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【新社会人・投資初心者必見!】キャッシュフローって何?〜キャッシュフロー計算書編〜|財務諸表を読もう②

こんにちは。今回は財務諸表の中のキャッシュフロー計算書の基本的な知識の説明と読み方について紹介していこうと思います。

財務諸表って何だったっけ?という方はこちらの記事をご覧ください!


こちらの記事でも紹介したキャッシュフロー計算書について紹介していきます。

そもそもキャッシュフローって何?

キャッシュフローとウィキペディアで検索すると

キャッシュ・フロー(cash flow、現金流量)とは、現金の流れを意味し、主に、企業活動や財務活動によって実際に得られた収入から、外部への支出を差し引いて手元に残る資金の流れのことをいう。(Wikipediaから抜粋)

このように書かれています。
簡単に説明すると、企業や個人のある一定期間での入ってきたお金と出たお金の記録・計算のことです。


そしてキャッシュフロー計算書は、

「この1年間で現金はどのように使われた?」
「今どれくらいある?」

ということをまとめたものです。
このキャッシュフロー計算書をフォーマット通りに作成して公開することが法律によって義務付けられています

このキャッシュフロー計算書を利用して、ビジネスマンや投資家はこの企業はどこにどのようにお金を使って今どれくらいお金があるのかを把握することができます。
これらの情報をもとに競合企業と比較して営業先を決めたり、投資先を決めたりします。

このキャッシュフロー計算書を読むことができるようになることは、投資家や営業や経営者など意思決定をする人には重要なスキルとなるので必ずマスターしましょう。


キャッシュフロー計算書の基礎知識

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キャッシュフロー計算書の中のお金の流れは3つのカテゴリーに分かれます。

1)営業活動区分
2)投資活動区分
3)財務活動区分

それぞれ説明を加えると

1)営業活動区分:営業活動に関連し、現金の流出入を伴わない全ての記載を純利益に足し戻す。
2)投資活動区分:投資のために用いられた全ての現金活動を記載する。
3)財務活動区分:企業と投資家との間の現金の流れを記載する。

それらの合計が「現金及び現金同等物の期末残高」≒キャッシュフロー残高として公表されます。

となります。純利益の計算方法や純利益の概念については、損益計算書の知識も必要になってくるので、こちらの記事をご覧ください。(こちらの前提がないと理解しにくい部分のあるかもしれません。)


1)営業活動区分を詳しく教えて!

簡単にいうと「損益計算書で算出した純利益(1年間の収支)から実際にはお金が動いていない物を足し戻したもの」です。

言葉で説明するより、計算式で説明した方が早いと思うので、こちらをご覧ください。そこまで詳しく知らなくてもいいと言う人は読み飛ばしていただいても構いません

+純利益
+減価償却費から現金の支出を伴わない費用
ー売掛金(未回収の現金)
+買掛金(未払いの現金)
ーたな卸資産(売り上げ未回収の製品)

この計算を行うことで、営業活動キャッシュフローを計算することができます。これだけではわからない人が多いので、一つ一つ説明していきます。

・純利益とは?
損益計算書から算出した1年間の収益と費用の差額です。
純利益は純粋な売り上げから、原価や税金や経費などいろいろな物を加減して求められる物です。ここでは、「会社の最終的な利益から実際に手元にあるお金を計算したもの」とだけ考えればいいです。
損益計算書の説明はこちらから↓

減価償却費から現金の支出を伴わない費用とは?
まず減価償却費とは高額(10万円以上)かつ長く使う物を帳簿上では数年に分割して、経費として算出することです。
例えば、パソコンやコピー機など高額かつ長く使うものが挙げられます。
実際の損益計算書では、数年前に一括で支払った物を帳簿上では、分割払いのように毎年支払っているように計算しているため、1年間のキャッシュフローを計算するときには、実際に支払っていない物を足し戻す必要があります。

・売掛金
売掛金とは、「売った商品の代金を後払いでもらう権利」です。
損益計算書では、帳簿上ではこの売掛金をもらったと仮定した金額が書いてあるので、1年間のキャッシュフローを計算するときには、実際にはまだ支払われていない金額を引きます。

・買掛金
買掛金とは、「買った商品の代金を後払いで支払う義務」です。
同様に、損益計算書では、帳簿上ではこの買掛金を払ったと仮定して計上しているので、1年間のキャッシュフローを計算するときには、実際にはまだ支払っていない金額を足し戻します。

・たな卸資産
たな卸資産とは「販売目的で保有する製品や原材料」のことです。
同様に、帳簿上では資産として計上されていますが、現金ではないので引きます。

少し難しいことが多いですね。何回か読みイメージすると理解できつと思うので、根気が必要です。


2)投資活動区分を詳しく教えて!

投資活動区分とは設備投資や会社の買収などの全ての投資活動での収支を計算したものになります。

「新しい建物の購入や生産機械の購入などの設備投資」&「企業が取得した資産や長期投資の金額」を差し引いたものです。

設備投資は、損益計算書では分割して徐々に計上しますが、キャッシュフロー計算書では実際の収支額を計上します。

3)財務活動区分を詳しく教えて!

財務活動区分とは株式に関連するもの負債の増減を計算します。具体的には、

・株主に支払う配当
・留保利益(配当しない利益)
・株式の発行による収入や自己株式取得による収支
・負債の増加(資金調達・社債・コマーシャルペーパーなど)や返済(現金支出)

が挙げられます。

キャッシュフローとはお金の流れ&手元にあるお金

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以上の営業活動・投資活動・財務活動のキャッシュフローを足し合わせることによって、過去1年間どのようにお金が動いたのか、また、手元にどれくらいあるのかをキャッシュフロー計算書から読み取れるということになります。

例えば、
「投資活動区分が多くなっていたら、先行投資を頑張っているから、来季以降に成長が期待できるかもしれない。」
「負債が増えているから、何か大きな事業を始めるのかもしれない」
などと企業の状態を把握することができます。
これらは推測で考えるのではなく、理由はしっかりと公開されています。それが個別注記表です。

”なぜ”を読み解くための個別注記表

キャッシュフロー計算書がなぜこうなったのかという理由は、個別注記表(附属明細書)という形でHPなどに公開されているので、合わせて確認すると面白いでしょう。

ほとんどの会社がパワポ形式で図解して説明しているので、誰が見てもわかるようになっています。

自分の会社や取引先の会社・いつも使っている製品を生産している企業のキャッシュフロー計算書と個別注記表を見てみましょう。

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最後まで見ていただきありがとうございました。これからも皆さんに「少し」役立つ情報を発信していくので、ぜひご覧ください。

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