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ブルックナー音大 指揮科の合格体験記〈オーストリア〉

この記事は、こんな人にオススメ

  • 指揮者になりたい人

  • 指揮科を受験したい人

  • ブルックナー音大を受験したい人

  • 海外の音大を受験したい人

  • ヨーロッパ/海外の音大に興味がある人


この記事でわかること

  • アントンブルックナー私立音楽大学 指揮科について(コース、授業料、受験資格など)

  • 入学試験の詳細(2022年)

  • 受験体験記

  • 合格後の後日談(インタビュー形式)


こんな人が書いています

わたしは、ブルックナー音大のあるオーストリア リンツ在住です。
そして、パートナーはブルックナー音大の指揮科に在学中です。
本記事はパートナーとの共作になっています。
伝聞体で記述すると分かりにくいので自分事のように書きますが、ご容赦ください^^


海外の大学の予備知識

前提として、以下の呼びかたに慣れておきましょう。

  • 日本でいう「大学」・・・学士Bachelor/バチェラー)

  • 日本でいう「大学院」・・・修士Master/マスター)

  • 日本でいう「2学期制」・・・ゼメスター(Semester)



公式サイトより

アントン・ブルックナー私立音楽大学 指揮科(Dirigieren)

指揮科(ドイツ語でDirigieren)は2コースあります。

  • 合唱指揮(Chorleitung)

  • 吹奏楽指揮(Blasorchesterleitung)


指揮科といえばオーケストラ指揮を主におこなう大学がほとんどの中、
合唱と吹奏楽に特化しているのがブルックナー音大の大きな特徴です。
(もちろん、オーケストラ指揮の学習も行われます。)

合唱指揮はゲオルク・レオポルド教授、
吹奏楽指揮はヨハン・メーゼンビヒラー教授による指導です。

わたしのパートナーは吹奏楽指揮コースに在籍しています。


おもな使用言語

授業はドイツ語で話されます。
個人的なレッスンや受講生の多い教養科目は、英語に変えてくれる場合もあります。
※のちほど説明しますが、受験時はドイツ語試験への合格が必須です。

授業料

  • EU/EEA圏の学士: € 363.36/ゼメスター(半年)

  • 第三国からの学士: € 726.72/ゼメスター(半年)

日本人の学生は第三国の料金になります。(授業料の詳細はこちら

2つをくらべると金額の差が気になるかと思いますが、
日本の国立大学の平均は、約240万円~260万円(4年間)ほど。
ブルックナー音大は4年間で80万円ほどと考えると、かなり安いです。

※ディプロマコース、さらなるコースを受講する人は追加で授業料がかかります。


入試要件

指揮科に限らず、ドイツ語以外を話す全ての受験者は、ドイツ語の十分な能力を示さなければなりません。
大抵のドイツ語試験は、下から順に「A1→A2→B1→B2→C1→C2」とレベルがあります。
受験時に、学士はB1レベル(修士はB2レベル)の合格証明書が必要です。

ドイツ語の有効な試験としては、Goethe ZertifikatÖSDなどの試験が適用できます。

ドイツ語試験に関する大学のページはこちらです。


公式サイトより

指揮科の入学試験


試験は3ラウンドで構成されます。
これは指揮科に限らず音楽科全体で共通です。

次のラウンドに進むには、各ラウンドに合格する必要があります。
指揮科の受験の流れは以下のとおりです。

1次審査:動画提出
2次審査:実技試験(指揮、ピアノ)
3次審査:聴音、理論、口頭試験

指揮科の受験に関するページはこちら

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