遠山夕立

食べることばかり考えて、食べ物の話ばかりするエッセイスト/音楽家 『おはなしのすずら…

遠山夕立

食べることばかり考えて、食べ物の話ばかりするエッセイスト/音楽家 『おはなしのすずらん』 ストーリーと音楽 https://note.com/ohanashi_suzuran/ たべものいがいの話も始めました https://note.com/yudachi_toyama/

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  • たべもののはなし

    食べ物にまつわるエッセイたちです。フードエッセイ、それは私にとって毎日の白いごはん

  • たべものいがいのはなし

  • たべものとロンドンのはなし

    ロンドン旅ごはん日記と、別アカウントの旅行記です🇬🇧ロンドン、とても良いところでした!

  • モーツァルトの愛人と妻

    来年4月に公演するコンサートの制作記録です🌹 現在まさに進行中!

  • たべものとニューヨークひとり旅

    数年前の12月にひとりでニューヨークを訪れたときのたべもののはなしです

最近の記事

みんなで駅弁食べるんだッ

新幹線での出張を繰り返すうちに現地の仕事場で仲良くなれたひとたちがいる。彼らに会うとめちゃくちゃ元気が出るので毎回会える時を楽しみにしているのだが、この会合、唯一問題があった。 それは、現地の食の選択肢がめちゃくちゃ少ないということだ。近隣に食べるところはあるがめちゃくちゃタバコフレンドリーだったり、夜から開いたり、カウンターしかなかったり、、といった具合で、「ちょっとランチでも行ってさ〜おしゃべりでもしな〜い?」といった需要をなかなか満たしづらい。 たびたび悩んだ挙句今

    • 名もなき煮込みに救われる夜だってある

      夏暑すぎ!麦茶沸かしてこーな!という日々が、しかし終わろうとしているんだなと先日ふいに気付かされた次第である。 夜道を歩いていると、永遠などないのだ、喜びにも悲しみにも…といったデカいお気持ちがふいに訪れる気温(とはいえ29度とかあるんすわ)。今日なんかはすっかりぶり返して暑さが復活しているが、それでもなんというか、一度喧嘩してよそよそしくなった人ともう一回仲良くなったとしても「あんな雰囲気を持っているんだよな」とどうしても思ってしまうのにちょっと近い気持ちでいる。 いつ

      • こんにちは!いつも読んでくださりありがとうございます。 たべものいがいの話、今回はインサイド・ヘッド2の音がすごく良かったな〜という話です。とっても好きな映画でした!よろしければぜひお立ち寄りください https://note.com/yudachi_toyama/n/nfe592c7e91d3

        • いまひとたびのたらこスパゲッティ

          間違いなく美味しいし、思い出すだけでうっとりするし、大好物…なのに滅多に食べないもの。理由はさまざまだけど、とはいえ断定的な何かがあるわけでもない。そして普段、そのことすら忘れている。しかし思い出したらもう食べずにはいられない…という食べ物が私はいくつかある。 最近食べたたらこスパゲッティが打ちのめされるほど美味しくて、でもたらこスパゲッティもまたそういった食べ物のうちのひとつだった。 先にお伝えしておく。たらこパスタと称したってなんの問題もないがここではたらこスパゲッティ

        みんなで駅弁食べるんだッ

        • 名もなき煮込みに救われる夜だってある

        • こんにちは!いつも読んでくださりありがとうございます。 たべものいがいの話、今回はインサイド・ヘッド2の音がすごく良かったな〜という話です。とっても好きな映画でした!よろしければぜひお立ち寄りください https://note.com/yudachi_toyama/n/nfe592c7e91d3

