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鍼灸による「性差医療」と「女性外来」

ゆかり堂は「性差医療」や「女性外来」の要素を取り入れた女性専門の鍼灸治療院です。

『女性専門』と謳っている場合、大きく分けると2種類に分かれます。

①女性医師・女性鍼灸師・女性施術者など女性がおこなっている
このことから「女性専門」にしているところがほとんどだと思います。

② 女性特有の疾患や悩みに特化しておこなっている
病院でいえば女性外来などが該当し、ゆかり堂は②にあてはまります。


性差医療(Gender specific medicine:GSM)とは


性差医療という分野をご存知でしょうか。

さまざまな商品には男性用・女性用がありますが、
これまで医療には、産婦人科や泌尿器科などの生殖器領域以外の性差についてはあまり考えられていませんでした(基準は成人男性)

男性と女性ではかかりやすい病気が違いますし、同じ病気でも病状が異なることがあります。

そのような性差に配慮した医療(性差医療)が必要と考えられるようになりました。


女性外来


性差医療の必要性が考えられる中で、『女性外来』をおこなう病院が少しずつ増えてきているようです。

女性特有の悩みや生活環境の影響など、心身ともに総合的に診てもらいたいという女性患者のニーズに沿ったもので、内容は多岐にわたります。

・月経不順や不妊、貧血、性感染症といった女性特有の問題

・女性に多い膠原病やホルモンの病気

・更年期障害、骨粗しょう症など中高年以降の健康障害

・不眠、うつなどの精神疾患

・子育てや家庭内暴力などの環境問題

なども対象となります。


このような女性外来が必要になったのは、従来の外来診療に対する不満があるからと言われています。

・より専門的な診療科が増える一方で、明確な診断がつかない患者はどの診療科も相手にしてもらえない

・効率重視の医療の影響で、患者の訴えを十分に聞く時間を取ってもらえない

といった不満が挙げられます。


女性外来では、まずゆっくり話を聞くということが重要なので、通常30分くらいの時間枠を設けた予約外来となっているようです。

そうなると、通常の保険診療では完全に赤字になるため、一部の病院を除いて自費診療を導入しています。

性差医療をおこなうという観点からは、担当医は男性医師でもいいのですが、実質的にはほとんどの女性外来は女性医師が担当しているようです
(男性にも、男性更年期など特有な問題があり、男性外来も増えているようです)。


ゆかり堂の鍼灸治療


ゆかり堂では、『性差医療』や『女性外来』の要素を取り入れてを鍼灸治療でおこなっています。

・女性がかかりやすい疾患…膠原病やホルモンの病気(甲状腺疾患など)など

・女性特有の疾患・不調…月経不順・不妊・貧血など

・女性のからだの構造…子宮・卵巣・ホルモンの影響

・からだの大きさや体質

・年齢による影響…思春期・成熟期・更年期の心身の変化

・女性脳、性格、思考などの特徴(男性との違い)

・不眠、うつなどの精神疾患

・子育てや家庭、仕事などの環境による影響

など


「性差」には「セックス:生物学的な性差」「ジェンダー:社会的な性差」があると言われています。

「社会的な性差」は文化や国民性にも大きく影響され、仕事、家庭の環境、社会生活での役割の差などが心身の健康に影響しています。

からだの特徴や変化だけでなく、こころや生活環境なども含めて、性差と女性に配慮した鍼灸治療をおこなっていきます。

※お悩みやプライベートなことについては ご本人がお話ししたい場合のみで、治療に必要なこと以上はこちらから詮索することはありません。


性差医療は、性別を特化していくというよりも
よりご本人に合った治療をおこなうことが目的です(性別は特徴のひとつ)

鍼灸治療でも、ご本人に合った治療をおこなうことは当然のことなのですが、性差による違いや特徴を理解した上で鍼灸治療をおこなうほうが より効果的です。

そういう意味でゆかり堂は、性差医療・女性外来に近い女性専門の鍼灸治療をおこなっていると思います


ゆかり堂では お話を伺うお時間を多く取り、全体の治療時間が長めであるため、女性外来の特徴のひとつである「ゆっくりお話を聞くこと」ができていることも、リピーターの方やご紹介の方が多い理由のひとつかもしれません。

これからも『性差医療』や『女性外来』の要素を取り入れ、よりご本人に合った治療をおこない寄り添いながら、女性に頼りにされる女性専門の鍼灸治療院を目指していきたいと思います。


ゆかり堂治療院


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