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【第一の人生】77の章:産後吹き出す不具合の波

*登場人物*

  • 萬里→主婦(出産後からずっとリウマチのような症状で身体の調子が優れない)

  • 林さん→高校生の時から付き合いがある10才年上の美容師さん(今はオーナーとして2店舗を持っている)

  • 店長→林さんに新店舗を任せられている男の子(推定20代半ば)


実は、出産し分娩室から
入院部屋に戻った日から
まともに眠れてない

生まれてすぐは
皆そういうもんなんだけど
萬里の赤ちゃんが
目を覚ます頻度は
通常とは違う
明らかに最初の子(息子)の時とも違う
その上、この身体の痛み・・・。

症状は実家から
自宅に戻っても続き
赤ちゃんを抱いて歩くことも
ままならなず
赤ちゃんを連れて
一人での外出はできなかった

赤ちゃんの首が
座るか座らないかの頃には
急に親知らずが疼きだし
膿をもってしまい
近所の歯医者へ行ったが
歯根が大きすぎて医大の
口腔外科でないと出来ない
と言われ、また医大・・・。

切開、縫合も必要になる
軽い手術だ
ホントのところ
医大とか特に行きたくない
場所なのに・・・。

抜歯後は熱を出し痛むけど
授乳中なので薬も飲めない
しばらく顔が腫れ上がって
いよいよ外出が嫌だ
顔面の腫れと痛みが引いて
ある程度経った頃
毎日痛みと戦いながら
育児と家事で家にこもっている
そんなモヤモヤ、イライラ気分を
どうにか変えたくて
高校生の時から
15年以上付き合いのある
10歳年上の美容師「林さん」に
連絡した

髪型変えて気分も変えよう
みたいな

一番手っ取り早い気分転換
一人で出掛けることも気分転換

今現在経営している
林さんの美容室への
予約のつもりだったんだけど
なぜか
久留米に支店を出すので
その場所を見て欲しいと
言われた

林さんは
元々隣市が本拠地で
久留米はあまりわからない
とのこと

せっかく一人で外出するチャンスだし
久しぶりに林さんに会う機会でもあるし
まずは行ってみよう

なぜ神主さんとかではなく
萬里を呼んだのかはわからないが
そういえば林さんは
「萬里ちゃんは他の人と視点が違う」
と言い
10代の頃から
時々相談を受けていたなぁ
萬里より10歳も年上で
どう考えても人生の先輩なのに
なぜ相談されるのかは
わからなかったが
萬里の言うことは何でも
すんなり受け入れてくれる

林さんは社会的にも
不動の地位にある宗教団体の
幹部

林さんが言うには
萬里はその団体の考えに沿った
生き方をしているらしい
その教えがどういうものなのかを
聞いた萬里も入信まではしないが
なかなか納得のいく教えだった

そんな教えを
特に知っていたわけでは
無いのだけど・・・

萬里はなにげに仏の道を
歩いていたのだろうか!?

林さんはそんな萬里を
改装前の新店舗へ案内してくれた
久留米に住む人間なら
確実に一度は
通ったことのある場所
パッと人の目に触れる場所で
分かりやすくて
店舗としてはいい所なんだけど

変わった形の交差点角
この交差点は昔から事故が多くて
とても有名だ
しかも、
また現れた三角の土地

萬里「はっきり言って
良くない場所よ。
なかなか空気が明るくならない
ところだから
色調を明るくして
店舗周辺の掃除は常に
徹底してもらいたいね。」

林さん「ん〜そうか〜。
分かった!そうするよ。
ボクも絶対成功させないと
いけないからね。」

『あ~、あの職場思い出す・・・』
獣臭と不調に悩まされた
女社長の三角の形の怪しい事務所

新店舗には若手の店長を
置いて任せるようにして
林さんはほとんど不在なので
萬里が客で行く時は
店内の様子や店員の動きを見て
相談も乗ってあげて欲しい
とお願いされた。

なんか昔から
何かと特別待遇をしてくれる林さん
萬里は林さんの美容室で
専属モデルということで
タダで髪の毛をしてもらっている時期もあった

この日は隣市の
林さんのお店まで行ったが
どちらかと言うと家からも近いし
その後はこの久留米支店に
行くようにする

オープン後
初来店

任せられている店長は
若くてどこか少し頼りない感じ

萬里が予約した日に合わせて
林さんもお店に来ていた
店長へどんな風に萬里を
紹介してくれたのかは忘れたが
ここでもスタッフ用の部屋で
もてなしてくれたりする

だから店長も身内の話や
職場内での悩みやいろんなことを
話してくれるようになった

実は萬里
高校生の時以来
林さん以外の美容師に
髪の毛を触らせたことがない

最初の出会いでピン!と来て
この美容師さん以外の人には
萬里の髪の毛を
扱って欲しくないと思って
十数年経つ

今回高校生の時以来
初めて林さん以外の人に
髪の毛を任せる

案内され
鏡の前の椅子に座った途端
なぜか
違和感と圧迫感が酷い

足元から小さな振動を感じる
何とも言えない
微弱な電流が流れるような感覚
とても不快だ

萬里「店長。
もしかして、この椅子の下
って下水とか通ってない?」

店長「通ってますよ!
なんでわかるんですか?!」

萬里「あ〜。
萬里ちょと敏感なんだよね~
ところで、この店は通常
何人体制なん?」

店長「自分含めて3人です!」

萬里「今日は?」

店長「今日も3人ですよ!」

萬里「・・・。」

ん〜、店に入った時から
4人いるんですけど。
それは
あえて言うまい・・・。

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