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漫画キングダムから学ぶ会社経営  #4:ダイバーシティーの強み

本記事は、「漫画キングダムから学ぶ会社経営」と題し、毎回、様々な視点から漫画キングダムとビジネス(特に経営)での共通点及びそこから得られる学びについてまとめていきます。

今回のテーマは「ダイバーシティー」についてです。

昨今、ダイバーシティーという言葉をよく聞きますよね。皆さん、ダイバーシティーを説明できますか。

ダイバーシティーとは、一言で言うと「多様性」です。英語のDiversityをそのままカタカナにした言葉です。つまり、企業においては、人種、性別、国籍、年齢を問わず、様々な価値観を持った人と仕事をしようと言う意味合いになります。人の属性だけでなく、Howの部分、つまり働き方なども含まれます。例えば最近ですと、テレワークなどは良い例になります。日本でもようやくこのような文化が根付いてきましたが、欧米諸国に比べるとまだまだ、大きな差を感じます。

では、なぜ企業にとってダイバーシティーが大切なのか。ビジネスに多様的な視点を取り入れ、活用するためです。同じような考えを持った、同じ国の、同じ性別の、同じ大学出の、同じ世代の人が100人集まるより、多種多様な背景を持った人が100人集まった方が様々なアイディアが生まれやすいですよね。つまり、現代ビジネスにおいては、様々な変化に対する迅速な対応、柔軟な発想が求められ、一人ひとりの柔軟性も大切ですが、組織としての多様性も求められる訳です。

それでは、キングダムを見てみましょう。
第2回の人事戦略でも触れましたが、秦国は非常に多種多様な人材を登用しており、ダイバーシティーの強みを活かしております。これは国としての確固たる目標があり、生まれや身分などに縛られることはあまりにも小事だからです。例えば、山の民の女王楊端和は良い例です。山の民という、平地の人間とは様々な点で異なった背景を持つ人々を受け入れ戦います。趙国の北にも匈奴という恐ろしい民族がいるようですが、趙国は彼らと手を結ぶどころか、日々戦い、戦力をそがれています。これは明らかに王の質の違いでしょう。李牧は上手く犬戎を取り入れていましたが、匈奴レベルではどうしようもできません。

また、各戦においてもダイバーシティーの強みを活かし、戦略を描いています。これは優秀なCOO昌平君の功績です。例えば、合従軍が攻めてきた時、最も重要ではあるが守りに徹する事が求められた函谷関に、老将で守りに定評がある蒙驁将軍、張唐将軍に加え桓騎将軍を配置しました。本来であるならば、柔軟で機転が利く桓騎軍は目的だけ与え、遊軍のように自由に動かすのが、最も効率的で戦略的です。実際、蒙驁将軍は自身が大将の際、桓騎を副将にして戦う時はそのようにしています。そして合従軍のような、多国籍軍が攻めてきた時には相手は何をしてくるか読めない部分もあり、桓騎将軍のような柔軟な将軍の配置が大切になってきます。しかしながら、昌平君をはじめとする軍本部は桓騎軍を身動きの取れない城壁の守りにつかせたのです。ご存じの通り、これは功を奏します。あのように一方的に守る戦局でも、守りに徹するだけでは戦局を好転させる事は難しく、守り側でも相手を攻め戦力をそぎ取る事が求められます。そして、桓騎軍は井闌車を利用し、韓将成恢を打ち取ります(最後は張唐将軍が打ち取る)。これはまさに将軍の多様性がもたらした好例になります。

桓騎

会社においても、少し背景や考え方、価値観が違う人を入れると思わぬところで成果を上げることがあり、それがダイバーシティーの強みになります。細かい事でいちいち目くじらを立てずに、多様性を受け入れる大きさは、経営者にとってもチームを率いるマネージャーにとっても大切です。

という事で、今回はダイバーシティーの重要性について触れました。

それでは、また次回。

注)写真はすべて漫画キングダムより引用

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