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命について

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#京阪杯

京阪杯の頃 2023

僕の大好きだった馬、ファンタジスト。彼が競走を中止し、亡くなった京阪杯から、もう、4年の時が経った。彼のことを考えると、胸が締め付けられる様な気持ちになった時期もあった。ただ、今はもう、それだけではない。今年の小倉2歳で彼の全弟アスクワンタイムが、思い出させてくれた。鮮明に、ターフの上で輝く彼の姿を。小倉2歳でのアスクワンタイムの叩き合いは、まるでファンタジストの京王杯2歳の様に僕には見えた。嬉

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あの京阪杯に、あの日のことを心の片隅に抱えながらも、僕は進む。

故安倍元総理の国葬で、菅義偉前総理が言った。
「あなたがいなくても、時は過ぎる。無情でも過ぎていく」

僕は、ファンタジストという馬に惚れ、ファンになり、できる限り現地で見たが、あの日は現地には行けなかった。ただ、今思えば、行けなくて良かったと思う。現地にいたら、一生のトラウマだったと思う。3年前の京阪杯、彼は淀に散った。急性心不全だった。京阪杯の度に、彼のことを思い返す。僕の人生のあの時期は、

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彼の最期のレース、京阪杯が、彼女にとっても最後のレースに。

今でも鮮明に思い出す、彼、ファンタジストの勝った京王杯2歳を。友人と二人で行った、府中。二人とも彼の単勝を握りしめていた。ハナ差凌いだのが判った瞬間(とき)の興奮を、昨日のことの様に思い出す。あの時の2着が、彼女、アウィルアウェイだった。

彼は、突然、いなくなった。遠くへ。僕もいつかは行くであろう、遠いどこかへ。
あれは、ジャパンカップが終わった後、京都の12Rに彼が出るのをradikoで

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