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“生きる”ことの尊さを教えてくれる先生

この文章は、呼吸法・ヨーガの師である高橋玄朴先生が講師を務められます筑波大学『みんなのヨーガ』という活動のひとつ『みんなのヨーガニュース』というメールマガジンに掲載して戴いたものです。

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1月のみんなのヨーガ講座で
講義のテーマとなっていた
『ヨーガに先生は必要か?』

お話を伺い
『あらゆるものが先生となり得る』
『誰と出逢いどう捉えるかは自分次第』
自分の経験を通じても腑に落ちました。

脳性麻痺の息子と外出していると
時々見知らぬ人から大きな気づきを
戴くことがあります。

まだ、就学前の息子とバスに乗っていた時、
近くに立っていた70代くらいの女性から

『この子があなたを強くしてくれる。』
と言われたことがあります。

その時はそれ程深い意味には
捉えていませんでしたが、
いろいろな困難があった時
この言葉を時々思い出します。

そして、9歳となり身体は
大きくなった息子ですが、
横向きで背中を私に向け寝ている
姿を見ると思い出すのは、
生後しばらくGCU(新生児回復室)
のカプセルの中で
過ごしていた時の寝姿です。

2000g程での早産で産まれたため、
小さな小さな背中でしたが、
生きようと辛い状況を
じっと耐えているように見えました。

私はカプセルの外から見守り、
がんばって!と想いを
伝えることしかできませんでしたが、

小さいながらも
その背中がとても男らしく
頼もしくも思えたのです。

そして、
麻痺のある身体の不自由さがあったり、
てんかん発作を繰り返し、
時には命の危機を感じる
ようなことがあったりしても、
元気に楽しそうに笑う姿を見ると、
身体が動くということ
『生きている』ということは
当たり前ではなく、
とても尊いものだと感じます。

まさに、息子はそれを
私に教えてくれている
『先生』であり、
バスで出逢った女性に言われた通り、
確かに私を強くしてくれている
『先生』だと思います。

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