見出し画像

#61 あすこまさんに聞いた! おうち読書のお悩みなんでもQ&A

こちらは一部のみの書き起こしです。 読書のコツが満載の「お悩み相談コーナー」は、Podcast限定でお届けしています。

▽本編ではこんなお悩みに回答中

💡子供のポジティブな感想を大切にして、という話から笹沼さんの読む力を育てるにはという質問、国語の問題で問われるのは一般論であり、それは楽しみ方の一つでしかない。というくだりに納得しかありませんでした。

💡53回の風越学園へ取材に行かれた回にあわせて今回のあすこまさんがゲストの会は神回でした!
息子の本の感想が私的には的外れだなと思うと誘導したり、絵本を自分で読まないことに焦りを感じたり、私に刺さる事がとても多かったです。

第59回のゲスト、軽井沢風越学園のあすこまさんに、リスナーさんからの質問にお答えいただきました。 日々子どもたちと向き合っている先生の回答には、読書や子育てへのヒントが満載です!

ぜひ、気になるお悩みをチェックしてみてくださいね。


🧑 あすこまさん
軽井沢風越学園国語科教諭。
自立した書き手・読み手を育てる「作家の時間」「読書家の時間」を担当している。

感想や意見を自分から言えるようになるためには?

💌 点滴穿石さんから
子どもが自分の感想や意見を自主的に考えて伝えられるようになるために、家庭でできる工夫はありますか?
小4の息子は読書感想文を書く時に、「印象的な所は?」と尋ねると、「ない」とか「わかんない」と答えます。本をめくって「この場面はどう?」と聞くとポツポツ感想を言います。
また、自分の意見があっても家族やクラスの中で言うのを嫌がるというか怖がる時があります。

💡 あすこまさんの回答
「自分の感想や意見を自主的に考えて伝えられるようになる」には、子どもがまずそうしたいと思うことが必要ですよね。
これがなかなか難しいものです。「言いなさい」で言えるわけではないので……。
その子が「伝えたい」と思うことはどんなことなのでしょうか?
本の感想は、伝えたいと思っているのでしょうか?
「意見を言う」というのは、「自分は間違うことはない」という自信や、「間違ったことを言っても受け入れられる」という安心感がないとなかなか言えないものです。
学校でも、そういう意見が言えるための関係づくりは難しい。
親子関係はある意味でより一層難しい面もあるかと思います。
「こうすれば絶対にうまくいく!」と申し上げられるような方法は、実はないんですよ。
よくお子さんを観察して、寄り添ってあげてください。

「感想がうまく言えない」というお悩み、ヨンデミーでもよく伺う話なんです。
「子どもがまずそうしたいと思うことが必要」、とても大切だけれどもとても難しいところですよね……。

▽自ら「やりたい!」と思う気持ちの育て方については、ミカタラジオ第43回をご覧ください。

もっとアウトプットを増やしたほうがいい?

💌 ココさんから
本はたくさん読むのですが、感想などの文章はあまり書きません。
インプットが多く、アウトプットが少ないことについて、何かした方がよいのでしょうか?
インプットに対して、アウトプットをどのくらいした方がよいなど、理想のバランスなどはありますか?

💡 あすこまさんの回答
たくさん読むことで語彙は溜まっているし、いちいちアウトプットを義務付けていたらインプットが面倒臭くなってしまうので、あまり気にし過ぎなくてもいいのでは。
ただ、アウトプットを意識すると、インプットが促進されるのも事実。
親子で同じ本について会話するとか、やり取りの中で自然にアウトプットできるといいですね。

あるヨンデミーメンバーは、図書館への行き帰りに、前の週に読んだ本について自然な流れで保護者さまと話していたそうです。
「親と本についての話をした記憶は、それ以外には特にないかも?」とのことでしたが……

それでも、限られた時間の中で、自分の話に耳を傾けてもらえたり、好きなものの話を好きなようにできたりする経験が、「言葉にする」ことの自信として積み上げられていったのだと思います。

子どもの誤読、どう対処すべき?

