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わたしに一番LINEをくれるひと

このところわたしに一番LINEをくれるのは、義母。

妹もまあまあLINEしてくれるけど、集中的にどかーんとやりとりして、あとはしばらくなし、みたいな感じ。義母はコンスタントに連絡をくれる。

義母がLINEをくれるようになったのは、彼女が入院してからだと思う。先日他界した従兄弟と同じ病だった。義母は抗がん剤を限界まで投与、その後放射線治療に切り替えて、この前寛解。本当によかった。

正直、最初の頃は義母からのLINEは面倒だった。

返信せざるを得ないし。

それなりに気を遣うし。

でも、闘病中ということもあり、欠かさず返信はしていた。

そのうち、義母からLINEがこないと不安になるようになった。

義母はいつでも「元気でーす」「入院中も楽しんでます」という。

治療が辛いとか、具合が悪いとか、聞いたことがない。

だから、連絡がないのは不調ってことなのかな、と心配した。

そういうことを繰り返しているうちに、義母とのLINEは楽しみになった。気づけば日常的にやりとりしている。実母よりまめに連絡をとっているのが変な感じ。義母も、息子であるわたしの夫とはあまり連絡をとっていない。息子が全然返信しないから、代わりにわたしに連絡をくれているのだと思う。

これはいつかnoteにまとめたいことの一つで、下書きもあるのだけど、わたしは実母との関係があまりよくない。もう何年も会っていない。その実母へのわたしの気持ちが、義母と仲良くなるにつれて改善してきている気がする。前は電話が来るたびにメンタルやられて沈んでいたけど、この前はわたしから連絡したし、落ち込みもなく会話ができた。

「母」というのは影響力が大きくて、「子」の存在感も大きすぎて、母子関係はあらゆる方向に向かっていく可能性がある。他人でありながら特別な関係。うまくいかなくなることも、珍しくないはずだ。義母子は、実母子よりもスタートが「他人」であるので、適度な距離感を保ってバランスの良い関係になりやすい気がする。そんな義母との関係を築く中で、もしかしたら実母とのことも冷静に客観的に考えられるようになったのかもしれない。母とこじれているうちはいつまでも甘えた子どもなのだ。まあ、事実、母にとっては永遠に子どもなのだけど。母子とはいえ、大人になったら、他人同士、別々の人生を歩む大人同士として関わっていく方が良い。

義母は息子のことが好きで、自慢である。いつも褒めている。引いてしまうくらい。でもわたしとしても夫を褒められるのは嬉しいし悪い気はしない。一緒に褒めている。そんな可愛らしい義母がいいなと思うし、いい歳して親に褒められている夫もうらやましい。わたしと母の関係とは大違いだけど、羨むというよりは、癒される。そういう単純なことでいいのだ親子は。そして、ちょっと拗れてしまったわたしと母も、またひとつの親子の形で、悪くもないんじゃないかと思えるようになったから不思議だ。

義母が寛解してほんとうによかった。長生きしてほしい。会えるうちになるべくあいたい。

そして、何年も会っていないけど、実母にも会わなくちゃなあ。あまり考えすぎずに会いに行けたらいい気がする。また落ち込むかもしれないけど、それはそれでいい。

どんな風でも、家族がいるのはいいことだと今は思える。会える家族には、会えるときに会っていた方がいいとも、最近は強く思う。



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