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ロシアは大丈夫か?ということで、ロシアGSというと「ザ・ジェノバ」!

1960年代に日本を席巻したグループサウンズブームの中で、徒花のように生まれて消えていったグループに「ザ・ジェノバ」があります。

ザ・ジェノバは、クラウン専属作曲家 "北原じゅん" の門下生の中からメンバーを集め、1967年10月からスタートした。
当初は、三戸浩二のバックバンドとして活躍。
翌年の1968年2月「サハリンの灯は消えず」でレコード・デビューを果たした。

■あの北原じゅんの門下生!

北原じゅん」というと後年、「愛の戦士レインボーマン」の音楽を担当。あの迷曲「死ね死ね団のうた」を作曲する川内康範の片腕といえる作曲家です。

金で心を汚してしまえ♬という歌詞は、自民・公明・維新・国民民主の関係者に、ぜひ、聞かせたいですね。

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さて、ザ・ジェノバは、最後のシングル「帰り道は遠かった」(作詞:藤本義一!)以外は、すべて「ロシア」「北方領土」「ソビエト連邦」をテーマにした楽曲を歌っていました。

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(1)サハリンの灯は消えず/ダイヤの涙('68年2月)

サハリンはご存じのとおり、以前は樺太と呼ばれておりましたが、こうして地図であらためてみると北海道稚内から近いでしょ。(宗谷岬から43km・・ちなみに北方領土への最短距離(貝殻島まで)で3.7kmなんですよ・・・)

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ロシア民謡は日本に昔から親しまれているということもあり、ロシアサウンド的なものも受け入れられるに違いないということで、このバンドにはこのロシア作戦?で行くことにしたようです。作詞は若木香、作曲は北原じゅん(実はサハリン(樺太)出身)のコンビにより、結果的にはサハリンシリーズを3曲発売しました。当時の雑誌には、ロシア語を勉強中!とか書かれておりましたよ。

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(2)いとしいドーチカ/別れた湖('68年5月)

ドーチカ(дочка)とは「娘さん」という意味のロシアらしいです。「ペチカ」などロシアっぽい(というか寒々しい)キーワードを散りばめた哀愁サウンドですね。

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(3)さよならサハリン/想い出のムーンストーン('68年7月)

結局、ザ・ジェノバのレコードは売れませんでした。ということで、ロシア路線はおしまい。ということで「さよならサハリン」という楽曲が生まれたのでしょう。

♬ダッピダビア〜♬という叫び声は、どういう意味なのでしょうか? ロシア語なのかしら。調べましたが、わかりませんでした。

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(4)思い出のムーンストーン

「さよならサハリン」のB面GS演歌として、カルトGSファンの間では評価の高い曲です。

♬思い出の ム〜ンスト〜ン♬とコブシをまわすところが日本人の心に「何か」を訴えかけてきます。いったい、なにかわかりませんが。

ムーンストーン」というのは、和名は「月長石」。6月の誕生石です。きっと、ロシア原産の宝石だと思って調べてみたら、

ムーンストーン(月長石)の主な産地はオーストラリア、アルプス山脈、メキシコ、マダガスカル、ノルウェー、ポーランド、アメリカ、インド、スリランカ、ミャンマーなどです。

あれ? ロシアが入っていませんね。ちょっと残念。

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歌詞に出てくる通り「白い」宝石なので、少し安心しました。

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GS関係のブログの中に、こんな記述を見つけました。

当時の印象としては、”歌詞の内容も容姿も男らしく渋いバンド”、歌い方も個性的で力を込めた唱法、叩きつけたタンバリン音、オルガンの金原まもるも歌唱力があったし、コーラスもばっちりきまっていた。テレビでは私自身は、朝の「ヤング720」で1968年の春から夏にかけて、わずか3回ぐらいですが観た覚えがあります。
  サハリンシリーズ第2弾は「いとしいドーチカ」で1968年5月1日発売、出だしの「トロイカ」はハミングから始まっているがほとんど記憶に残っていません。 続いて、サハリンシリーズ第3弾は「さよならサハリン」1968年7月1日発売で、何故か前作発売からわずか2か月後というスピード発売でした。2作目より3作目のほうが少し売れたような気がしております。思い出話の中でも、”ジェノバってサハリンの歌を2曲唄っていたよなぁ”という声を何度か聞いたが、私と同じで「いとしいドーチカ」の存在を忘れているんだよね。

なるほど。

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■残る「謎」がひとつ・・・

ところで、「ロシア」をテーマにした楽曲を歌っているのに、なぜ、バンド名が、イタリアの「ジェノバ」なのでしょうか?ここらへんに、スタッフったちの混乱ぶりが見られます。バンド名が「スターリングラード」とか「モスクワ」だったら、もっと売れた・・・ことはないでしょう。所詮、このバンドは時代の捨て石だったのです。

映画の中でザ・ジェノバが歌っているシーンがあったので貼り付けておきます。

変なGS、ザ・ジェノバ。でも、カルトGSファンにとっては、一生、忘れられないグループなんですけどね。

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■おまけ「ジェノバにしびれて」

実は、私がザ・ジェノバで一番好きなのは、この「ジェノバにしびれて」なんです。明るくて楽しい曲です。ゴキゲンな一曲です。歌詞はイタリアのジェノバの港をテーマにしているようです。素直にイタリア路線に行けばよかったのになあ。

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ロシアのウクライナへの侵攻、早期の撤退を祈願しています。戦争反対。戦争は絶対に反対。

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