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文系・参考書ルート その② 国語

その1 英語

現代文

受験において大事なのは数学と英語で、当然この2教科が圧倒的に勉強時間がかけられる傾向にあります。そのぶん現代文は優先順位が低く、ともすれば本番まで全く勉強しない人も結構多いのではないでしょうか。よってぶっつけ本番のような形で「時間が足りなかった」「文章が自分に合わなかった」と済まして現代文が失敗する受験生もこれまた結構な数存在しています。
しかし共通テストの現代文は質・制限時間ともにかなりの難易度を誇っており、一朝一夕には解き方を身につけることができません。また現代文で「ここが逆接」「ここが対比」といった構造を把握しながら読み進めることは、後に英語の長文学習をする際に活きてくるので、どんなに遅くても英語の長文に取り掛かるまでにある程度形にしておくのが望ましいです。


ゼロから覚醒 はじめよう現代文

難易度:☆ 量:☆☆ わかりやすさ:☆☆☆☆ やる時期:現代文学習の最初

そもそも現代文で何を答えればわかっていますか? 主語をきちんととらえてますか? 助詞をきちんと判別しながら読み解いていますか?
そういった現代文の基礎の基礎を噛み砕いて説明した良書。なまじ現代文は母国語で書かれているので、あまり基礎の基礎にかえることをよしとしない受験生も多そうですが、偏差値50以下の人間は絶対に見るべきことをおすすめします。基礎を扱っている、ということはそれだけこれから受験を終えるまでの知識を身につけることができる参考書で、そこが抜けてしまったら逆に受験終了まで基礎がないまま現代文をときすすめることになってしまいます。

田村の優しく語る現代文

難易度:☆ 量:☆☆ わかりやすさ:☆☆☆ やる時期:現代文学習の最初

ゼロから覚醒 はじめよう現代文』が出るまでは現代文の1番最初の参考書として定番だったものです。「優しく語る」と書いてある通り、こちらは講義形式で噛み砕いて極めて平易に説明するのが特長。『ゼロから覚醒 はじめよう現代文』の違いは、むこうが構造を論理的(数学的?)に説明するのを好み、こちらは終始言葉で事細かに説明する印象です。どちらか1冊やれば充分なので好みで選びまししょう。

入試現代文へのアクセス 基本編

難易度:☆☆ 量:☆☆☆ わかりやすさ:☆☆☆☆ やる時期:現代文学習の最初

現代文が苦手な人は田村から、ある程度できる人はこちらからが一昔前の定番でした。問題集ではありますが丁寧に解説されており、未だ現代文学習の初期に使うのに全く問題ありません。現代文をきちんと進めるには対比や逆接といった構造の理解が必要不可欠ですが、この本はそこに移る前の橋渡しとして、そもそも記述式の問題の解き方はどうしたらいいか、どういう点に注意したらいいか、といくつかのポイントを教えている本です。特に記述は苦手な人が多いので、この本の解説をよく読んで一体なにを入れて何を外したらいいのか、をきちんと把握するのがおすすめです。

船口のゼロから読み解く最強の現代文

難易度:☆☆☆ 量:☆☆☆ わかりやすさ:☆☆☆☆ やる時期:現代文初期の参考書を終えたら

基礎系の参考書を終えたらいよいよここからが本格的な現代文の学習になります。この船口では現代文とはどういう構造をしているのか、どういう論理マーカーに気をつけたらいいか、を事細かに教えてくれる良書です。これを完成させたらマーチレベルで戦えるぐらいの現代文力はつくでしょう。辞書みたいな分厚さがありますが、そもそも文字がでっかかったり、余白スペースがあったりで見た目ほどの量はないです。

