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選ばれたのはフォルケホイスコーレ留学でした

綾鷹でした

的な感じで始まりましたが。

前回の記事を読んでくださった皆さん、ありがとうございました。

記念すべき初投稿だったので、ちょっとドキドキしましたが。

スキを押してくれたり、個人的にメッセージをくれたりした人もいて

わたし嬉しくてニヤニヤしてしまいました。

ありがとうございます\(^-^ )ありがとうございます( ^-^)/


前回の長ったらしい記事で、

最終的にデンマークのフォルケホイスコーレ留学を選びました。

と書いたところ、

「そこについてもっと詳しく知りたい!」

という声をいただきました(そういうのとても嬉しい)

そして私自身、フォルケホイスコーレという存在を知ってからこの半年間、

もっと詳しく知りたいと思い、

文献を読んだり、実際にそこへ通っていた人たちや、働いていた人に直接話を聞いたりしていました。

そこで知ったことを自分なりに咀嚼して、まとめたいなあと思っていたところだったので、

今回は

◆フォルケホイスコーレとは一体何なのか

◆なぜ私はフォルケホイスコーレを選んだのか

この2点についてまとめていきたいと思います。


フォルケホイスコーレ。

ね、なんか、ちょっといい感じの木の枝を拾ってきて

「フォルケホイスコーレ!」

って振りながら唱えてみたら、何かがどうにかなりそうな感じがしますね。

しませんね。さっさと時を戻しましょう。

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◆フォルケホイスコーレとは一体何なのか

フォルケホイスコーレ(Folkehøjskole、以下「フォルケ」)は、

デンマーク発祥の大人に向けた教育機関です。

英語にするとフォークハイスクール(Folk High School)。

そう、「人々」のための学校です。

「人々が主体となり、自分たちのことは自分たちで話し合って決める。」

今から約180年前、市民革命を経て民主主義の考え方が急速に広まっていたヨーロッパにおいて

人々の、人々による、人々のための学校

それを実現する教育機関として誕生したのがこのフォルケ。

デンマークが先がけで、そして北欧を中心に広がっていきました。

歴史はなかなかに古いです。

ちなみに、その頃の日本では大塩平八郎が乱を起こしてました。

・・・・・( ^ω^ )

とにかく、このフォルケ、日本の教育制度には馴染みのない特徴が4つあります。

これから紹介していきます。

【特徴1】 「新しい自分」探しの学校であること

17歳以上であれば、国籍・宗教・民族に関係なく誰でも入学することができます。

私立の教育機関ではあるものの、デンマーク政府から資金援助を受けているので、

学生は学費の一部(およそ3分の1程度)を負担するだけ。

いろんな意味でハードルが低いです。

それもこれも「人々に開かれた学校」だから。

フォルケで学ぶ期間も3ヶ月〜1年と様々で、それも自分で選ぶことができます。

なので、時間と予算が許す限り、

1つのフォルケでがっつり過ごしてもいいし

複数のフォルケをはしごしてもいいし。

本当に「自分がどうしたいか」に委ねられてるって感じです。

・大学に進む前に本当に興味のあることが何なのかを探したい

・大学を卒業する前に自分が社会でやりたいことが何なのかをつきとめたい

・社会をある程度経験した上で、何か新しいことにチャレンジしたい

いろんな思いを抱えたいろんな年代の人たちがフォルケに入学します。

そして、好奇心のままに自分が学びたい教科を選択して学び、

様々な考えや価値観をもった仲間とのコミュニケーションを通して

新たな自分の可能性を発見していくことができる、というわけです。

【特徴2】 試験・成績評価が一切ない

デンマークには約70校のフォルケがあります。

学べる科目も多岐に渡っていて

文学、歴史学、心理学、教育学、政治学、経営学、経済学、環境学、情報学、家政学、国際文化学、音楽、演劇、ダンス、デザイン、絵画、写真、映像、プログラミング、スピリチュアル、スポーツ、アウトドア、コミュニケーション

