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「伝え方の本質」とは?Part3〜実践!成功曲線を描こう!⑼

※「実践!成功曲線を描こう!」シリーズは、石原明著「『成功曲線』を描こう。夢をかなえる仕事のヒント(以下、成功曲線本)」を引用しつつ、その実践例としてのいちごる自身の経験や本と共に考えたことを紹介するものです。自分の好きなことを副業で始めてみたい!という人をはじめ、一人でも多くの方に参考になれば幸いです。

※実践!成功曲線を描こうシリーズ~マガジンへのリンク~
以下のリンクに、関連記事を順番にまとめています。
https://note.com/yoshi_1golf/m/madb021ee1485

 
※以下、「いちゴル(いちごる)」は一人称として使っております。
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「実践!成功曲線を描こう!」シリーズ9回目。
 

今回は伝え方の本質Part3として、第1章の最後に記載されている内容を取り上げる。
 

ここでいう「伝え方」というのは、「一定のノウハウを人に身につけてもらう」という局面を想定しており、コーチングという領域にも属するものかもしれない。
 

今回も、成功曲線本の内容の紹介→いちゴルにおけるゴルフレッスンでの実践例という順で紹介しよう。
 

1.人を導く黄金律1 の紹介~思考の方向性~

石原さんは、人にノウハウ(例えば、仕事、楽器、スポーツなどのスキル)を身につけてもらい、それを通じて、自己実現を果たしてもらうために、最初に大切なコトとして、「思考の方向性」というものを取り上げている。
 

仮に伝える側が持っている情報が反論不能なくらいに「正しいコト」「有用なコト」だったとする。

これを、受け取る側(部下や生徒)に伝えれば、受け取る側は、そのスキルを身につけ、成長していけるのだろうか。
 

多くの方が、「そうではない」、と直感的に思ったのではないだろうか。

ここでは、伝える側の言っていることは正しいことを前提としているが、それでもなお、伝わらないことがあるのはなぜだろう?
 

その大きな要因が、石原さんの言う「思考の方向性」である。
 

人に教える時に最も重要なことは、あらゆる物事に対し、相手はそれを肯定的に見ているか、それとも否定的に見ているか、その思考の方向性を確認することです。

なせかというと、前向きに何かを教えようと思っていても、相手が自分自身について否定的なイメージを持っていると、その考え方が内に入っていかないのです。

入らない状態の人に、いくら良いことを教えようと思っても、それは無理な話です。

たとえば、人には誰にも大きな能力があるんだよと話して聞かせても、「周りはそうかもしれませんが、私はそうじゃありません。」と言い張られてしまいます。

成功曲線本を描こう。夢をかなえる仕事のヒント(石原明著)p66より

要は、思考の方向性とは言い換えれば、受け手側がその指導なりアドバイスを、「受け取る準備が出来ているか?」ということである。
 
この思考の方向性は、人ぞれぞれ異なっている。

例えば、何でもこれまで出来てきた人は、比較的に思考の方向性に問題はないかもしれない。
 

一方で、例えば、小中高時代の体育での経験からスポーツに苦手意識がある人が「やってみたいな」と思う新しいスポーツにチャレンジするときには、必ずしも思考の方向性が整っていないことがある。
 

同じように接しても、もしかしたら思考の方向性により「よし!俺は出来る」と思って取り組める人もいれば、「そんな風に褒めたって、けっきょくお世辞でしょ?だって、あの子は同じ時間でもっと上手に出来てるじゃない」と心の中で思ってしまっている人もいるかもしれない。
 

後者の場合、その気持ちに寄り添えずに、一生懸命にこちらが「正しいコト」を伝えても、結果は思うように進まない。
 

そうすると、伝え手にも「あれ?なんでかな。いつものようには伝わらないな…」という疑念が生じ、そうするとその疑念は、残念ながら受け手にも伝わってしまい、思考の負の方向性を助長してしまい、より一層上手くいかなくなる、という負のスパイラルに陥ってしまう。
 

以上のような理由で、人を導いていくためには「思考の方向性を整える」ことが重要だと石原さんは伝えている。
 

2.「思考の方向性を整える」のイメージ

さらに石原さんは続けて、思考の方向性の整え方についても紹介している。

ここに2つほど引用しよう。

自分の能力やがんばったらできるという事実に気づくという、思考の方向性を変えてあげるようなアプローチをする必要があります。
中略
ーつまり、「本当はできる」ということを体験させてあげることが、まずは肝心なのです。

