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君に贈る火星の【短編】

「今日は、愛する君にプレゼントがあるんだ」
「わあ、嬉しい。何かしら」

「まずは、これ」
「嬉しい。バラの花束ね。ありがとう。すてきだわ」
「これは、特別なバラなんだぜ。とげがないだろ。金星で開発されたバラさ」
「黄色い花びらがたくさんついていて、太陽みたい。すてきだわ。貴重なのね」
「今日のプレゼントはどれも特別なものばかりなんだよ。次はこれさ」
「まあ、きれいな宝石」
「きれいだろ。これは金星の宝石鉱山で採掘された宝石さ。」
「透き通って向こう側が見えるわ」
「軽いだろ。金星の重力のせいさ」
「ありがとう。うちのコップの素材と同じに見えるけど」
「・・・。最後は、君が1番ほしかったやつ」
「かわいいーーー。けど、わたしがほしかったのは、猫よ」
「何言ってるんだ。こいつは、猫だぜ。犬に似ている火星の猫なんだよ」


猫好きな彼女を愛する、犬好きな彼氏。

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