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「伝えた」と「どう伝わっているか」は全くの別物

最近マネージャーやメンバーによく話している事で私も改めて自分を見直すためにつらつらと書かせて頂きます。
相手が自分の思うような行動をしてくれない!何度言っても直らない!わかってもらえない!という課題を抱えている方に参考にして頂けたら幸いだ。
そしてこれはあくまでも私の主観です(笑)

1.なぜ相手はわかってくれないのか?行動を変えてくれないのか?

よくあいつに言っても全然わかってないんだよ!全然行動が変わらないんだよ!言っても意味がないんだよ!という声を聞きます。

理由は大きく2つに分類できると考えており
①自分の言っていることを相手がそもそも理解していない
②相手が言っていることを理解できる知識や耐性(適用能力)がない

という感じです。

大きく2つに分類はしたものの要は「相手が自分の言っていることを消化できていない」ということです。
そして、言われている側も自分が消化できていないのにその場では「はい、わかりました」と言っている場面も多いと思います。
例えるなら一回読んだ本を理解したつもりで誰かに話したときに意外と内容を覚えていなくて「あれ?なんだっけ?」という状態です。
まあ、それは「エビングハウスの忘却曲線」という観点もありますが、それは置いておいて言われている側もよくわかっていないのに「はい、わかりました」と言ってしまうから言った側も伝えたつもりになっていると私は思っています。

2.では「伝わっているか」「伝わっていないか」を判断するには?

これは簡単なことで相手の行動と結果(成果)が変化しているかどうかです。言われた側も理解し納得していれば行動を変えて結果(成果)を変えてくれます。ただ、ここまではごく当たり前のことを言っています。
そして、大体の人がここで文句を言って「余計に詰める」か「あいつはダメだと言って放置する」かに分かれて、それ以上の行動を起こすとか何かを変えようとしないです。では、何を改善すれば相手の行動と結果(成果)が変わるように出来るのでしょうか?

3.「伝える」ということを分解して各プロセスを見直す

究極的に言えば「伝える」ということは「相手に現状から変化を起こしてほしい」と同義だと考えています。それには5つのプロセスがあると私は考えています。
①伝える
②理解してもらう
③納得してもらう
④行動してもらう
⑤結果(成果)を変えてもらう=改善

大きくはこの5つです。
ほとんどの人は①で大体終わっているし、①も100点とは言えない状況だと思います。だから相手に行動を変えてもらい結果(成果)を出すことなどできないのです。よほど感性の良い人か自走してくれるひとなら話は別ですが。だた、その人たちはもとから何も言わなくても勝手に行動する人たちなので「俺が教えたから!」的なことはあまり言えない気もしますが(笑)

4.各プロセスの要点

では、各プロセスの大事な要点を簡単に纏めてみます。そしてこれはあくまでも私の主観です(笑)

①伝える

・伝えるゴールは何か?
相手にどうなってほしくて何を伝えたいのかのゴール設定して内容を簡潔にシンプルに伝えられるようにする。そして「どうなってほしいか」はめちゃくちゃ重要で「共感」「判断」「改善」「行動」などに分類できるがそれによってこっちが提示する内容と伝え方も全然変わってくる。
・伝える相手の知識力・理解力はどれくらいか?
私もエンジニアから報告を良く受けるがほぼ何を言っているか分からない時がある(笑)私も勉強はしているが相手が知っている範囲の言葉で会話をしないとそもそもコミュニケーションが成り立たない。英語しか喋れない人にずっと日本語で話しているようなのもです。ジェスチャー入れてわかるくらい?ですが、それも相手が分かる範囲でのコミュニケーションに持っていっているとも言えます。また、伝える人によっては直ぐに物事を理解できない人もいるので、1回で伝えるのではなく何度かに分けて伝えるか、反復して伝えることを意識することは大事です。
・話し方
これもかなり大事だ。最初から詰め口調だったりしたらその瞬間に相手は防御態勢もしくは臨戦態勢に入るので、何も伝わらないと思った方がいいです。声のトーンや話す速さ、強さも意識するべきです。言いたいことを言いたい側の立場で言っているだけでは、ただの自己満で相手には何も伝える事や伝わることはないです。

②理解してもらう

・理解していることを確認する
理解しました!と、よく言う人がいますがいつも「ホントに?」って思っています(笑)理解しているとは「再現できる」と同義と考えているので、説明できる、実践できる、行動できる、自分の言葉で話せる、が最低限だと思っていますが「じゃあ、説明してみて?」と言った途端にシーンって感じがあるあるです(笑)なので私は伝えた後は相手にアプトプットさせることを意識しています。アプトプットの質が低い場合は①に戻って自分自身との作戦会議です(笑)

