2023年3月 信州ぬる湯紀行②【霊泉寺温泉 旅館遊楽】
前回
3/26 長野県青木村~長野県上田市
朝7時。起きて即風呂で寝る。新しいボイラーも調子良いようで、加温の塩梅が絶妙
千楽にて朝餉。漬物バイキングはすべて女将のお手製。
上田の「青山の玉子」を溶いて白米をかっ喰らい、食後にまったりとしながら女将と談笑する時間は何物にも代えがたい。
「次はいつくるの?もう予約しちゃいなよ」なんて言われてしまった。常連面をするのは性分ではないのだが、女将のこの言葉はとてもうれしかった。
気温が上がってぬる湯の需要が増えるにつれ、なかなか1人部屋を取るのも難しくなってくるが、「また来よう」とわざわざ決意しなくても、この沓掛には戻ってくるだろうと思われた。
チェックアウトの際も、オーナー今井さんと暫しぬる湯談義を展開。湯の良さはもちろんのこと、人の暖かさが多くのリピーターを生むのだと再認識した
叶屋旅館を離脱後は上田駅へ。示し合わせたわけでもなく、たまたま同日に上田に来ていた大学時代の知人男性Ayato氏と合流。彼もまた、様々な手段を用いて日本全国を旅した男である
合流したからといって何かするわけでもなく、とりあえず昼餉。上田駅から徒歩1分ほどの「肉うどん 中村屋」にて、馬肉うどんと天丼のセットを喰らった
雨が降っていなければおそらく上田城址あたりを訪問していたのだろうが、あいにくの天気だったのでとりあえず駅のタリーズコーヒーに入店。
今シーズンの横浜DeNAベイスターズの展望を話したり、大学時代の巡検エピソードをはじめとした思い出談義をするなどした
駅の土産物店にて夜飲む用の酒を調達していたところ、冷凍のシャインマスカットとナガノパープルが粒単位で販売されていた。
もちろんそれ自体が魅力的なのは間違いないのだが、TBSラジオ「安住紳一郎の日曜天国」リスナーである自分達は、別の理由でこれに反応した
それぞれの予定の時間が迫り、ゆるっと解散。
15時のチェックインに合わせ、霊泉禅寺横の無料駐車場へ到着。
この日の宿、霊泉寺温泉「旅館 遊楽」。4軒ある霊泉寺の旅館の中で、温泉街の最も手前に位置する。叶屋旅館オーナー今井さんも、こちらで湯治をした経験があるとのことだった
扉を開けると、椅子に腰掛けてテレビを見ていた女将さんが迎えてくれた。エプロンと三角頭巾の家庭的な装いに、親戚の家へ泊まりに来た感覚を得た
館内清掃などは知人が手伝いに来てくれるらしいが、基本的には女将さん1人で切り盛りしている。
ロビーは食事処も兼ねる。外の看板には「喫茶」とあったので、その接客スペースにもなっているのだと思うが詳細を聞き忘れた
客室は全て2階。この佇まい、確かに求めていたもの
6畳の「寿の間」に通された
2階の共有スペース。館内数箇所にクリクラが設置されていた
浴室は1階に2箇所。この日は自分の他に男性客1名のみだったので、空いてる時に好きな方を使わせていただいた。基本的には貸切での利用とのこと
脱衣所には各種アメニティーのほか、替えのタオルが積まれている
念願の入浴。源泉を引く距離が長い為、約38℃のぬるめの湯が(加温して)投入されていた
サイフォン式の排湯口を眺めて独り笑っていました。
湯口
浴室の壁とシャワーはリフォームされていてピカピカであった。比較的高い位置に設置されていて使いやすい
成分表
一休みののち、もう片方の浴槽にもさっと沈む。こちらは狭い分、湯温は高め。女将さんによると勝手に温度調整してよいらしく、常連はそれぞれ自分の適温に調整するのだそう
女将さんが夕餉の煮炊きをする音を聞きながら、共有スペースでクリクラの水を飲んでぼうっとしていた
18時。家庭的な夕餉がすばらしい。
浴室や泉質は勿論だが、遊楽に泊まりたかった理由の1つとしてこの食事があった。
同じくnoteで数多の温泉を紹介されている湯美さんも、こちらの料理に太鼓判を押している
コーヒーゼリーを喰いながら暫し談笑。
千楽の女将さんから「宜しく言っておいてね」と言われたことを遊楽の女将さんに伝えると、
「沓掛温泉からお客さんが流れてきてうちも助かってるから、千楽さんにもお礼伝えないとって思ってるけど、昼間やってないからねえ。次行ったらanjuさんからも宜しく言っといて」
と言われた。伝言係を仰せつかってしまった
夕餉後は1時間じっくりと入浴。以前霊泉寺共同浴場に入った時は思いのほか熱くて長湯できなかったのだが、こちらの湯温は本当に身体に負担がかからなくて良い。
ちびちびと真澄を飲んでダラダラしては入浴の繰り返し。至高以外の何物でもない
館内は22時で消灯。入浴は23時まで可能なので、暗闇の中浴室へと移動して、この日のラストダイブとした
広縁の明かりを常夜灯に眠る
続く
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