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メンバーシップ&購読者限定 「発達障害の子どもに18歳までに身につけさせたいスキル」その4 「体調管理スキル」

 発達障害を持つ青年期の子供達にとって「健康管理スキル」はその後の人生を生き抜いていくためにとても必要なスキルになります。


1)実は幼少期は「健康管理スキル」はあまり注目されない

 なぜ健康管理スキルは、「青少年期にとって重要」なのでしょうか。

 私は今まで学校教員として働いてきました。小学校〜中学校までの指導や支援を経験しています。また、現在は、保育園で0〜5歳児までの発達支援アドバイザーとして活動しています。
 小さい時の発達凸凹・発達障害の特徴があります。

「具合が悪いと、グッタリしたり、明らかに調子が悪い感じを行動などで表出したりする子供が多い」

というです。


小さい時は、具合の悪さは分かりやすく表出される


 なので、

「体調について大人が管理することが簡単にできる」

のです。
 その場でグッタリする子供が多いので、すぐに対応ができます。
 また、体温を測る、休みの日程を調整する、などの具体的な対応も大人がやってくれるのでそこまで体調管理の困難性が高く感じません。

 実は、このことが後々、体調管理スキルの課題となってきます。

2)青少年期で徐々に明らかになる「健康管理スキル不足」

 青少年期になって発達凸凹・発達障害の子供達の「健康管理スキル不足」が明らかになってくることが多くなります。

 それは、

「身体が大きくなってきて、明らかにぐったりする事が少なくなる」


身体が大きくなってきたからこそ、ぐったりしてくれなくなる

からです。小さい時のように身体全体でぐったりする事が少なくなり、我慢したりすることもできるようになってしまいます。

 だからとって「自己管理ができるか」と言われるとそうではありません。前章の内容が大きく関係してきます。

 そうです。

「発達障害の子供達は体験から学びにくい」

という点なのです。

 「具合が悪くなる回数は年間数十回あることはない」
 「具合が悪いときは、全ての対応などを保護者がやってくれる」
 「そもそも具合が悪いと朦朧としてしまうので、保護者がどのような対応をしてくれたのかを正確に認知できない」

 これらのことで自分のことは自分でやれるであろう体調管理の様々なことが自分ではできないままなのです。

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