15.「僕の人生をカテゴライズしてほしい」
「僕の人生をカテゴライズしてほしい」
僕の人生を、カテゴライズしてほしい。
君なりの言葉でいいから。
路地裏を歩いていて、カレーの匂いがしたとき。
昼間の公園でヨーグルトを食べながら、
ドッジボールをしている子供達をながめたとき。
自分だけが溶けてしまう気がする。
シャワーを浴びながらいつの日か終わりが来ることを考えてしまうとき。
誰かが僕のことを考えていてくれたらいいのに。
本当は君じゃなくていい。
誰だっていいんだ。
0.5+0.5は1だ。
君と僕は気持ち悪いくらい綺麗な形を、
整理整頓され、
定刻通りのつまらない毎日を、
2人で演じてきたよね。
SNSの広告で流れてきた安っぽいシティポップが脳に焼き付いて離れない。
成城石井で買ったフルーツ風味の缶ビールは僕の特別。
地元の田舎の水族館で買ったお気に入り。
ぷかぷかイルカが浮かんでいる、
子供のおもちゃみたいなカップにいれた。
カットパインを浮かべた。
ストローをさした。
うちのパパなら絶望しちゃうようなその味は、
僕の1日の締めくくりを淡く彩った。
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