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『伝わる英語表現』(長部三郎 著 岩波書店 2001)読書感想文

英語に対する苦手意識は中学生の頃から持ち続けている。一方で、もっと英語が分かる・話せるようになりたいな、という気持ちもある。そんな背景から、英語の勉強しようかな、と思うときがたまにある。

先日、久しぶりに書店をぶらぶらしていたら、この本が目に留まった。

本書のおおまかな目次は以下の通り。

・序章
・第1章:英語と日本語の違い
・第2章:日本語は名詞、英語は動詞
・第3章:日本語は抽象的、英語は具体的
・第4章:「一字一文」の原則
・第5章:英語の構造と日本語
・終章

目次を見れば分かるように、本書は英文法を学ぶものではない。英語で表現することの特徴について学ぶ本といった感じだ。

第1章~第3章では、日本語と比較しつつ、英語の特徴を説明している。特に、第2章の「日本語は名詞、英語は動詞」は学びが多かった。

例えば、「国際情勢」を英語で表現する際は「international situation」とするよりは「what's going on in the world」とする方が“英語っぽい”のだそうな。つまりは、日本語が持つ名詞的な表現をそのまま逐語訳するのではなく、動詞的にいきいきと表現する方が「伝わる英語表現」なのだと言う。

まさに僕は英語を書く際に、日本語で考えた文章を逐語訳していたな、と反省した。この本の第1章の終盤では以下のようにも書かれていた。

ここまでの話では「訳す」という言葉を「単語の置き換え」という意味で使ってきましたが、「訳す」ことは、本来「伝える」ことでなければならないのです。(p32)

僕はずっと日本に暮らしているし、日常的にも日本語を使っている。だから、何かを考えるときも頭の中で日本語を使う。しかし、もしもそれを英語で「伝える」必要があるときは、日本語を英語に「置き換え」るのではなく、伝えたいことは変えずに“英語で表現する”ことを意識しなければならないのだな、と痛感した。

まずは“英語で表現する”ことに自覚的になっていきたい。そして、実践もしていこう。本書を読んで、そう思えた。

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