NOと言う時にも笑顔でいたい
英語で好きな表現がある。
『I'd love to, but...』
訳すと「したいけど…」という感じ。
誘われた時の断り文句として使えるフレーズである。
今までの人生で、断ることがすごく苦手だった。
断る理由がはっきりしていない時なんかは特に、断らない方がいいのかな…という気持ちになってしまう。
今日は家でゆっくりしたいなぁとか、気持ちが向かっていても断るほどの理由にならない時は「…やります!」「…行けます!」と、一拍休んでから『YES』と言ってしまいがち。
英語で誘われた時も、YESかNOをはっきりと言うことしかできなかった。
そんな時の「NO」は、すこし強い響きな気がしてしまって、悪気はないのに自分まで嫌な気持ちにも申し訳ない気持ちにもなってしまっていた。
だけれど、この『I'd love to, but...』という表現は相手の誘いをまずは素直に喜んでいるように感じる。
もしかしたら決まり文句だから、相手にはそんな風に感じてもらえないかもしれないけど、最初から断るよりも断然響きがすてき。
それに、英語であんまり『love』って頻繁に使う単語ではないイメージがあるので、「本当はしたいんだけど」という気持ちがより伝わる気がする。
これを日本語に置き換えてみる。
「今日、ご飯行かない?」
「今日、飲みに行かない?」
「今週末、ちょっと出かけない?」
どんな理由があって断るとしても、『誘ってくれてありがとう』という言葉を加えると響きがすごくいい。
「誘ってくれてありがとう!でも行けないんだよね」
「行きたいけど…今日はだめなんだ、誘ってくれてありがとう」
ありがとうだけではなくて、誘ってくれた喜びを表すのもいいと思う。
「楽しそう!でも都合悪いんだよね…」
「行きたかったぁ、また誘ってね」
「今回は行けないけど、今度はわたしが誘うね!」
断る時の、なんとなく気まずい感じが苦手だったけれど、その苦手に感じていることを克服できたらすごく楽になった。
断ることって、別に悪いことじゃない。
NOを言う時に必要なのは勇気よりも感謝の気持ち。
YESだけではなくて、NOを言うことができる関係性ってすごく気持ちがいい。
相手のことを受け入れるということって、相手の思い通りに動くことじゃない。
お互いの意思疎通ができてこそ、人との関係って築けるような気がする。
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