見出し画像

ようこの軌跡2~中学生、いじめ~

私がいじめにあったのは、中2のときだった。
きっかけは私の一言。
クラス内の班替え時に少しにぎやかな性格のKさんと一緒になった。
私は友達に「Kさんと一緒だと授業中に先生に目をつけられそうで嫌だな」と言ってしまう。
当時の私は先生に気に入られて、内申点をかせぎたいと思っていた。
それで、Kさんと班が一緒になるのは不都合だと思って出た言葉だった。
不運にも、その発言をKさんの所属する女子グループのメンバーに聞かれてしまっていた。
それから、その女子グループにいじめられるようになる。

いじめの具体的内容は、無視とかげで悪口を言われるといったことだった。
そんな状態が数ヶ月続いた。
私は毎日下を向いて登校していた。
自宅に帰ると、「疲れた」という言葉をよくいっていった。
それが精一杯の自己表現だった。
泣きたいくらい辛いのに、泣けなかった。
親や友達や先生にも相談できなかった。
親には心配をかけてしまうという思いから言えなかった。
また、友達や先生に助けてもらう選択肢が私になかった。
辛くて悲しいのに、涙を出せないし、助けを求めることができなかった。
むしろその本音を抑えて、平然を装っていた。
学校を休むこともなく、一生懸命勉強して成績も優秀だった。
部活動も普通に取り組んでいた。

いじめはある時、終わりを迎える。
友達がいじめに気がついて、先生に伝えてくれたのだ。
先生から電話があって、私とKさんで電話で話すことになる。
まず私から、Kさんが傷つくようなことを言ってしまったことを謝った。
そしてKさんからもいじめをしたことを謝ってもらった。
その時にKさんの所属する女子グループのメンバーからの謝罪はなかった。

いじめ自体は無くなっても、私は彼女たちへのモヤモヤした気持ちは消えなかった。
早く別の高校へ進学して、もう顔を合わせたくなかった。
いじめの発端は私がKさんのことを悪く言ったことには間違いはない。
Kさんが怒ってしまうのは、わかる。
中学生だったので、安易に仲間のノリにあわせてしまうのもわかる。
でも、集団で個人をいじめてよい理由にはならないと思う。
約30年経った今でも彼女たちのことは忘れられない。

大学生の時に、女子グループにいたUさんに「同じ中学校だったよね?」と親しげに話しかけられた。
私は「うん、そうだね」と小さな声で返事をした。
彼女には私に対していじめをしてしまったという意識はなさそうだった。
私の心に傷をつけたのに、許せないと思った。

社会人の時に、女子グループにいたWさんに偶然会った時に「あのときは、ごめんなさい」と謝罪を受けた。
いじめをした罪の意識を長年持っている子もいるのだなと思った。
謝られても、私の心の傷は消えない。

彼女たちには、中学生の時にようこさんにいじめという酷いことをした罪の意識を一生持ち続けて生きて欲しいと思うときがある。
まあ、そんな願いは叶いませんが。
でも、過去の事実はたしかある。
お天道さまはみていると思う。

この記事が参加している募集

#自己紹介

232,502件

ありがとうございます💕 とてもうれしいです🤗