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「ウルトラマンマックス」三池崇史監督作品を鑑賞。これはスゴイ!

三池崇史監督の第15話「第三番惑星の奇跡」と、第16話「わたしはだあれ?」をウルトラサブスクで観たのですが、これが素晴らしいのひとこと。三池作品は映画界でも評判が高いのですが、ウルトラシリーズにそのクオリティの高さを持ち込んできました。

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【第15話:第三惑星の奇跡】 脚本:NAKA雅MURA

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ハッキリ言って感動しました。怪獣イフ(畏怖??)の設定が良いですね。最初は無垢な白い塊として登場。チームDASHの攻撃に合わせて変形し、攻撃した兵器を反復強化し、絶大な攻撃力を身につけていく。

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イフと戦うが、自分の光線技を吸収し、それを反撃に使用され、さすがのウルトラマンマックスも3分間で敗退し空へ逃げてしまう。

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数日間で、戦場のように焼野原の廃墟と化す地球。

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「太陽系第三番惑星は滅んでいくのか」と呟くヒジカタ隊長・・・。

このあたりが、シャープに無駄なく描かれて、わずか15分で地球の滅亡を予感させる描写が見事でした。(板野サーカスで、ミサイルの乱射が冴え渡っているのもいいですね)

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そして地球の運命は、ひとりの無垢なる少女に救われる・・・。

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感動のクライマックスシーンは、ぜひ、自分の目と耳でお楽しみください。

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【第16話:わたしはだあれ?】 脚本:NAKA雅MURA

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前作と打って変わって、ギャグ満載のスラップスティックコメディ。

謎の宇宙猫の力で、人々が何もかも忘れてしまいます。

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DASHのメンバーは飛行機の操縦方法を忘れて、出撃できない!
頼みのマックスでさえ、変身方法忘れちゃう!

当時流行っていたお笑い芸人のギャグ「命!」をします。昭和でいうと、ゴジラが「シェー!」をしたようなものでしょうか。

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くどいくらいに繰り返される、 DASH隊員達のドタバタを見ているうちに、おかしいを通り越して、シニカルにさえ見えてきます。

アンドロイドなので、ひとり(一体?)だけ正常な「エリー」のセリフ、『人間ッテ、ほんとニオロカナ存在デスネ・・・モーサイテイ!』観ている自分も人間の愚かさに気づかされます。

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見どころは、エリーの涙。仲間のために!という強い想いで、記憶を失いながらも、無我夢中で怪獣を倒したマックスの姿を見て。一筋の涙を流すのです。ここは「グッ!」と胸にこみ上げてくるものがありました。

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大阪府八尾出身の三池崇史監督。関西人らしく、笑って泣かせます。松竹新喜劇の藤山寛美の血が流れているのですしょうか。同じく関西人の私は、このふたつのエピドードが痛く気に入りました。

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ちなみに、個人的な三池作品ナンバーワンは「愛と誠」。出演した、妻夫木聡と武井咲さえ、「よくわからない映画」と語った、というエピソードがあります。原作のマンガはシリアスな学園非道アクションものですが、三池版の映画は「ミュージカルあり、笑いあり」のナンセンスミュージカルコメディ。突然、妻夫木聡が西城秀樹の「激しい恋」を歌いだしたり。お花畑の中にいるような武井咲が踊りながら「あの素晴しい愛をもう一度」を歌いだしたり。もう、いい意味でムチャクチャです。笑


【今後も、三池崇史監督には、目が離せません】

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