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令和6年のフットボール

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2024年1月の記事一覧

ヘリテージ『ガーフィンケルとエスノメソドロジー』のメモ

ヘリテージ『ガーフィンケルとエスノメソドロジー』のメモ

ガーフィンケルに関する書籍を読む。ガーフィンケルが在学したハーヴァード大学の社会関係デパートメントは、いくつかの社会科学分野が合併したものだった。パーソンズの『行為の一般理論に向けて』はそのような環境の中で書かれたということ。

John Heritage.Garfinkel and Ethomethodology.1984.第2章、7ページ

ゴフマン『行為と演技』についてのメモ2

ゴフマン『行為と演技』についてのメモ2

昨日の続き。
ここでゴフマンが「アメリカの中流階層」と言った時に問題もある。想起されるのが、ハーバーマスの公共圏への批判としてのナンシー・フレイザーの「サバルタン公共圏」である。それは、ハーバーマスの公共圏はブルジョアに限られていたという批判。
ここからひとびとの行動様式から、集団が形成される空間へ問題がシフトすることになる。

ゴフマン『行為と演技』についてのメモ

ゴフマン『行為と演技』についてのメモ

現在近くにあるのが誠信書房版のゴフマン『行為と演技』(石黒毅訳)なのだが、最初に読んでいた頃から気になっていたのは、ゴフマンは相互行為の記述において「アメリカの中流階層」というように範囲を限定して分析していることである。これはゴフマンの博士研究が、シェットランド島のフィールドワークだったのと関係があるだろう。つまり地域の集団を分析単位としていて、その特徴の範囲と説明の限界も織り込まれているというこ

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鶴見俊輔とレイモンド・ウィリアムズ

鶴見俊輔とレイモンド・ウィリアムズ

ノート
鶴見俊輔とレイモンド・ウィリアムズ コミュニケーションとコミュニティーについて
著書『限界芸術論からの文化研究』第1章 限界芸術論の文化社会学 3節 鶴見と文化研究 4大衆文化と日常を考えるために より

鶴見のコミュニケーション論は、例えば市井三郎によれば記号や言語とまとめられるものであり、ウィリアムズのような「コミュニティ」とのつながりは強調されていない。しかし鶴見はロバート

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クリップメモ0123

セルフレジは社会的に失敗だった?
気になった記事。私も残念ながらセルフレジは問題あると思います。

「文化、構造、運動体」のためのノート

「文化、構造、運動体」のためのノート

10年前のFacebookの投稿の一部改稿。
『現代社会理論の変貌』ミネルヴァ書房、2016年収録論考とはバージョン違い。

アルチュセールは、「構造主義」を代表する思想家として知られている。そして、ホールなどによってもそのように分類されている。それは何故か?

アルチュセールの「構造」による社会理論を考える上で、その方法論における「理論的アンチ・ヒューマニズム」がある。彼は『マルクスのた

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朝の研究20240111

朝の研究20240111

朝の研究。
鶴見俊輔「プラグマティズムの発達概説」『アメリカ哲学』を読む。

鶴見は、日本のプラグマティズムがジャーナリズムに連なる「時評批評」の中にあるものと書いている。
 ここで鶴見は時評的な能力をマス・コミュニケーションだけに求めているのではないことがわかる。マス・コミュニケーションに対するものとしては、「各種の小報道機関、組合、学校など」が挙げられている。ラザースフェルドを読んでいたのかど

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マクルーハンのメディア論

マクルーハンのメディア論

“McLuhan wrote extensively in work that holds up incredibly well on the role media takes in shaping culture.”

@pmarca Marc Andreesen talking with Rick Rubin @RickRubin about McLuhan and media.

朝の読書(浅田彰「アイデンティティ・ポリティクスを超えて」『新潮』2024年2月号

朝の読書(浅田彰「アイデンティティ・ポリティクスを超えて」『新潮』2024年2月号

朝の読書。浅田彰「アイデンティティ・ポリティクスを超えて」『新潮』2024年2月号

前半でフランスを中心としたポスト構造主義、後半は世界情勢を反映しているのかアメリカを中心としたアイデンティティ・ポリティクスの話。マクルーハンが出てくるのは、カナダで研究していたことと浅田がアンカーのようにつながって興味深かった。フランス現代思想とアメリカは、ここではポール・ド・マンが象徴的だろう。柄谷行人がイエ

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ラトゥール『社会的なものを組み直す』のメモ

メモ。
ラトゥールの『社会的なものを組み直す』の訳者注において、アクションはヒトの行為とモノの作用に訳し分けているとのこと。

「人間のアクションには意図があり、モノのアクションとは違う」という批判についてモノのエージェンシーがあるとのこと。エージェンシーとは作用する力であると。なるほど。

ラトゥールの文章は少し読みにくい。

令和6年のフットボール事始め

制作にまつわることや社会的影響などはシンボリック相互作用論でよく分析出来ると思われる。ラボの研究はアクターネットワークがあるけれど、これらを応用することで面白い研究になるだろうな。
アイデアを練って現在書いている著書に組み込もう。 #新書執筆中

ジョン・レノン『Mind Games』のオフィシャル本が6月発売 同月にはデラックス・リイシューも - amass amass.jp/172185/ @

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