クリスマス2022〜ホタテグラタン、自作豚リエット、鴨ロティなど
フランスのクリスマス=日本のお正月
パリでもなく、北国の義母宅でもなく。
北の港町で初めて迎える今年のクリスマスは、義母を招き、ヒト3名、イヌ2名で過ごすことになった。
家の飾り付けに夢中になっていたら、あっという間に前々日。本当に師走って秒で過ぎていくものだな。急ぎ、フェット用によさげな料理本をぺらぺらめくったり、過去自分が作ったもの(大抵忘却の彼方)を振り返ったりしながら、アイデアをふくらませる。
過去のじょり家・クリスマスディナーアーカイブはこちらから↓
何度も書いてるけど、フランスでは断然「ノエル(クリスマス)>ヌーベル・アン(お正月)」である。要は日本におけるクリスマスとお正月がひっくり返った感じなので、ノエル前後は昼からダラダラ飲んだり食べたり。
なんだか全世界的に色々あった今年は、ノエル用の食材も物価高騰。特にフォアグラは、前年比9割以上高いと報道されていた。まあ私はフォアグラよりも俄然アワビ派なので特に痛手なし。アワビ、オットシゼッタイタベナイネ。
前置きはこのくらいにして、前々日の夜、ニョロニョロクッキーを焼きまくっている傍ら、ちょこちょこ仕込み始めて、ノエル当日まで作ったものたちを淡々と記録に残すこととしよう。
豚のリエット
ホストだけど私だってダラダラしたいんじゃ・・・ってことで、おせちみたく、日持ちするものがいくつかあるといいな。
リエットは、フランスだとどこのスーパーでも大量かつ色んな肉のものが売られているけれども、なんだか塩辛すぎたり添加物感強いから、一度自作してみたかったんだよ。
豚肩ロースは塩をまとわせて一晩寝かせる。
翌朝。パリにいたときは、ラードが発見できなくてラードを自作していたな・・・なんて回想しながら、ラードを溶かす。
レシピではフォークでほぐすとあるけれども、なめらかになるまでフォークオンリーでは無理そう。彼の出番といこう、フープロ。
相変わらずいい仕事するわフープロ。ラードを足しつつ、いい塩梅になめらかになったら、保存容器につめる。
ノエル前日の夜、試しにバゲットとともにいただいてみる。
いやーこれは・・・
控えめに言って、めちゃくちゃ美味しい。
「米何杯でもいける」のフランス版、「パンいくらでもいける」。
今度は大量自作するし。
ポワローのテリーヌ
上に同じくサルボさんのレシピ。概要としては、「くたくたポワロー(と白ねぎ)、ベシャメルソース挟みにベーコン巻き」。
一晩では出番がなく、二晩後。
本来、型から取り出してスライスしてオーブンで焼いてサーブ・・・なのだが、ポワローもしくはソースのどちらかの水分が多くて形が固定されなかった(号泣)
方針転換。形はどうでもいいじゃないの、シュレッドチーズを散りばめて焼いたらそれはもはやただのグラタン。
結局こちら、ノエル当日の夜のメインにした。
まあ可もなく不可もなく、という感じ。
シェーブルとズッキーニのカップケーキ
クリスマスイブディナーのアペロ用で、フェット本にのっていたシェーブルとズッキーニのカップケーキなるものを作ってみることにした。
これ絶対味しないだろうなーと思いながら(なら足せよ・・・)、ほぼレシピ通りに作ってみた。
焼き上がり。
案の定、味がぼやぼやで、これはイマイチ。
これはやはり肉系が必要な気がする。
ラードンとかベーコンとか入れれば改善するはず。
イブディナーのアペロ。カニマヨとともに。
Otto氏はサムライソース(辛マヨ)とともにカップケーキを食べていた。正しい食べ方。
5kgのホタテとサプライズ・デブ・エビ
常に仕入れはギリギリ。
イブの日(サタデー)、ホタテの街で働くOtto氏に、「殻付きホタテ5kg、YOROSHIKU」と指令を出したら、昼過ぎ、Otto氏からメッセージがぴょん。
「高かったけど、買ったぞ。剥いてくれた」と。
はああああああああああああ?殻も使いたいし、わたくしホタテのヒモ蒐集家なんですけれども!(←フランス的希少オブ希少)
わかるんですよ。フランスの魚屋poisonnerieで殻剥きを頼むと、もれなくホタテのヒモは捨てられるし、殻も不用。でも殻付きでってお願いしたよ、、、??
