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小高い丘の真ん中に、かわいいお家が建っていました。赤い屋根に白い壁。そのお家の裏庭の奥に…
小高い丘の真ん中に、かわいいお家が建っていました。赤い屋根に白い壁。十字の格子窓からは、…
「詩は、どこにでも、いるんだよ」 父さんは、そう言った。ぼくは「どこにいるの?」と、たず…
水平線のむこうには、今日をつくる工場がある。 まだ誰も出会っていない、今日をつくる工場が…
………✂……✂……✂……… ▽▽▽ 紫乃さんの記事 ▽▽▽ ………✂……✂……✂……… …
月が、ほんのりと照らす夜だった。 ぼくはベランダでひとり、空を見上げていた。暗い夜空に滲…
ベッドに入って目を閉じると、ボクはいつも、駅のホームに立っている。 誰もいない海の上の駅。見えるのは、海と夜空の境目だけ。水面は、夜空を映した濃紺。月までの道が、白く輝きながら、揺れていた。 足元には、沈んだ線路。月明かりを反射した小さな魚が、線路の上を行ったり来たりしている。魚がいっせいにいなくなると、遠くで汽笛が聞こえた。 連結された車輪を、ゆっくりとまわしながら、夜汽車は駅にとまった。白い煙が、夜空に吸いこまれていく。重そうな扉が開くと、コウテイペンギンの車掌が立っ
ひと晩しか輝けない星があった。 生まれた星は、ひと晩、全力で輝いた。 誰かに疎まれても、…
物音で目が覚めた。 ぼくは、大学を卒業してから、ひとり暮らしをしている。部屋は、キッチン…
ようこそ、『次元ツーリスト』へ。 お客様、当店は、はじめてでございますか? それは、誠に…
ばあちゃんは、天国にいくまで、薬指にずっと指輪をはめていた。 不格好で、お世辞にも素敵な…
平日のホームセンターは、それほど人が来ない。 もちろん、忙しい時間帯もあるし、時期によっ…
人は、魂だけになると、天国という遠い場所に行くのだと思っていた。 アキラの訃報を聞いたの…
書かれた住所を訪ねてみると、普通の民家だった。玄関のドアに『診療中』の札が掛かっていなければ、通りすぎただろう。 私は、そっとドアを開けて中をのぞいた。待合室だろうか。ソファがおかれた部屋は、応接室のようだった。入るのをためらっていると、奥のドアから白衣を着た女の人が出てきた。小柄で柔らかい雰囲気をまとった可愛らしい人。 「あの、予約とかしてないんですけど」 「大丈夫よ。少し掛けて待ってて」 スリッパに履き替え、大きなひとり掛けのソファに座った。こんなに座り心地のいいソ