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芸術一般

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芸術について、なんでも書きます。はじめはヨーロッパ絵画をかなり題材にしていましたが、現在は映画評論・芸術論・文学論などが多くなっています。
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2023年10月の記事一覧

<閑話休題>銀座 月光荘はなれ

<閑話休題>銀座 月光荘はなれ

 ある時、facebookの投稿を見て、銀座にこんな場所があったのかと初めて知った。東京は広い。

 なお、昔にダビンチのデッサン密輸事件があったようだけど、その事件は寡聞にして知らなかった。

 また、ピアニスト中村紘子の母が経営する画材店であったことも知らなかった。若い頃、少しばかり絵に凝っていて、画材を購入することもあったが、その頃通っていたお茶の水にあるレモン画翆という画材店で購入していた

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<書評>『裸体の森へ』

<書評>『裸体の森へ』

『裸体の森へ』伊藤俊治著 筑摩書房 1985年

 現代美術及び写真評論を主としている著者曰く、「二十世紀の裸体」というテーマで、「『ヌードとは我々が何者かであること―それも我々自身にすらまったくなじみのない何者かであること』を我々に気づかせてくれるものなのだ。本書はその何者かであることを探すひとつの試みである」として、1984年に各種雑誌に寄稿した論考を集めたもの。

 私にはナチスドイツの時代

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<書評・芸術一般>『Duchamp love and death, even(デュシャン 愛と死、さえも)』

<書評・芸術一般>『Duchamp love and death, even(デュシャン 愛と死、さえも)』

『Duchamp love and death, even(デュシャン 愛と死、さえも)』 Juan Antonio Ramirez ファン・アントニオ・ラミレス著 1998年 Reaktion Book Ltd. London 原著は1993年にスペイン語で発行され、1998年に英訳が発行された。

 20世紀を代表する芸術家マルセル・デュシャンの研究書。Henri Robert Marcel

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