結構網羅されていますよね。

様々な分野を横断的に学べる学校があったり

ある分野にフォーカスした学校があったり

独自のプログラムを展開している学校があったり

形態は様々です。

そして、どのフォルケも一貫して、入試を含めた試験や成績評価が一切ありません。

人生のどの段階においても、人の「学びたい」という欲求は大事にされるべきで、そんな人たちのために「開かれた」学校でありたい。

そして、

学びを通して自分自身がどれだけ実感を伴いながら成長できたか、ということに重きを置くので、そこに他人からの評価は一切必要ない。

そういったポリシーがフォルケにはあります。

【特徴3】 対話を重んじる授業

フォルケで行われる授業は、ディスカッション形式で進められるものがほとんどだそうです。

また、1日の中にあるいろんなアクティビティにおいても、常に人との対話に重きを置いているそう。

これも、元々「民主主義の学校」という側面をもっているから。

「自分の意見をしっかり持つ」

「自分たちのことは自分たちで話し合って決めていく」

こうした経験を重ねていくことで、様々な意見を統合させる民主主義的な解決方法を学んでいくことができます。

【特徴4】 先生も生徒も一つ屋根の下

ちなみに、フォルケは全寮制の学校です。

ユニークなのは、生徒だけでなく先生も同じ学校の中で暮らすということ。

年齢や価値観・立場が異なる人たちと同じ時間・空間を共にすることで

自立した考えを持ちながらも、周囲のおかげで自分がいる

この絶妙な感覚を養っていくことができる、というわけです。

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◆なぜ私はフォルケホイスコーレを選んだのか

以上が事前調査として私が知り得た、フォルケの特徴であり魅力です!

ここまで読んでいただいて、もうお分かりでしょうが、

私がフォルケホイスコーレを選んだ理由は

「何この面白い学校、めっちゃ行きたいんだけど」

これに尽きます。

どうしてこんな学校が存在できるのか。

そもそも向こうには「ギャップイヤー(猶予期間)」というものがあるわけで。

ちょっと人生の歩みを止めて自分の将来についてしっかり考える時間をとるそうです。
(もちろんストレートで進む学生もいるんだけど)

高校から大学に上がる前の1年間だったり、大学から社会に出る前の1年間だったり。

あとは高校に上がる前や、なんなら小学校に上がる前にも0年生が認められているそうです。

全体の約半数以上の学生が、どこかのタイミングでこのギャップイヤーをとるとのこと。

そこに「挫折」っていう感覚はなくて、

むしろ自分が幸せに生きていくための「準備」と捉える感覚

そして周囲がそれをしっかりサポートする雰囲気

これらが向こうではしっかり根付いているようです。

「留年」「浪人」なんかと表現して、若者の自己肯定感を下げているどっかの国とは違いますね(小声)

この期間があるから、学生は自分で納得した上で進学先や就職先を決めていくことができるみたいです。

そのギャップイヤーの過ごし方の一つとして、このフォルケがあるというわけ。

何この自立した考え方。

何このアクティブラーニングのかたまり。

何この「遊び」のある生き方。

私の心はグッと掴まれちゃったってわけです。

日本人って、よくも悪くも「他人がどう思うか」に重きを置きすぎているような感じがしませんか?

そして世間が「当たり前」とする生き方からちょっとでも逸れると蔑視されるような雰囲気、ありませんか?(犯罪は別です)

それが、自分自身の価値観や可能性、生き方を窮屈にしてしまっているのではないかと感じます。

教員として、常識至上主義の環境に身を置いていたからこそ、尚更そういった違和感を感じていました。

でも、もっと自分軸で人生を組み立てていっていいんじゃないですかね(小声)

もちろん他人軸で物事を考える感覚も大切にしながら、

その上で

「自分は今どう思っているのか」
「自分はどうしたいのか」
「それで自分は幸せか」

といった自分軸にもしっかり照らし合わせながら判断すること。

自己受容、自己理解、自己決定

これこそ、これからの時代を作っていく世代の人たちが強化していくべき力なのかなあと思っています。

これが今のところたどり着いた私の悟りです笑

素敵だなあって思う人は、それが自然とできている人ばかり。

自分も頑張りましょう。


ということで、私は「遅れてきたギャップイヤー」と銘打って

日本人として凝り固まった「当たり前」を一旦壊して

新たな自分軸で人生を組み立てていく

それを学ぶ場所としてデンマークのフォルケホイスコーレを選びました。


もちろん、今回まとめていった内容は、日本にいながら得た情報なので

全てを理解できているわけではありません。

それに、あまりにも日本の教育観と違う部分が多いから

ただ単に、隣の芝生が青く見えているだけかもしれません。

実際に中に入ってしまえば

「あれ、思ってたのと違う」

「日本のこんなところよかったよなあ」

にもたくさん気付けるかもしれません。

とにかく、いろんな気付き、発見を大切にしながら

この目的を達成していきたいなあと思っています。

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今回も気付けば4000字。

長いんだよ。

こうなるんだったら

呪文のくだりまじで要らんだったー。


あー、早く、デンマークに行きたい。

そして自分の言葉でフォルケ留学を語りたい!

このままだとただ調べたことをまとめただけのコタツ記事だもん。

ま、実際にコタツで書いていますけどーーー


皆さんももうなんとなく察しているかもしれませんが

現役時代の私は、語り出すと長い教師でした

それではまた!

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1. 教育が好きだから教員を辞めました

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