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大迷子


初めに


どうも。
さっきまで何も持たずにランニングをして、
2時間東京を彷徨い、帰ってきた者です。

夏の迷子は脱水との戦いですね。

さて、今日はそんな20代後半にもなって、
迷子になった経験から気付いたことを書いてみようと思います。


意気揚々


さぁ。今日も走るぞ。
そう思い立って、晩御飯を食べた後にもかかわらず、
スポーツウェアになったのは19時頃だった。

一日中クーラーにあたっていた自分の自己肯定感をあげるためにも、
軽い30分ほどのランニングをしようと家を出た。

最近はイヤホン等もつけず、川沿いを走るというのが密かな楽しみになりつつある自分は、今日も何も持たず、隅田川へ向けて走り出した。

食後ということもあり、脇腹の激痛と戦いながら、
自分ペースで一歩一歩と走っていく。

川沿いには今夏を目一杯楽しむと意気込み、
お酒をもった若い人、花火を楽しむ家族、
川を見つめてたたのんびりとすぎていく時間を楽しむ老夫婦達がいた。

そんな人たちを見ながら、自分も今年は夏っぽいことをしたいなと考えていた。

そんな幸せな時間は束の間、
上の標識を見上げるとそこには門前仲町という文字。

あれ、自分は八丁堀をスタートし、イメージの中では2駅先の人形町、水天宮ぐらいで折り返すつもりが、気付けば江東区に来ているではないか。

少し焦りながらも、ここら辺の地域は仕事でもよく来る場所であり、
少し時間はかかるだろうがすぐに帰れると思っていた。

しかし、あるけどあるけど見たことも聞いたこともない地名。
風は幾分か吹いているが、東京の夏独特の湿度高めの気温。
喉の渇きと共に1円も持っていないということを思い出し、
さすがの自分も焦ってきた。

これ、早めに帰らないと脱水症状で死んじゃうんじゃないか。

そんなことが脳裏によぎり、本気で帰る方向を見つけ出す。
道ゆく人に聞けば早いのだが、汗だくの大男がスポーツウェアでそんなことを聞けば、不審者に思われるに違いない。

そう思った自分はとりあえず大通りに向かって走り、
標識を探すことにした。

やっとの思いで大通りに出てきて、見た文字は両国。
まさかの家とは真逆の方向に走っていたではないか。

とはいえ、帰れるだろうというこれまでの余裕がなくなり、
それからは公園や駅の地図を凝視し、必死に帰り道を探した。

なんとかこれまでの知恵を振り絞り、
自分の知る道へ出た時には謎の安心感を覚えた。

帰ってきた時の時刻は21時。

2時間の小冒険を終え、スポーツドリンクをがぶ飲みし、
シャワーを浴びて今に至る。


これが今日の出来事の一部始終だ。


気付き


一見すると、
ただランニングに出かけた男が2時間迷子になって帰ってきただけの話だが、帰ってきてみてこれは生き方にも言える部分かなと思った。

今回の小冒険を終えてみて、3つほどの学びを得た。

まずは、1つ目。
目的地があっても、地図がないと本気で辿り着けないということ。
皆さんは自分の人生も目的地があるだろうか。
そして、そこに辿り着く地図をお持ちだろうか。
そもそも方角すらもわからない旅は正直言ってかなり不安になる。

そして、2つ目。
その地図は信用できるものだろうか。
私は帰るまでに標識、駅の地図、公園横の街の小学生が書いてくれた地図など色々なものを参考にして帰ってきた。
しかし、歩きながら本当にあの地図はあっていたのだろうかと不安になりながら帰ってきたのが事実だ。
もし、あなたが人生の目的地とそのための地図を持っているならば、その地図は本当に信頼できる地図だろうか。

最後に3つ目。
自分に基礎体力があって良かったということだ。
日頃週に2.3日は体を動かしていたこともあったため、それなりの道を走って帰ることができたが、もし自分に体力がない中で地図を持たないランニングをしていたと思うと、ゾッとする。
ましてや、今日は割と涼しい気候で良かったが、これが真夏の砂漠のような場所に放り出された際にはもうなす術がないだろう。

以上、3つのことを書いてみたが、これは今後の人生においても同様のことな気がした。

人生に置き換えてみた

まずは目的地について。
そもそも大人になって、
自分の夢や最終目的を言えるという人はかなり少ない。
現状の乗っているレールの先はなんとなく知っているが、
それが本当に自分の成し遂げたいことなのか、
死ぬ間際でも後悔しない人生を歩めていると自信を持って言える人はほとんどいないだろう。

そんな人はまずなんでも良いから、自分の目的地を設定して欲しい。
私は”誇れる仲間と最高の感動を作る”という最終目的を設定している。
もちろん、大雑把で不明瞭だということはわかっているが、
それでも向かう方角は決めている。

次に、その目的地に行くための地図は持っているだろうか。
さらには、その地図は信頼のできるものなのだろうか。

具体的にいうならば、
必要な資金、人脈、経験を積めているだろうか。

目的地に向かうための道は無数にある。
(だからこそ、今日のように迷子になったのだが)

どの道を自分は進んでいるのか。
この道で確かにたどり着くのかを日々検証していかないといけない。


最後に

以上、それっぽいことを書いてみたが、
実際は迷子になりながらも、街ゆく人の活気や子供たちの笑い声と出会い、
良い場面を見れたなとも思った。

全部が全部計画通りとはいかない人生の中で、
ふとした瞬間を楽しむ気持ちも忘れずに生きていけたらなと思う。

まだまだ未熟者だが、
誇れる仲間と最高の感動を作れるよう、
明日からも頑張っていきたい。

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