        • いまひとたびのたらこスパゲッティ

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          お茶レボリューション'24

          年がら年中お茶をピッチャーに作っては飲み、作っては飲みのスタイルでやっているが、毎年夏になるとそりゃもう大変。1日家にいると体感値で4〜5回はお茶を沸かしては冷やして飲む。ピッチャーはなるべくパッキンなどのパーツが少ないやつ、もしくはパッキンがどうしても省けないが横置きができるやつ、それぞれ2本ずつ計4本。それでようやく冷蔵庫にお茶が絶えない状態を保っていられる。 某巨大掲示板の名タイトルで「婆ちゃんが遂に麦茶の量産体制に入った」というものがあるが、秀逸すぎて見かけるたびに

          お茶レボリューション'24

          素焼きナッツもキラキラのことも何も知らない

          「シンプルな服装のときはアクセサリーをつければ、それだけでサボり感がなくなります!」 といった言説をファッション誌で見かけたときの、あの衝撃。 えっ…なるほど…!?アクセサリーつける選択肢を持ててるってだけで何ひとつサボってないんだが…というか「シンプルな服」は「シンプルな服」でありサボっていないんや、なぜならサボり枠の服というのは別途存在していて… といった調子で、まぁ衝撃の言語化を試みる脳の動きが止まらなかった。 雑誌側は、要は考えて選んで着替えるだけで偉いが、アク

          素焼きナッツもキラキラのことも何も知らない

          爆安マグロのカマ焼いて

          いやはや、世知辛さすら感じる物価高をね、肌で感じる今日この頃ですけれども。 いっせーのせでお賃金もヨイショってね、上がってくれればまだみんなで元気いっぱい感もあるのですが今のところあまりそれもね、うふふ、ふふふ・・・。 なのでまあ、何とかかんとかやっていきましょうねと思う次第でございます そんな昨今においてなお、「コスパ」という言葉を超えて「大丈夫?」となってしまう状況に、ときどきありがたいことに遭遇する。 最近あったのは厚手のサテンのシャツがセールもあって1000円台だっ

          爆安マグロのカマ焼いて

          今のところプロテインこうやって飲んでる

          全然ノウハウnoteではなくむしろまだまだ知見を得たいくらいなのだが、最近自分の中で続けやすいプロテインの飲み方を見つけて大変捗っている、という話である。 プロテイン。 体を鍛えて大きくするためというよりも、好きな芸能人や周囲にいらっしゃるイキイキとされてるなぁ、いいなぁ、と思う方が割とタンパク質を重視されてる傾向にあったので影響されて意識的に食事で摂るようにしてきたのだが、その過程で飲むプロテインも気になり始め、ここ数年飲んでみているのだ。 が、実はしばらく苦手の範疇だ

          今のところプロテインこうやって飲んでる

          心の余裕ことお徳用湯葉

          想定外の組み合わせにときめく時がある。 例えばフワンフワンのチュールスカートとカッチリしたジャケット。例えばコンクリート打ちっぱなしの部屋にフランスアンティークの家具。例えばほうじ茶とラベンダーのダブルのジェラート。 「解剖台の上のミシンと蝙蝠傘の出会いのように美しい」じゃないが、思わずドキッとして手に取った結果めちゃハッピーみたいなことがほとんどだ。なんなら物だけではなく概念やアイディアでもその意外性はもたらされるだろう。 そう、「お徳用湯葉」の、ように… 先日、デカい

          心の余裕ことお徳用湯葉

          こんにちは!いつも読んでくださりありがとうございます。 やっとやっとロンドン旅行記最終日編を書きました…!よろしければぜひご覧ください https://note.com/yudachi_toyama/n/n397737e52cfa

          こんにちは!いつも読んでくださりありがとうございます。 やっとやっとロンドン旅行記最終日編を書きました…!よろしければぜひご覧ください https://note.com/yudachi_toyama/n/n397737e52cfa