現代文読解力の開発講座

難易度:☆☆☆☆☆ 量:☆☆ わかりやすさ:☆☆☆☆☆ やる時期:船口を終えたら

薄い。にも関わらず破壊力充分な難易度。解説を見ながら「うわ~」と頭を抱えること間違いなし。しかしそれだけに得るものもたくさんある参考書です。一体どういう構造の文章があるのか、一体この問題にはどういうアプローチをしたらいいのか、色々間違えまくってタコツボに入りましょう。
解説もしっかり書かれているので、問題の難易度にもよりますが問題そのものを解くのに20~30分。解説を読んで理解するのに1時間~2時間かかるのでそこそこ重い参考書でもあります。
各問題の最後に据えられている要約問題は必ずやるようにしましょう。これをやる・やらないでは現代文を捉える能力が大きく違ってきます。要約するには一体筆者の主張はなんなのか、文がどういう構造をしているのか、を見通す目が高度な国語力が必要となります。要約問題をやることで文章を俯瞰する能力を身につけることができます。

現代文と格闘する

難易度:☆☆☆☆☆ 量:☆☆☆ わかりやすさ:☆☆☆ やる時期:読解力開発講座を終えたら

あなた文章をきちんと読めますか、読解力本当にあるんですか? と正面からぶつかってくる参考書。まさに小手先のテクニックなど無視して「格闘する」にふさわしい。既にここまで参考書をクリアした人間ならある程度現代文力があるはずなのに、それでもこれを前にはズタズタに打ち砕かれてしまう挫折率も高い参考書。早慶などの難関校を受ける、共通テストの現代文で9~9.5割ものにしたい、そういった人がやりましょう。

柳生好之の 現代文 POLARIS

難易度:☆☆☆~☆☆☆☆☆ 量:☆☆☆ わかりやすさ:☆☆☆ やる時期:演習用の問題集

解説の癖が強めで、文章で「ここはこういうことが書いてあって、だからこれが正解なんだよ」「ここにこういう大事なことがあって、だからこう考えなきゃいけないんだよ」といった文章で事細かに説明しているのではなく「こことここが同値。だからこれが正解」といった風に数学的にかつ論理的ではあるものの、無乾燥に解説が書いてあります。なのでなぜそこが同値なのか、なぜそうなるのか、はある程度自分で補う必要がありそういう意味は不親切な本です。
ただ本文の構造を事細かに注釈・解説する、というのは他の参考書にはない試みで大変詳しいのできちんと構造を自分で捉えることができる、どういう表現がどういう同値になるかわかってる人には「いい参考書」となります。
また問題文はかなり頻出のテーマから意識して選んでいるのが伝わってきて、そういった「テーマのストック」を作りやすいのも素晴らしいと思います。
総じてかなり人を選ぶ参考書であることは間違いないです。文章できちんとした説明を受けた人は『入試現代文のアクセス 発展編』などをおすすめします。

現代文キーワード読解 など

難易度:☆☆~☆☆☆ 量:☆☆☆ わかりやすさ:☆☆☆ やる時期:語彙力に不足を感じるなら

評論に出てくる文章は普段大人でも読まないような難しい内容の文章が出てきます。当然内容が高度になるに従って出てくる語彙も高度になってくるので、そういった難しい言葉が出てきても対応できるように事前に学習しておく必要があります。
帰納方や演繹法、内在化といった評論文独特の語彙はもちろん、日本のアニミズムに対する西洋の科学主義、それによる自然の客体化などといった頻出のテーマを知ることで、もし入試問題でよくわからない文章が出てきたとしても「ああ、つまりは要するにこれはこういうことね」といった帰れる島を作ることができ内容の理解につながります。是非評論に適応する語彙力のない人はやっておきましょう。

ことばはちかたダ! の方が難易度が低め。

入試漢字マイスター 1800+
BIBLIA2000

BIBLIA2000の中身

難易度:☆ 量:☆☆☆ わかりやすさ:☆☆☆ やる時期:現代文学習の初期

共通テストでは必ず漢字が出題されるので全問正解できるように備えておきたいところです。また問題文中に出るような漢字は、当然その意味を知っておかないと読解に支障が出てしまいます。なので漢字を学習する意味としては
1.漢字の問題できちんと正しい読み書きができる。
2.入試で出る熟語をきちんと理解できる。

