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ザワザワする株式相場を引き続き注視する

(Facebookグループ「よーよーの資産形成塾」9/8の投稿の転載です)

<お知らせ>
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○先週の相場

             終値    前週比
S&P500                        5,408.42       -239.98
日経平均                    36,391.47     -2,256.28
ドル円                            142.31            -3.87
米10年国債利回り             3.713          -0.195

○振り返りと今週の注目

先週の株式相場は、日米ともに大幅下落し4週ぶりに前週比マイナスとなりました。

主な要因は米国景気への懸念とAIブームの陰りです。特に前者はしっかりと状況を押さえておく必要があります。

まず後者のAI関連の軟調な株価動向に触れておくと、先月のエヌビディアの決算がまずまずだったにもかかわらず一部の投資家の高い期待に届かなかったあたりから、同社を含めてAI関連が鈍い動きとなり始めました。その後は良いニュースよりも悪いニュースに反応することが多くなり、企業決算やAI需要が市場の期待ほど伸びていないという報道が相場の下押し圧力となっています。

AI需要は長期的には増加が続くことは間違いありませんが、高すぎる期待への調整が出てきており、少し長いスパンで落ち着きどころを探る展開になる可能性があります。

そして前者の米国景気への懸念と株価動向について話をすると、市場参加者は「米ISM景況感指数」と「米雇用統計」という2つの重要な経済指標に対して大きく反応しました(ちなみに「米ISM景況感指数」と「米雇用統計」については『人生サバイバルのための経済入門』で分かりやすく詳しい解説を行います)。

3日に発表された米ISM製造業景況感指数が47.2と市場予想を下回ったことから、米景気に対する懸念が高まり、米国でS&P500が大幅下落。弱い米経済指標、米国株の下落、為替市場でのドル安円高の動きを受けて、翌4日は日経平均が1,638円安と8/5の「令和ブラックマンデー」を思い出させるような大幅下落となりました。

さらに6日の米雇用統計で雇用者の伸びが14.2万人と市場予想を下回ると、米国株は売りが強まり、S&P500は8/12以来の水準まで下落しました。ドル円は次回の米FOMC(連邦公開市場委員会:これも『人生サバイバルのための経済入門』で詳しく説明します)の利下げ幅に関する思惑から上下したあと、ドル安円高方向に進みました。

この流れは、まさに前回の本レポートで述べたポイントでした。

前回のレポートでは「注意しておく点は楽観に水を差す動きが出てくるか来ないか」ということで、前々回で挙げた3つのうち残った「①市場の期待ほど利下げが進まない、②市場の想定よりも景気が急速に悪化する」について、引き続き注視しておく必要があると述べました。

先週は、米ISM製造業景況感指数と米雇用統計を受けて、市場の想定よりも景気が急速に悪化する可能性が台頭し、株が売られました。一方で、では米FRB(連邦準備理事会:これも『人生サバイバルのための経済入門』で詳しく話します)が大幅利下げを行うかというと、経済指標はそこまで弱くなく、またインフレが完全に減速しないうちに大幅利下げをして物価が再上昇してしまうとまずいので、市場の期待ほど利下げが進まない可能性もあります。

今の不安定な展開は、11日の米CPI(消費者物価指数)、17日の米小売売上高、18日のFOMC金融政策発表、まで続くと見ておいた方が良いでしょう。日本でも19日に日銀金融政策決定会合があり、株価や為替に影響を与える可能性があります(日銀金融政策決定会合についても『人生サバイバルのための経済入門』で詳しく解説します)。

相場は決め打ちできませんが、再度下げが強まる展開があると思って構えています。主な理由は、米国株はまだ米景気に対して楽観的であり、経済指標の一段の悪化を織り込んでいないからです。8/5の急落時も史上最高値から−9.7%の下落に止まっており、PER(株価収益率:しつこくてすみませんが、これも『人生サバイバルのための経済入門』でやります)は今なお20倍以上です。このまま米経済が力強さを取り戻すのであれば、私の懸念は杞憂となりますが、ザワザワする感覚があります。

こういったことを踏まえて私たちは、もうしばらくは慌てて上値を追うことなく、淡々と投資を継続する、あるいは下がったらたくさん買えると思っていれば良いと思います。8月前半に株価が急落する中で、ここがチャンスと積極的に買った方、下がったらたくさん買えると思って淡々と積立投資を続けた方、株価の下落に耐えられず売ってしまった方。それぞれいるようですが、もしかしたら似たような展開が再来するかもしれません。

前回も申し上げましたが、この機会にご自分のリスク許容度というものを改めて考え、長期目線で継続できる資産形成を行なっていっていただきたいと思います。私もそのお手伝いをしていきたいと思っております。

今週も楽しく増やす資産形成をしていきましょう😊

*日経ビジネスに私の記事が掲載されましたのでご覧ください
役職定年を割り切れず、学び直してメガバンクの肩書を捨てた:日経ビジネス電子版 (nikkei.com)

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~是非ご参加ください!
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