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会社員の探訪 第2回「国際子ども図書館」

はじめに

日頃から写真を撮る対象は“建造物”や“構造物”が多い。それらの詳しい知識はないが、都会をウォーキングをしてはビルや橋を撮ったりしている。最近はそれを目的地としてウォーキングすることも増えたので、記録としてこのnoteに綴っていきたいと思う。同じ嗜好の方やウォーキングをする際の参考になれば幸いです。

第2回:国際子ども図書館

建築にはまったく詳しくない私ことアラサー会社員だが、数人は建築家を知っている。その内の1人が安藤忠雄さんだ。以前、国立新美術館で行われていた展示を見に行って興味を持ったことが出会いだと思う。初めは安藤さんが設計した建物自体よりも、本人そのものに惹かれた。端的に表すと「面白い人」だろうか。安藤さんを知らずとも、設計した施設は多くの人が利用している可能性がある。例えば、東京メトロ副都心線・渋谷駅のデザインは安藤さんのものだ。

一方、上野公園の端の方にある“国立国会図書館国際子ども図書館”は、1906年に完成した帝国図書館の建物を利用している施設だ。近くまで行くと、その歴史を感じる洋風建築(レンガ棟)がまず目に入る。そして、見覚えのあるガラス張りのエントランスが追加されている。そう、この図書館の改修は安藤忠雄さんが行っているのだ。しかし、子ども図書館という名前だけにアラサーが入って良いものなのか心配だった。一応、受付で確認すると「OK」とのこと。

私が思う安藤さんの建築における特徴は“コンクリート打ちっ放し”と“ガラス”。同氏が設計した表参道ヒルズなどは「まさに」と言った感じではないだろうか。その点、国際子ども図書館ではしっかりと元々の建物が活かされている。エントランスからすぐの内階段も立派だったし、展示室内の梁なんかも当時のものなのだろう。そこへ現代に合わせた通路(空間)を追加する感じで、安藤さんの増築部分が存在している。今と昔が絶妙な距離感を保っていると思う。

また、増築はエントラスのある公道側とは反対で行われている。そのため、東京都選定歴史的建造物に選定されている洋風建築のイメージを崩していないと思う(外観として)。個人としては新しい建造物もツルッとしていて魅力的だ。ただ、主に子どもが知を育む場としては、古さにも触れられる建物の方が良い体験になるかもと感じた。どこかで“古き良き”を捨てないといけないポイントはあるかもしれない。ただ、新しいものだけが良いというわけでもないだろう。

「国立国会図書館国際子ども図書館のエントランス」
「古くからの階段にはガラスの手すりを設置」
「左:カーテンウォール 右:レンガ棟の本来の壁」
「新旧の交わり」
「中庭から見たレンガ棟」
「展示室」
「カーテンウォールからの光」

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