな感情になったりするのは、糖質不足でセロトニン不足が原因かもしれません。

実際、補導された非行少年の90%が

低血糖(血液中のブドウ糖が不足している状態)だったというデータもあります。

平常心を保って生活するためにも、糖質は欠かせないのです。

まとめ

ここまで、糖質と脳の関係をお伝えしてきました。

長くなってしまったので、次回にこの続きを書きます。

次回は、どんなもので糖質を摂取していけばいいのかをご紹介いたします。

ぜひお楽しみに。

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