💌 さわっちさんから
私は東京で小さな学習塾を営んでいます。
今年から、小中学生を対象にした「国語の教科書を課題本にした読書会」を開いています。
子どもたちに文章の解釈を任せてしまうと、誤読をしてしまうことがありますよね。
もしそこで大人が誤読を訂正してしまうと、特に繊細な子は自分の意見を言いづらい雰囲気になってしまいます。
かといって子どもが自分の誤読に気づくまで「待つ」というのも、とても難しいことだと感じます。
小学生くらいの子どもが本の解釈を読み違えている時、国語の指導者としてどんなふうに接したら良いでしょうか。

💡 あすこまさんの回答
いわゆる、「期待されている読み」から外れていることを問題視するなら、それはその子が「一般的にはこう読む」というようなセオリーをまだよく知らないということ。
それは、訂正して身につけるよりも、たくさん読む中で体得していった方がいいのではないかと思います。
訂正される体験って、決して楽しいものではないから。
教師としての立場では、現実的には訂正をすることもあるけど、それは言い方やタイミングなど、相手があってのこと。
普段から自分の意見を言うのが苦手な子が言ってくれたら、訂正しません。 ただ、それでも「他の子の意見を聞く」くらいはするかも。
自分の読みは伝えてもいいと思いますが、子どもにとって大人、特に教師は権力者なので、その差し出し方には気を遣いますよね。

「感想が的外れで……訂正すべき?」というお悩みはよくお寄せいただきます。
読んだ本の感想以外にも、国語の読解問題など、お子さんの誤読と向き合う場面は多いですよね。
そんなとき、お子さんの読み方をまずは受け入れて、そのうえで「私はこう思ったよ」と伝えてみるとよさそうです。

同じことを伝えたい時にも「伝え方」で受け手の印象が変わることは、大人でもよくあること。
お子さんが気楽に「読む」ことを楽しめる雰囲気作りをしたいですね。

なかなかやる気が出ないとき、どうサポートすればいいの?

💌 デュークカブーンさんから
子どものエンジンがかかるタイミングをどうサポートしていくべきか。
子どもたちそれぞれに、準備運動の時間、エンジンがかかった時のスピードなど差があると思います。
では、時間内に何も進まない場合や、進まなさそうだなと感じるとき、あすこまさんはどのような声かけやサポートをされているのでしょうか?

💡 あすこまさんの回答
そういうとき、僕は「待つ」というより何らかのアプローチをしたくなります。
この問題に関して、「保護者として」と「教師として」ではだいぶ違うと思っています。
保護者は大きく構えて待っている方が良いと思うのですが、教師は良くも悪くも評価を下すという立場にある「権力者」です。
同時に、保護者に比べると短期間しか関われない立場なので、その「権力」を適切に使うことを意識しています。
やり方はいろいろで、ある程度様子を見たり、本人に声掛けしたり。
本人には直接アプローチせず、集団に対してアプローチして、それにその子が乗ってくることを期待することもあります。
子どもって、大人によって変えられたいとはあまり思ってないけど、周りの子との関わりの中で自然に変わっていくことも多いです。
だから、あれこれ言いすぎるのではなく、見守るくらいでちょうどいいと思いますね。

お子さんは、クラス・習い事・地域など、保護者さまの見えないところで影響を受けて、思いもよらない成長を遂げていることがありますよね。
それを踏まえて見守ることが大切です。

ラジオ本編ではあすこまさんご自身に関する質問にもお答えいただいています!

最新回はPodcastで先行公開しています。
『おうち読書のミカタラジオ』特設サイト

番組へのおたよりをお待ちしています!

このテーマへの感想や、ミカタラジオ内で取り上げてほしいお題など、ぜひおたよりフォームからひとことでもお寄せください!

▽読書教育の習い事 ヨンデミーオンラインはこちらをチェック!



▽LINE公式アカウント「教えて!ヨンデミー」で、おうち読書のノウハウをお届け!
お悩みはチャットで無料相談できます✨



この記事が役に立ったら、ぜひスキ・シェア・フォローをしてください!
「スキ」を押すと、ヨンデミーの仲間たちが読書教育のヒントを教えてくれます📚✨

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?