          アボカドよ、いつから果物なんだい

          小さい頃、野菜と果物の区別は味によるものだと思っていた。食べられる植物のうち甘くてみずみずしいのは果物で、そうじゃないやつはぜーんぶ野菜、特にお料理の時しょっぱい味付けをするやつはもうぜーったい野菜、という具合だ。 ところが小学校か中学校の理科の授業で、「果物というのは木に実る果実のこと」だと習った。それでいくとイチゴは実は野菜扱いなんですね〜、と言われたときの、地味ながらも絶大な衝撃。イチゴは甘くてみずみずしいから「果物」なんじゃないの!?という、動揺と言って差し支えない

          アボカドよ、いつから果物なんだい

          めちゃくちゃ久しぶりにバナナ食べた

          結論から言っとくとあまりの美味しさに震えましたねー…。 そもそもバナナはかなり大好きで、バナナ単体はもちろんバナナを含有するお菓子や飲み物も大変素晴らしいと常々思っている。 唯一無二の香り、甘み、食べやすさ。小さい頃からあらゆるタイミングで慣れ親しんできているが、バナナという果物は本当に不思議なほど、いろんな意味で食べやすい。食べやすいはヌルいな、間違いなく美味しい。バナナが入っていて裏切られたと思ったことは一度もない。 加えて大人になってからすごいなと思うのは価格と供給

          めちゃくちゃ久しぶりにバナナ食べた

          『良い空間デザインとは?』を習った感想:ざるそばだ…!

          先日、ひょんなことから空間構成というか、空間デザインの勉強会の機会に恵まれた。私は普段デザインなど視覚寄りの要素について非常に好きだが専門外なこともあり、体系化された学びの経験はなかったのでありがたく受けさせていただいた。 その結果トータルの感想として抱いたものが下記である 「ざるそばだ…!」 これだけ書くとマジで常に食べ物のことしか考えてない失礼極まりない奴認定待ったなしなので詳細を述べる。 まず一見して、メインの目的とそれを叶える手段を外部から入り口に来た方に認識さ

          『良い空間デザインとは?』を習った感想:ざるそばだ…!

          血中ナンプラー濃度を上昇させよ

          夏が近い。 いつもこの時期になると心がざわつく。何か特別な思い出や、はたまたトラウマがあるわけではないのだが、切なさや心許なさに少し似たザワザワが胸の奥によぎる。決して嫌な感じではないのだが、しかしなんだかいつも落ち着かない。季節の変わり目を本能で理解しているんだと思う。 そして、これがある意味合図である。 私の中でタイ料理のベストシーズンが始まったのだ。これは脳からの指令であるが、血中ナンプラー濃度を高める必要がある。 ナンプラー。あのなんとも言えない味わいの虜になった

          血中ナンプラー濃度を上昇させよ

          働いて叶えた、でーっかいエビの、うーっまいエビチリ

          なぜ働くか?という問いに対してはもうほんと色々な答えがあるが、そこからさらに深掘りしたなぜお金を稼ぐか?というところだってそりゃもう人それぞれだ。 本当に理由が多岐にわたる上に割とそれぞれの生活そのものを色濃く映すので詳らかにするのは憚られる類の話題であることは承知であるが、最近「いやァ、こういうことのためにお金稼いでるよな」と思ったことがある。 「エビチリが食べたい。」 そういう気持ちが春一番のように訪れること、皆さんありますよね。 その日の私にも春が訪れ、頭の中はエビチ

          働いて叶えた、でーっかいエビの、うーっまいエビチリ

          あなたのおかげで、柿の葉寿司を食べる大人になりました

          社会に出て最初の頃にお世話になった上司はとにかくグルメな人だった。好きなものは好き、嫌いなものは嫌いの延長みたいな感じで「美味しいものを食べたい、美味しくないものは食べたくない」とハッキリしたアティテュードで日々の生活を営んでいらして、私はとにかくその潔さが大好きだった。 以前、そんな私たちが働く職場の近くにデパートがあった。なんならコンビニよりも近かったので時々行っていたのだが、その上司はいつもお昼ご飯をこのデパートで調達していた。毎日美味しそうなご飯を美味しそうに召し上

          あなたのおかげで、柿の葉寿司を食べる大人になりました