感情爆発して、「なんでよーーー自分で剥きたかった・・・!!!😭」と文句言ったら、「ヒモは無理だけど殻だけはもらってくるから」と。
言い過ぎたかな、と反省していたら、本当にもらってきてくれた。
殻付きで5kgのホタテ身がこちら。嗚呼これだけあったらヒモも大量だったろうに。。。
そうそう、この後サプライズがあるからと見せてくれたのが、ただのエビの巨大バージョン。あまりに巨大でびっくりしたからつい買ったんだそうだ。オマールでもラングスティーヌでもなく、ただのエビでこの大きさ。これは笑った。
すでに茹でられていてこの大きさだから、生だともっと大きかったのかも?
ホタテとデブ・エビ・カルパッチョ
Otto氏いわくこのデブエビは、身の部分をサラミのように薄く切って食べるのがよい、とお魚屋さんから言われたらしい。
切っているときはまるでタコをスライスしている感じ。
ホタテも何個か生でまいろう。
今までホタテってそんなに好きじゃなかったけど、こちらに来てから好きになった。新鮮な海の幸はやっぱり最高。
ホタテ・グラタン
しっかり洗った5kgホタテ。輝いてみゆる。
去年義母が魚系トレッターで買ってくれて、とてもおいしかった覚えがある「Coquilles Saint-Jacques gratinées(ホタテ・グラタン)」を前菜に作ってみることにした。ちなみにホタテはフランス語でサン=ジャックという。名前からして聖なる夜にぴったりじゃないの?
当たり外れがあるけど、当たるといい感じなMarmitton(クックパッドみたいなやつ)のレシピをベースに。ベシャメルもただのベシャメルじゃない感じが期待度高し。
イブの夜はまだメインの鴨が控えているので、3つだけオーブンに。
残り6つは翌日にいただこう。
焼けた。今まで作ってきたどのグラタン系よりも美味しそう。
これは大ヒット。ホタテが大きくて新鮮だからなのか、煮ても焼いてもちっとも硬くならなくて、ぷりっぷり。どのグラタンよりも好きだし、今後ホタテはこれでいいわってくらい気に入った。
我が家のフランス人たちも、これは美味しい売れるぞと納得のご様子。よかったよかった。なお、取っておいた残りの6個は、ノエル当日の昼と夜にいただいた。ザ・ホタテ・クリスマス。
鴨のロティ、オレンジソース
ホタテがメインみたくなってるけど、一応この後に肉のメインが待ち構えている。Otto氏からは珍しく「鶏以外希望」とのリクエストだったので、ド定番の鴨を。
付け合わせは、今が旬の大好きなクレソンのサラダとじゃがいものソテー。
ソースは、カラメルをしっかり作ってからオレンジなど追加していくのが面白そうだと思い、こちらのレシピを参考にした。甘×苦で美味しいソースに仕上がった。
ソースを最後にかけて、ボナペティ。
100%美味しい自信はあったけど、君は期待は裏切らないね、鴨よ。
デザートは・・・ピカール様様
毎年、気絶しそうなくらい気合いをいれたデセールを作ってきたけれども、今回はそんなに手が回らなそうだったので、ホタテ同様Otto氏に頼むことにした。
↑こんなのどうして作れていたのか・・・しかもあの狭い空間で・・・
今となっては思い出せないぞ?
Otto氏も私も、フランスのパティスリーやブーランジュリーなどで売られている定番のブッシュ・ド・ノエルは、とにかくバタークリームたっぷりで好まない。ここはより軽いアイスがいい線いってるんじゃないの?
アイスといえば冷凍食品。冷凍食品といえばピカール。
サイトを見ていたらなんとも可愛いブッシュ?をみつけたので、これYOROSHIKUと、送る。
タイムリーにニュースでも報道されていたけど、これ、フランス全土で今年めちゃくちゃ人気らしくて、今月のピカール売り上げNo.1商品らしい。
ピカールの製造工場があるこの地域でも、例にもれず爆売れ&売り切れだった模様。残念!
ということで定番の形を買ってきてくれた。マカロンも。
うう、ピカール、あなどれん。濃厚で美味しい。バタークリームより絶対こっちのほうがいいな。下のカリカリしてるところが特にイケてる。
めったに甘いものを食べない私だけど、これは別腹で1スライスいただいた。
ありがとうピカール・・・。
エビ風味のトマトクリームフェットチーネ
ノエル当日のお昼。
デブ・えびの頭と殻たちでとった出汁でトマトクリームソースを作って、フェットチーネと絡めてみた。
意図せずクリスマスカラーな色合いに。適当に作った割に、エビエキス効果なのか大変美味しかった。
以上、2022年のクリスマスごはんたちでした。ちゃんちゃん。程よくフレンチでローカルな食材も満喫できてよかったな。
今年のヒットは、やはりホタテグラタンと自作豚リエット。これは定番にしたい。
おまけ:ノエル当日の朝の定番
ツリーの下にプレゼントを並べるのがイブの深夜の私の仕事。
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