70年代カルトムービー!カオス怪奇ファンタジー「HOUSE」
今回は、大林宜彦監督の商業映画デビュー作「HOUSE」について。
ハロウィンが近いということで、ホラー映画!でも怖いのは苦手なので、少し前に観た へんてこホラーを思い出して。
あらすじ
夏休みを利用しておばちゃまの羽臼(はうす)屋敷を訪れる"オシャレ"と6人の友人。だがおばちゃまはすでにこの世の人ではなく、戦死した恋人への思いだけで存在し続ける生き霊だったのだ。そして若返るためには少女を食べなければならない。ピアノや時計が少女たちを次々に襲い、羽臼屋敷は人喰い屋敷と化した......。
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なんといってもこの映画は、タイトルデザイン、ジャケが、すっごく可愛いんだ~っ
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全体的なチープさに笑っちゃう88分の悪夢
オシャレ・ファンタ・ガリ・クンフー・マック・スウィート・メロディ。
変なあだ名の、可愛い女の子たちがお家に食べられていくポップでちょっぴりグロな70'sカルト映画。ホラーコメディー。
この映画、一言で表すと・・
「頭おかしくなるわ!!!」です
口の中の目玉、ふわふわとぶ生首、破裂した水道管レベルで噴き出す血、、背景が絵だったり、外のシーンが明らかな合成だったり。邦画特有のじっとりホラーではなく、これは・・・カオス!へんてこ!
こんなチープさ、わざとらしさが、
つじつまがあっていないのにくっつけられた、コラージュみたい。
これは感性がつまった
物語は後回しの、アートだな?
↑指が弾くピアノのシーン。好きでした。
いつの間にか、感情移入していた女の子たちが次々にお家に食べられていく・・!
変なあだ名の個性的でかわいい女の子たちが、襲われていく!
死亡フラグ立ちまくりで、推しキャラなんかも出来はじめている頃だと思うので(みんな可愛い、箱推し)ちょっとハラハラ。
でもどこか緊張感がなくて、不気味だけどいつでも少しメルヘンな違和感 という点では、小学生のときに観た「学校の怪談」に少し似ているかな。
狂ってるな!世界観!!!
アニメをみてる感覚というか。とんでもアニメの中に間違って人が入っちゃったような。
あまりにも奇抜な映画なのでレトロ臭は感じられても、古臭さは感じない。
40年以上前の映画だからこその演出が、最近の映画では色々な意味で観られないものとして、逆に新鮮で新しく感じる。
後半こそ、バキバキにキマっていて圧倒的に不気味なんだけど、どことなくノスタルジーなトーンに包まれた最後は、儚く、美しかった。
まとめ
CM界の魔術師と言われていて、時をかける少女 や 青春デンデケデケデケ でも知られる、大林宣彦 監督の商業映画デビュー作。やりたいことを詰めた、これぞ原液なのか?レベルで濃い!
傑作?駄作?なんてわからない、そこの紙一重の隙間にあるような映画。
1977年の映画ということもあるけれど、最近の映画では色々な意味でまず見られないような演出・・
作り手の感性の詰まったものを、映像作品としてみるのは本当に楽しい!
物語として、というより、映画としてすごく面白いこの作品。ジャケもすっごく可愛い。機会があったら是非観てみてほしい作品です。
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