の2点となります。
入試漢字マイスター 1800+』は昔からある河合塾の漢字問題集で、漢字の参考書と言われて真っ先に思い浮かべるようなオーソドックスな構成です。
一方『BIBLIA2000』はより語彙力の学習に重点が置かれていて、英単語帳のように瞬時に漢字と意味が把握できるようレイアウトが工夫されているのが特長。自分で好みのほうを選びましょう。

ただ注意点としていずれの漢字問題集をやるにしても、これだけで評論文の語彙力が完成するわけではないので語彙力が不足している場合はきちんと『現代文キーワード読解』などをあわせてやる必要があります。

板野博行のターゲット現代文

ゴミ


古文

 古典の勉強の筋書きはほぼ英語と一緒なので、ここまで英語をいい具合に進めていると「ああ、こういう流れでやればいいのね」とすんなり入っていけます。
まず古文単語を覚え、それと同時か覚えたあとに文法を覚え、読解をやり、最後に長文問題集や過去問で実践的にやる、というのが流れです。

読んで見て覚える 重要古文単語


難易度:☆ 量:☆☆☆ わかりやすさ:☆☆☆ やる時期:古文学習の最初

よく学校でも配られたりするオーソドックスな単語帳で、1語1語に解説があります。
ただその反面古文嫌いを起こしやすい単語帳でもあって、古文単語を覚えるのが苦痛! 解説が詳しくても詳しい解説を読んで理解するのも苦しい! 逆に効率が悪い! と(自分も含めて)アレルギーを発症する人も多いかと思われます。
また見出し語の数が若干少なくマドンナ古文単語(知名度が高い古文単語帳)より若干多い程度で難関校に挑む場合は不安になる数です。
ただし中堅私立校にはこれで戦えると思うので自分の志望校と相談して使うか使わないか決めましょう。

新ゴロゴ 古文単語

最新ので好きなゴロ

難易度:☆ 量:☆☆☆☆ わかりやすさ:☆☆☆☆☆ やる時期:古文学習の最初

色々一新されたゴロゴ。学校で配られるようなオーソドックスな単語帳はきつい! 覚えられない! 嫌だ!
そんな古文嫌い・あまり古文に時間をかけたくない人のために生まれた単語帳。
「ゴロで覚える……? なんか子供っぽくて嫌だなあ」と半信半疑だった自分もやってみてびっくり。ゴロで覚えることにより単語の吸着率が全然違います。暗記でありがちな「覚えたはずなのにどうしても意味が思い出せない……!」といったことがだいぶ減りました。「こじつけが凄いなあ……」というゴロもそこそこありますが、1単語1単語に絵があるのである程度想像しやすくこじつけを緩和して覚えやすくなっております。
注意点として、ゴロですべての意味をカバーしてない場合があるのでゴロで覚えたあと、取りこぼしてしまった意味を暗記する単語があること。
1単語1単語については簡単な説明があるだけで例文などもなにもないことなどに気をつけてください。
ゴロで覚えるという性質上、人を選びますが良書の1つには間違いありません。

改訂でエロゴロがなくなったのは寂しい。所ジョージゴロは害悪だったけど。

新ゴロで覚える 古文単語革命645

ゴロゴ単語帳著者の東進講師・板野博行は教え子と不倫した末に脅迫した疑いで警察沙汰、解雇されてしまいました。結果ゴロゴの顔だったゴルゴ13の絵も作者の反発にあって使用禁止になり、板野博行も本の著者から追放され、NEWゴロゴとして登場したのが上で紹介した本です。
そんないろんなところから放逐された板野博行が新しく自分で作ったゴロ単語帳がこれ。(自分で考案したにも関わらず)ゴロゴで使ってたゴロは使用禁止になったらしくおそらくすべてゴロゴと違うゴロになっています。
ゴロ単語帳、そもそも元々同じ作者と比べてめちゃくちゃ大きな差異はないがゴロゴと比べてすべての文章に例文があるのが目立った違い。

