兄に勝つ。その一心で、次男はストライダーを乗り捨てた。

こんにちは。mameko**です。
ぽかぽか陽気に恵まれた先日の日曜。
近所の商店街にある駄菓子屋さんへ行く道中で起こった出来事を書いてみたいと思います。

朝から気持ちよく晴れた日曜日。
夫不在の我が家は、私と男子2名で過ごす。

朝ごはんを食べて、家事を一通り済ませたら、
……はい、暇。
そんな今日は、家から歩いて15分ほどの古い商店街へ行ってみる。
お目当ては商店街の1番奥にある、昔ながらの駄菓子屋さん。
気のいいおばちゃんがいつでも愛想良く迎えてくれる、子供たちもお気に入りのお店だ。
私は自分の子供の頃を思い出しながら、近所のおばちゃんとたわいの無い話をする経験を子供にもさせたくて、近くのコンビニを通り過ぎここへ来る。
お会計はそろばん、お土産に飴かラムネの好きな方をひとつくれる、昭和感満載のお店である。
(ただし、うまい棒18円、蒲焼さん18円という強気の値段設定。)


さて、前置きが長くなったが、駄菓子屋さんに行く道は、長男は補助輪を取ったばかりの自転車、次男はストライダー、わたしは監督のため徒歩で向かうことにした。
いつもはママチャリに3人乗りで5分のところだが、
少しでも時間をかけて行くためだ。
幸い商店街まではほとんど一本道の遊歩道で、子供が自転車に乗るには安心な道のりだ。

家を出発し、補助輪なしの自転車に不慣れな長男はノロノロ運転。
そんな彼を横目に、次男は意気揚々とストライダーを乗りこなす。
といっても、すごい速さで地面を蹴っているだけなのだが、「早くこいよ!」と言わんばかりに、振り返ってはこちらを見ている。

が、長男も少しすれば軌道に乗り、あれよあれよと言う間に、次男を一気に追い抜いて行く。

すると、次男。
「ずーるいーー!!!!もっと遅くしてーーー!!」と急に大泣き。周りのマンションの住人、窓から顔出すんじゃないか?レベルの泣きように慌ててなだめる私。
泣きじゃくりながらも、追いつこうと必死に地面を蹴る次男。
しかし、ストライダーに限界あり。
すると。

「もう!これはいいっっ!!!!」

突如ストライダーに見切りをつけた次男は、その場にそれを乗り捨てて、ものすごい勢いで兄を追い走り出した。

え、こんな風を切るように走る4歳児いる?

呆気に取られるレベルの全速力でどこまでも走って行く。

すご。

あ、ストライダー置いてくな。

私は足元に転がるストライダーを拾い上げ、それを抱えて2人の息子を30代の全速力で追いかけるのだった……。く、くるしい。。


さて、この出来事を通して書きたかったこと。
(前置き長いですね)
なぜ、急にあのシーンで泣き出したのかということ。
日頃、兄に負けることは日常茶飯事の彼は普段はこうもぐずったりはしない。
だからこそ、今日の出来事が気になり、駄菓子屋さんの帰り道に次男に聞いた。

「なんで抜かされてあんなに泣いたの?長男くんに負けるの嫌だった?」

「…(コクリ)運動は負けたくない。」


次男は赤ちゃんの頃から、やたら運動神経は良く、保育園のかけっこでもダントツ1番。
平気でジャングルジムのてっぺんから飛び降りちゃうような奴。
周りからも運動神経については褒めていただくことが多い。
どうやら、彼自身の中でもその自負はあったらしい。
今日はそれがかなわず、4歳児なりに悔しかったのだ。

【誰にも負けたくないことがある】

これって素晴らしいことだなと思った。
つまり【絶対的に自信が持てることがある】ということ。
自分で自分を認めてあげられている部分。
たった一つでも、これを持っていれば、人間強くまっすぐ生きられるのではないか、と私は思う。

わずか4歳でもそれを一人前に持っている。


自分で自分を認められること、それが何かは重要じゃないし、今後それが変わっても良いと思う。
「得意」でも「すき」でも良い。

そんなことを一つ、いつも持っていてくれたらいいな。

親としては、子供の大切なそれを、一緒に大切にしてあげたい。

そんなことをこの一件から思いながら、自宅へ向かう日曜日だった。

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