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漫画キングダムから学ぶ会社経営  #10:素直で愚直なリーダー、蒙武将軍

本記事は、「漫画キングダムから学ぶ会社経営」と題し、毎回、様々な視点から漫画キングダムとビジネス(特に経営)での共通点及びそこから得られる学びについてまとめていきます。

今回も「#6:リーダーの器」からの派生で、特に優れた将軍のリーダーシップについて深堀していきます。「#6:リーダーの器」をまだ読まれていない方はまずは、こちらを一読ください。

これまで優れたリーダーとして、#7:王騎将軍#8:蒙驁将軍#9藺相如を挙げました。王騎将軍は誰もが認める理想のリーダー、蒙驁将軍は人に任せる天才、藺相如はコミュニケーションのプロ。今回は蒙驁の息子であり、蒙恬の父親でもある蒙武将軍について触れます。

蒙武将軍と言えば、武力寄り、コミュニケーション下手のイメージで、リーダー像とは少し違う気がしませんか。確かに蒙武将軍は武力で全てを打開できると考える武将であり、理屈で物事を捉えるタイプではありません。特に当初は融通も効かなく周りが見えない将軍でしたが、ある戦いをきっかけに変貌を遂げました。

そうです、王騎将軍が総大将を務めた馬陽の戦いです。

馬陽の戦いでは、蒙武将軍は総大将をやる気満々で意気込んでいましたが、攻守に優れる王騎将軍に座を奪われ、副将として戦いに臨みます。そもそも、蒙武将軍は王騎将軍含む六将を過去の遺物だと、散々馬鹿にしていた経緯もあり、ビジネス的に言うと、この時は過去の分析も現在の市場もわかっていない独りよがりのビジネスマンでした。しかし、馬陽の戦いで序盤は活躍はしたものの、最終的には自分の深追いのせいで、総大将の王騎将軍が追い込まれる事になり、王騎将軍は死んでしまいます。謄も後に言っていますが、王騎将軍の死を境に蒙武将軍は変わります。

蒙武、王騎

その後は、山陽の戦いでは父の蒙驁将軍に伝者の役割をし馬を走らせたり、信にも話しかけたりとコミュニケーションが取れるようになります。また、合従軍の戦いでは、昌平君の策を柔軟に取り入れて楚の大将軍汗明に勝利するなど、より周りを見て、人の話を聞き入れ、自身の弱点だったところを補って強くなっていくのです。素直で愚直な所に周りが自然と惹かれていく所は、信と似ているタイプかもしれません。

このことからお分かりの通り、いかにも頑固そうな蒙武将軍は人の話を聞き入れ自身の成長に取り入れる能力に長けているのです。また確固たる目標を持っており、性格に裏表もなくブレないので、部下は多くを語られなくても安心してついていく事ができます。

会社やビジネスにおいても、上層部の多くは策士や曲者が多く、権力に胡坐をかき、人として尊敬できる人は少ない事は多々あります。しかし、若い時は生意気でも出世や経験を基に、自分も素直に変わっていく事ができる人間は多くを語らずとも周りから信頼されます。また、こういった人間はいつまでも生き生きとしており、常に熱い志を持っています。

リーダーたるもの、頭も必要ですが、素直で愚直な人柄も必要な事を蒙武将軍は教えてくれました。

#6から連載しているリーダーシップシリーズは次回で一旦区切りとし、次のトピックに移りたいと思います。リーダーシップ編最終回は誰でしょうか。

それでは、また次回。

注)写真はすべて漫画キングダムより引用

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