③納得してもらう

・共感を得られているか
ここが一番の難関といってもいいです(笑)そもそも生まれた環境や育った環境が違う人たちなので価値観はバラバラで自分の言っていることなんて理解されない前提の方が話が早いと思います。悲しいですが、これが現実だとも思います(笑)では、私はどうしているかというと、相手にどうしたいかを「自分の口から言ってもらう」ということをしてます。そして伝えたいゴール設定と異なることを言われた場合は①に戻って自分自身との作戦会議です(笑)こちらが意図しないことを言われたときは大体①②のプロセスに何かしらの課題があったか、相手が更にいい考えを持っているかの2つが考えられます。後者の場合は先ずは傾聴してあげてください(笑)間違ってもここで指導したり詰めたりしてはいけません。相手が勇気を出していってくれた考えを先ずは肯定してあげてください。指摘や修正はそのあとからです(笑)話を戻しますが「自分の口から言ってもらう」ということはとても重要です。話を理解している状態で「私はこうします(したいです)」と言ってもらえたら納得している状態と言えると思います。そして人は自分の口から言ったことには責任を持つようになるのです。日本人は真面目で誠実でありたいという願望が強い人種なので特にです。あとは行動してもらうだけです。

④行動してもらう

・目に見えない変化もみる
人というものは頭ではわかっていても今までの行動を変えることは中々難しい生き物です。なぜなら新しいことを始めるということは今までの安心領域から出るということ、生物という観点でいうなら「死ぬリスクがあがるかもしれない」ということだからです。本能的に生物とは死なないように危機を回避するようにできているし、長生きするためにエネルギーもなるべく消費しないようにできています。例でいうと無意識に歯を磨いたり体を洗ったり、靴を履いたり歩いたりする、なども生物が「死ぬリスクを下げるため」に脳がエネルギーを消費しないようにしているのです。なので、直ぐに行動に移さなくても速攻で詰めたりしないでください(笑)行動に変化がない時は①②③を反復して行動する原動力や意義を丁寧に伝えて、理解させて、納得させてください。

⑤結果(成果)を変えてもらう=改善

・結果(成果)が良くても悪くても先ずは肯定しよう
ここもポイントです。悪い結果がでるとすぐに詰める人がいますが逆効果です。行動した側も初めてのことでわからない中で行動した結果なので失敗して当然です。そんな時は先ずは肯定してあげてください。③でも言いましたが指摘や修正はそのあとです(笑)そして行動を変えてくれたことを感謝しつつより良い成果(結果)がでるようにPDCAを繰り返してください。なぜなら彼等、彼女等は死ぬリスクを乗り越えて行動を変えてくれたのだから(笑)極端かもしれないですが私は結構真面目にそう思っています。いつも私の言うことを聞いて行動や改善してくれてるメンバーやパートナー様たちに対しては本当に感謝をしているし、そんな人たちがいなければ私の仕事や人生は回らないし、ハッピーにならないと心から思っているからです。

5.まとめ

今回もつらつらと書いてきましたが「伝えた」と「どう伝わっているか」は全くの別物で「どう伝わっているか」がめちゃくちゃ重要だということを分かってもらえたら幸いです。
そのためには
①伝える
②理解してもらう
③納得してもらう
④行動してもらう
⑤結果(成果)を変えてもらう
が重要だということ。そして私は伝えるということは①~⑤までがセットだと思っています。マネジメントする立場の人も①だけで終わらずに是非①~⑤を意識していただけたらと思う。マネージャーは言うのが仕事ではなく、改善することが仕事です。いまよりも良くするため改善しまくるのです。そのためにはメンバーにも結果(成果)も変えてもらう必要があります。今回は伝えるということにフォーカスしましたがマネージャーに必要な要素は他にもたくさんありますが、それは別の投稿でお話したいと思います。そしてここまで読んでいただいた皆さんに一言です。一つでも共感頂けたらそれを「アウトプット」してみてください。知識やスキルはアウトプットして初めて意味がありますし、理解したと言えます。そして違うな!と思ったら潔く辞めて(笑)また新しいやり方にチャレンジしてみてください!長くなりましたが、少しでも読んでいただいた方のお力になれたら幸いです。

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