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#文学

三島由紀夫「禁色」

三島由紀夫「禁色」

 アロハ〜。今日は読んだ本の感想。
 
 取り上げるのは三島由紀夫が1951年の発表した長編小説「禁色」。

 あらすじは
 
小説家として成功を収めながらも、生涯女性に騙され続けた男・檜俊輔は、夏のある日、伊豆半島へ片思い中の康子に会うために出かけていた。
しかしそこで彼が見たのは、非常に容姿端麗な少年・悠一と康子の姿だった。
悠一と知り合った檜は旅行後、彼から同性愛者であることを打ち明けられる

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サリンジャー「ライ麦畑でつかまえて」

サリンジャー「ライ麦畑でつかまえて」

 私の好きな小説のジャンルの一つとして、童貞小説というものがある。
 これは私が勝手にカテゴライズしたもので、思春期特有の悶々とした感情や青っぽさを表現した作品のことを指す。
 作品例としては、二葉亭四迷の「浮き雲」や夏目漱石の「三四郎」などが挙げられる(性別の観点を除けば、太宰治の「女生徒」も含まれる)。

 これらの作品は、概して主人公は醜く、読み手が思ったようにはなかなか行動してくれない。

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