GROUP30で覚える 古文単語600

難易度:☆☆ 量:☆☆☆☆ わかりやすさ:☆☆☆☆ やる時期:古文学習の最初

ゴロは嫌だ! きちんとした解説がほしい! といった人に向けた正統派の単語帳。単語にきちんと詳しい解説・例文がのってあり、また語彙数も600もあって難関校志望者であっても安心安全なのが特長。
きちんと古文を勉強したい、あるいは古文が難しい大学を受験する、そういった人におすすめです。
私立文系志望かつ時間の余裕があれば『新ゴロゴ 古文単語』でざっと覚えて、こっちで解説を詳しくとる、なんて使い方もおすすめです。
レイアウト・方向性は『読んで見て覚える 重要古文単語』と似ているのでどちらがいいかは自分の好みで選びましょう。
詳しい分重いので、古文嫌いかつそこまで難しい古文勉強をやる必要がない人は避けたほうが良さげ。

古文単語 FORMURLA600

英単語帳と同じく何故か横書きの異色の単語帳。おそらく1度に視界に入る単語を多くしたかったゆえのレイアウトでそういう意味では効率はよさそう。
ただし解説は最低限。少し前は『マドンナ古文単語』のような収録語数が200~300語数級が定番だったため、「語彙数を増やしたい!」「収録語数が多くないと不安!」といった人間の選択肢でしたが、最近はインフレしてきて500~600語数級がぞろぞろ出てきて唯一のメリットも失ってしまいました。今やる意味は……ないかな。

富井の 古典文法をはじめからていねいに

難易度:☆☆ 量:☆☆☆ わかりやすさ:☆☆☆☆ やる時期:古文学習の初期

単語が終わったら、あるいは単語学習と同時に古文の文法も始めましょう。
こちらは「はじめからていねいに」の名に恥じないわかりやすい講義系の参考書。表紙だとどんな内容かわかりづらいですが、キャラクターが数名出てきて対談形式で授業が進んでいくのでかなり読みやすいです。たとえ学校の古文の授業が嫌いでも、この本でやるならマシ……かも?
ただ到達点が中堅~マーチぐらいで、マーチで古文が難しい学部、早慶を受ける人間はこれ+次で紹介する望月か、最初から望月をやったほうがよさげ。
また自分の知る限り古典文法の本全体に言えることですが、動詞の活用、活用の仕方、判別法についてはかなりさらっと流しているでの中学レベルの古典の知識が危うい人はいきなり最初から混乱するかもしれません。

望月光 古典文法講義の実況中継

難易度:☆☆~☆☆☆ 量:☆☆☆☆ わかりやすさ:☆☆☆☆☆ やる時期:古文学習の初期

富井の 古典文法をはじめからていねいに』と比べてこちらのが到達度が高くより難関校向きです。そもそも本自体も①と②の2冊あるのでより深く古典文法について切り込んでいます。だからとってめちゃくちゃ難しいわけではなく、実際の講義を録音して、それを参考に作られた参考書なのでわかりやすく、自分も授業を受けているような感覚で進めることができます。特に筆者の関西弁が癖になりがち。
難しい、のではなく覚えることが多い、という点で難関校向き。こちらも動詞の活用周りに関してはかなりさらっと流しているのでわからない人は別途中学生向きの本でやったり、ネットで調べたりする必要がありそう。

ステップアップノート30 古典文法基礎ドリル

難易度:☆☆ 量:☆☆ わかりやすさ:☆☆ やる時期:古文学習の初期

教科書や、よく教科書付属のワーク。あれのちょっと詳しくなったバージョン。「講義系の参考書などやらずに、これをやれば充分」といった派閥も存在するので一応紹介。自分は講義系の参考書は必須だと思うのですがまあお好みで。時間に余裕があれば講義系をやったあと、問題の部分だけくり抜いて練習問題としてやる、というのもありだと思います。

