見出し画像

[#おじいちゃんおばあちゃんへ] オッサンの気づき 第32話 ~譲りグセに気づいた!~

アダルトチルドレン(AC)という考え方があります。これは子供の頃に親的な存在に支配をされていて、その悪い影響が大人になっても残り、生きづらさとなって表れる症状です。支配とは例えば、常に親からの愚痴の聞き役になっていたり、無理な教育を押し付けられていたというような事です。過干渉も全般的に当てはまります。支配をされているとその相手にビクビク気を使う事が日常になり、その要求にパーフェクトに答えようという思考パターンが刷り込まれます。その結果、親以外の他人にも気を使いすぎてしまったり、自分の意思がわからなくなったり、私は常に完璧でなくてはならない!というような生きづらさを抱えるようになるわけです。さらにここから、支配的な親と似た人間関係を繰り返してしまうことも多いです。例えば暴力で支配をされていた子供は大人になっても暴力的な人とパートナーになってしまう、もしくは自分が暴力的になってしまうというような事です。それについては、以前も漫画に描きました。

支配とは、自分の意思が他者によって制限やコントロールされる事です。私の場合、自分の遊びに行きたいという意思が「おばあちゃんのケアをしなきゃ!」感によって制限されていました。これがもしおばあちゃんからの「私のケアをしろ!」という押し付けがあれば本気で強めの制限やコントロールとなりますが、実際は自分の中から出て来た「ケアしなきゃ!」感なので、結果的に薄めの制限&コントロール現象があったと言えます。そしてこれは、現在の妻ちゃんとの関係でも同じです。毒親育ちで可哀想な彼女に対して自分が支えなければという「ケアしなきゃ!」感で、自分を後回しにする機会は非常に多いです。でもどちらもネガティブな意味ではなく、自分がそうしたいからしているわけです。とはいえ脳で起きている事の方向性は強めバージョンと一緒なので、そういう生き方も不眠などの原因の一部になっていたのでは?でもそれはおばちゃんを今も感じたいから止めたくないな、というのが、今回の漫画です。

本気で強めの制限やコントロールがあった結果アダルトチルドレン(AC)になってしまったパターンをAC度10とした場合、私は1か2程度だと思います。つまり0ではないんです。0ではないから、10の人に共感ができるのです。妻ちゃんを支えたり、闇子ちゃんシリーズのような漫画が描く事ができるのです。AC度0の人にとってAC的な思考パターンは理解しづらく、またAC本人も0の人からの「まあ親には感謝しなくちゃだめだよ」的な言葉に傷つけられた経験は多いと思います。そういう意味で私は運が良かったのかもしれません。私のおばあちゃんも今回の漫画に描いたような事ばかりではなく、逆に甘えさせてくれる場面も多かったからです。バランスよくAC要素と平和要素を経験できました。

https://note.com/yuki1192/n/n795c9ed0e312?magazine_key=m5f4fba7f27ad

なので、もし本当に私の「自分後回しマインド」が私の病気の原因だったとしても、まあそのぶん身近な人を支えられたり、漫画で遠く離れた人に何か良い感覚をもたらせているので、総合的には良かったなと思うのです。そもそも私は、個人がずっと自分自身のために生きるのには限界があると思っています。生き物は種の存続が最優先なので、最終的には子育て、つまり他者のために生きるように出来ていると思っています。他者のためというと大げさに聞こえますが、要は他者と健康的なな関係を作るためという事です。例えば他者の集まりである群れを作るのも種の存続のためですよね。自然界での群れの発展形が、我々の世界で言う家族や友達といった人間関係なのではないでしょうか。アダルトチルドレンの考え方の一つに、大人になっても幼児性や自己中心性が残り他者と健康的な関係を築けないパターンは、子供時代に子供らしく過ごせなかった事が原因というものがあります。例えばもし子猿が群れでギャーギャーじゃれ合う機会が無かったら、大人猿になってもうまく他猿とつきあえないような気がしますよね。人間の場合は社会が複雑なので、子供らしく=じゃれ合いだけではないのですが、基本はそういう事です。私のおばあちゃん優先感はその「子供らしく過ごせなかった」事にあてはまる一方、子供らしく甘える事も許されていました。そしてヤンキー環境だったので悪い事もしていました。つまり子供らしさを謳歌も出来ていたのです。子供らしさとは愚かさという意味でもあります。そういう経験のおかげで現在は、自分の事はほどほどでいいから、他者のために何かをしようという気持ちの方が強いです。

最後に次回の漫画の予告です。日本は規範意識が強いので、どうしても子供は子供らしさを制限されやすいです。愚かである事は悪とみなされる空気感があるからです。結果アダルトチルドレン要素を持ってしまった人はわんさかいると思います。それが現代の生きづらさの根本にあるものだと私は感じています。生きづらさの多くは、他者と健康的な関係を築けない/築かせてもらえない事ですもんね。そして大人になっても幼児性が残り、それを隠して生活し、自分より弱い存在を前にするとウッカリそれが漏れ出してしまうのではないでしょうか。DVや虐待がそれです。毒親が子供にしてしまうこともその一種です。すると親の幼児性が強いため子供が親のケアをするような親子逆転の現象が起こり、その結果また子供の子供らしさが制限され、また幼児性を残したまま大人になり、またその子供に同じことをしてしまう、という連鎖も起こります。これはACや毒親あるあるですよね。

https://note.com/yuki1192/n/nad9b09ade0a3

「闇子ちゃん」の漫画ではいろいろメンタルヘルスに関する内容を描いていましたが、全てに共通するのはこのアダルトチルドレンという考え方です。なので次回は基本に返ってアダルトチルドレンについてフォーカスした漫画を描きます。ぜひ楽しみにしていてください。

[おまけ]
おばあちゃんに関する漫画もまとめましたので、ぜひ読んでください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?