成功曲線本を描こう。夢をかなえる仕事のヒント(石原明著)p66-67より

さらに、本人が出来たとき、それに気づかせてあげる伝え方

「できないと思ったことができたよね?それって自分の中に能力があるってことの証明なんだけど、わかる?」

成功曲線本を描こう。夢をかなえる仕事のヒント(石原明著)p68より

3.いちごる的実践例


以上のような思考の方向性について、いちごるで普段考えていることや注意していることを、関連付けてみよう。

まず、僕自身は、ゴルフレッスンにこられるゴルファーの方々は、何かしら「不安」があると思っている。それは意識していようといまいと。
 

例えばいちゴルレッスンに来られる方で最も多い、「未経験者」の方。
 

要は新しく趣味として「ゴルフにチャレンジしてみよう」と思い立った方々(本当にありがたい!)は、新しいことにチャレンジするという前向きな気持ちでいる一方で、

「私にできるかな?上手くいくかな?」
「少し調べたけど、ゴルフって初心者が戸惑っちゃうと人に迷惑をかけちゃうスポーツなんだよね。大丈夫かな?」

といった「不安」がある。
 

また、ゴルフ経験が相当期間ある方でも、わざわざゴルフレッスンにくるということは、自分のゴルフに課題があったり、もっと上手になりたいと思っている。

自身の課題は、長い間解決しなかったものかもしれないし、上手になりたい!という期待は、やはりその裏返しとして、ちょっとした失敗で、大きく裏切られてしまう可能性がある。

要は期待と挫折は背中合わせにある。
 
このような「気持ち」は常に想像していられるように心がけている。

そして、小さな成功(だけどそれは偉大な一歩)を、きっちしと共有するようにしている。
 

ゴルフの場合は、たとえば「空振り」であっても、上達の上では大切な良い動きが含まれている場合が多い。
 

「空振りの中にある良い動き」は、小さすぎる成功であるがゆえに、通常の受講生の反応は、恥ずかしそうにしていたり、思考の方向性が整っていなければ、悲しそうにしていたり、もしかしたらイラっとしてしまっている可能性もある。
 

なので、僕は丁寧に説明するようにしている。
 

「今のはね、空振りだから、ダメなことのように思われるかもしれないけれど、ゴルフの場合は空振りがNGではないんですよ。

特に最初のうちは、ナイスショットと空振りは紙一重。

今のは、空振りではあったけれど、こちらが伝えようとしている動きはキチっと出来てますよ。

だからOKです!」
 
など。
 

そして、「やろうとしているスイングが出来た、そして結果も上出来だった」、そんな時出てくるのは、次の言葉。
 
そそそそそそそそー(そうです、の意)
ほらっ!(ほら、やっぱりできたでしょ?の意)
かんぺきーぃ!
 

これらは、僕の頭の中で表現を選んでいるわけではなく、受講生のナイススイング(これは、見た目も美しい!)と、その結果としてのナイスショット(これも美しい!)を目の当たりにして、心の底から出てくる言葉。
 

僕の心の中に起こっていることは、綺麗な景色を見た時に思わず出てくる「わぁ!」という感動と同じもの。
 

伝える側として、受講生の小さな成功を見つけられるようになった時、こちらが思わず感動する。

その心からの表現は、「不安」と戦っている受講生の思考の方向性を整える助けになるのだと信じている。
 

たとえ、自分自身の能力に懐疑的な方(私には出来っこない、と思っている方)であったとしても、少しでも心が整う助けになると思っている。
(「もしかして、お世辞じゃなくて、本当に私、出来てる?」)。
 

4.おわりに


成功曲線本で石原さんが伝えようとしたことをいちごる的解釈とともに紹介してきた。

成功曲線本に記載の表現(「できないと思っていたことができたよね?」)は、いちごるでも似たような表現で伝えることもあるし、いちごる的実践例は、成功曲線本の状況とは全く異なるかもしれないけれど、石原さんの説明を読んだとき、「まさに僕が無意識にやってきていたことだ! 」 と思えた。

「あなたのやっていることは間違ってはいませんよ」と、石原さんに声をかけてもらえたようでうれしかった。

自分の無意識の言動が、言語化されてそこに書かれていた。
それは、過去の自分の取り組みや、今の取り組みを振り返る際非常に役に立つ。

「思考の方向性」という観点で、自分のやっていることを客観的に見つめられるようになったのは、今もレッスンをする上で非常に役立っている。

次回は、思考の方向性について、もう一段掘り下げて、紹介したい。

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なお、副業ゴルフレッスンで伝えている内容(ゴルフスキルに関するハウツー)については、私設ウェブサイトにて紹介しております。ゴルフ自体にご興味のある方はそちらをご覧ください!☞Web版いちごる!(LINK)

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