古文上達 基礎編

難易度:☆☆ 量:☆☆☆ わかりやすさ:☆☆ やる時期:古文学習の初期

解説と問題集がセットになったような参考書。一応長文の問題集が最後のほうに載っていますが、読解というより文法問題に焦点があてられています。
イメージとしては前述の『ステップアップノート30 古典文法基礎ドリル』をそのまま分厚く、解説を増やしたような本。その分ステップアップノートはさくっとやれるのが利点です。
この辺の文法問題集は必ずやる必要はないと思っているので、自分の学力や志望校で文法の問題がどれだけ出るかを参考に決めましょう。


富井の 古文読解をはじめからていねいに

難易度:☆☆ 量:☆☆☆ わかりやすさ:☆☆☆☆ やる時期:古文文法が終わったら

古文文法が終わったらいよいよ次は読解です。こちらも富井の文法と同じくいろんなキャラクターが出てきて対談形式で授業が進む可愛い+わかりやすい参考書になっています。『富井の 古典文法をはじめからていねいに』を気に入ったのならこちらもやるのは全然あり。キャラクター方式で進んでも肝心の内容はきちんと古文常識に触れた上で、これ大事です、これを覚えましょうと進む本格派。
ただ古文は2021年の共通テストが相変わらずゲキムズで、年々難化の傾向にあります。これを読んでじゃあ「スラスラ古文が読めるようになる!」というわけではないので、これプラスなにか本や演習を積んで本番に臨むことが理想です。

別冊がフルカラーで無駄に豪華。

山村由美子 図解古文読解 講義の実況中継

難易度:☆☆ 量:☆☆☆ わかりやすさ:☆☆☆☆☆ やる時期:古文文法が終わったら

こういうポイントに気をつけましょう、ここでこういうポイントを頭に入れた上で読みましょう、といった「ワザ85」に要点をまとめて解説してある参考書。実況中継シリーズなので当然作者が実際に講義をしているかのように話が進んでいく講義系の参考書です。
「ワザ85」はわかる人向けにいうと『入試現代文へのアクセス』の「アクセス」みたいなもので、巻末にワザ一覧がのってあり、テスト前に確認しやすくなっております。
富井との違いはむこうが「こういう家の構図がある」「こういう古文常識がある」と背景を重点的に進める正統派、こちらは「こういう法則がある」と進めるテクニック派です(どちらもそれぞれ背景知識、テクニックを決して軽視しているわけではないですが、しいて対比するなら)。
また難易度は富井のが若干基礎より、山村がそれより少し上といった感じです。

富井も山村由美子も、初心者向けでこれ1冊読んだだけではスラスラ古文を読めるようになるではありません。不安なら2冊ともやってしまってもいいですが、主語の移り変わり、ジャンルごとの読み方など内容の6~7割はかぶっているので文字通り2冊分の効果は期待しないようにしましょう。

古文上達 読解と演習56

古くからある本でよくおすすめとして勧められたりする人も多いと思うので、一応紹介しておきます。
こちらは先に紹介した『古文上達 基礎編』の姉妹本のような本。こちらのほうが到達度が高くなっていて、より演習にページがさかれています……が。
書かれたのが結構昔で、今の入試傾向に合わない問題が多かったり「それって入試としてより教養としての問題じゃないの?」といった設問があったり、記述式問題の回答の採点基準が曖昧だったり、現代の受験で使うにはちょっと……
よほど暇を持て余してない限り使うのはおすすめしません。

こういった本がよく勧められる背景にはそもそも古文は演習用の問題集がかなり少ない、ていうのがあるんですよねえ……

中堅私大 古文演習

難易度:☆☆☆ 量:☆☆☆ わかりやすさ:☆☆☆ やる時期:読解が終わったら

中堅私大とありますが、あらゆる大学を志望する広い受験生に対して、最初の演習用の参考書の1冊目としておすすめの本です。単に長文に関する問題だけでなく、古文常識の問題もあわせて出題するので、それまでの学習で取りこぼしてしまった知識もここで拾うことができます。この本を通してインプットした読解の知識をきちんと実践でアウトプットできるか確認していきましょう。解説はまんま河合塾の模試と同じ感じ。

