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#68 今は「一億総発信時代」!? 知っておきたい子ども世代のコミュニケーションの未来

こちらは一部のみの書き起こしです。 読書のコツが満載の「お悩み相談コーナー」は、Podcast限定でお届けしています。

▽本編ではこんなお悩みにも回答中

✉️ 我が子は読み飛ばしをしています。
でも、それがストーリーを楽しむためなのか、難しいからなのか見分けがつきません。
見分けるには、例えばどんな様子を見ていれば良いでしょうか?

✉️ ヨンデミー受講の兄と同じく本が好きな弟がいます。弟は図鑑がとても好きで、車の中やお風呂から出るとすぐに読んでいます。
ただ絵本を読もうとするとパタンと本を閉じたりどこかへ行ったりしてしまいます。このような子でもいつか絵本を読んでくれるようになるのかちょっと不安です。


「一億総発信時代」を生きていくお子さんたち

この前、「一億総発信時代」という言葉を目にしました。
スマートフォンが普及し、SNSの使用も増え、情報の発信も受信も日常にあふれるようになっています。そんな時代は、誰もが「発信者」になる時代なのかもしれません。

「発信」と聞くと、SNSできれいな写真を投稿をしたり、YouTubeで動画投稿をしたり……「一部の人だけが行うもの」というイメージもありますが、「発信」は実はもっと身近に行われているものなんですよね。

たとえばWebニュースの記事につける小さなコメントや、家族間でのLINEを使ったコミュニケーションも、形としては「発信」の一部です。

オンラインで言葉を交わすことがどんどん増え、それが遠くにいる人にも、不特定多数の人にも届きうる時代といえます。
ここ5年ほどのことを考えてみても、そうした「発信」の増加のスピードはすさまじいもの。

発信が溢れる日常を生きていくお子さん世代には、どんな影響や変化が起きることが考えられるのでしょうか?


発信はスピードが命?

オンラインでのコミュニケーションの大きな特徴は「編集されていない言葉」であることだと思います。

「編集されている言葉」とは……本や雑誌、運営元のしっかりしたWebメディアなどに載っている言葉です。
これは、多くの人の目を通して、言葉のひとつひとつがどんな印象を与えるかが細かくチェックされています。

▽詳しくは「#36 子どもの国語力を伸ばすには「編集スキル」が鍵だった!」でも説明しています。

それに対して、オンラインでの発信は「編集されていない言葉」の割合が圧倒的に多いです。やりとりにはスピードが求められるので、テキストであっても話し言葉に近く、断片的な言葉になりがちです。

その場の流れを踏まえて話が進んでいくので、外から見ると何の話かわからないこともしばしばあります。


新しい「想像力」が必要になる

こうした「編集されていない言葉」が飛び交う環境では、「想像力」がすべてのカギを握るようになります。

たとえば、メッセージで「遊びに行こう!」と送り、「いいよ」という返事が返ってきたときを考えてみてください。
「別にいいよ、いきたいくないよ」という「いいよ」なのか。「いいよ!行こう!」の意味を込めた「いいよ」なのか。

話し言葉であれば声色や表情からも読み取れても、オンラインの場合、特にテキストの場合は相手の様子がわからないですよね。

それを避けるためには「この人は、何を意味して言っているのか?」「どんなことを考えてこれを書いたのか?」ということを、一歩立ち止まって想像してみなければなりません。

対面のコミュニケーションよりも、いっそう注意深い想像力が求められるのです。

このほか「やばい」「大丈夫」などの言葉も、使いやすい一方でプラスとマイナスの両方の意味を持ちます。
一歩間違えるとコミュニケーションのすれ違いを生んでしまいかねないんです。


想像力を育むには、言葉にふれる体験を

では、想像力をつけるにはどうしたらいいのか?
この問いに「読書」が答えてくれるわけです。

「読書を通じた想像力」というテーマは、このラジオでも角度を変えて何度もお伝えしています。
今回取り上げたいポイントは、読書では「編集された言葉」にたくさん触れられるということ。

「一億総発信時代」の断片的な発信のなかでは、本来あるべき「言葉の使い方のお手本」も少なくなるものです。
本であれば、編集を経て読み手にわかるように書かれています。つまり「相手にこう伝えれば完璧である」というコミュニケーションのお手本になってくれるわけです。

その経験があって始めて、省略されたコミュニケーションでも想像力をしっかり働かせることができます。

また、物語であれば、さまざまな登場人物の立場から、ものごとを見る多様な視点を実感することもできますよね。
「相手はどう思うだろう」「自分の言葉はどう見えるだろう」という客観的な視点を育むことができます。

こうした積み重ねが、発信の裏側にある相手の気持ちを察したり、「自分の発信はどう見えるだろうか」と気をつけたりするための想像力を育ててくれるんです。


想像力から自然と成長が広がる

もちろん、想像力の良いところはコミュニケーション面にのみ活きるわけではありません。

あれこれ想像することで、お子さんの知的好奇心をめいっぱいに伸ばしてくれたり、自分だけの世界を心の中に持てる、というだけで支えになったり……想像力を身につけることでもたらされる豊かさは語り尽くせないほど存在します。

▽好奇心を支える想像力については、この回でお届けしています。


お子さんがたくさん本を読み、幅広いジャンルの本を読めるようなる過程で、どんどん想像力が広がっていくはずです。
そのひとつとして、コミュニケーションにつながる「想像力」も自然と身につき、ほかの人との実りある交流を助けてくれるでしょう。

最新回はPodcastで先行公開しています。
『おうち読書のミカタラジオ』特設サイト

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