「有名」私大古文演習
首都圏「難関」私大古文演習


難易度:☆☆☆~☆☆☆☆☆ 量:☆☆☆ わかりやすさ:☆☆☆ やる時期:読解が終わったら


同じく河合塾から出ている古文の長文問題集。過去問に入る前にどうぞ。名前から察せられる通り『中堅私大 古文演習』の1つ上の難易度となっております。難関とありますがここまでの学習を進めてきた受験生にとって内容理解がにっちもさっちもいかない、何が書いてあるかわからない、という文章はそんなないと思います……『枕草子』は別格ですが。
あったとしてもきちんと解説がわかりやすく書いてあるので問題なし。河合塾の現代文や古文の参考書・模試を解いたことがある人には「あああういう感じの解説か」と想像できると思います。

岡本梨奈の 古文POLARIS

すんごい気になってるんだけどやったことない。やりたい。
評判は良さげ。


漢文

漢文は共通テストになっても1番問題の難易度が低いジャンルで、特に8割以上を目指す受験生にとって全問正解するのが必須なのも変わりません。難易度が低い分、かけられる時間も少なくて済むので効率よく勉強していきましょう。
基本的にはインプット系の参考書+センターの過去問10年分以上で事足ります。共通テストで若干問題形式が変わりましたが何がきかれているか、どういう知識が求められているかはセンターと変わらなかったので問題ないと思われます。

漢文早覚え速答法

難易度:☆☆ 量:☆☆ わかりやすさ:☆☆☆☆☆ やる時期:漢文学習の最初

特にこだわりがなければ漢文のインプットはこれでOK。レイアウトがきれいで、参考書自体も非常に完成度が高くファンが多い1冊です。筆者自身も淡々と漢文を説明するのではなく色々ユーモアを交えて、変化球で教えてくれるので、漢文嫌いな人間でもすんなり読み進められます。
(個人的に)あらゆるジャンルの参考書界の中でも完成度の高い1冊ですが、いわゆるテクニック系の参考書なので「知識が漏れることが怖い!」「必要知識が高い大学を受験する!」という方は後述する「ヤマヤマ」も選択肢。
また巻末のセンター過去問の解説が、個人的に肌にあわなかったかな。

漢文 ヤマのヤマ

難易度:☆☆~☆☆☆ 量:☆☆ わかりやすさ:☆☆☆ やる時期:漢文学習の最初

『漢文早覚え速答法』と並んで漢文のインプット系参考書2大巨頭の1つ、通称「ヤマヤマ」。むこうが「ここはこういう読み方があります」「ここはこういうテクがあります」といったテクニック系なのに対し、こちらは「はい再読文字一覧はこれです覚えましょう」「置き字にはこういうものがあります覚えましょう」といった網羅系の正統派参考書。繰り返しになりますが知識の漏れが怖かったり志望校の漢文のレベルが高い人はこちらも選択肢です。

漢文 入試精選問題集9

難易度:☆☆☆☆~☆☆☆☆☆ 量:☆☆☆ わかりやすさ:☆☆☆ やる時期:漢文の知識のインプットが済んだら

基本的にセンターの過去問で事足りると言われている漢文ですが、「じゃあそれより上のレベルの問題が出てくる大学はどうすればいいの?」という人たちにとっては問題になってきます。漢文の問題集は数が少ないので、そんな選択肢がないのですが定番なのはこちらの河合塾の問題集、そして『漢文道場』などがよく取り上げられます。自分の好きな方を選んでもろて。
同じ河合塾の問題集でもマーク式の方はレベルが低いので間違えないように。


参考書には自分がやってきた勉強、通ってる学校のレベル、授業によって向き不向きがあります。これをやったら絶対うかるというものではなくあくまで自分の状況や好みに合わせてやってください。

英語編←こちら


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