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星野源の本質を知った話。

綾野剛さんと、星野源さんのW主演ドラマ、MIU404を観た。

私はドラマ「コウノドリ」がとても好きなので、またこの2人が共演する!ってことを知り、観ることにした。私は塩顔の男の人が大好きなので、実に眼福^^カーアクションのあの疾走感がたまらない。2人の正反対な性格のキャラクターがとても良い。

そしてあの星野源さんとガッキーこと新垣結衣さんの大ヒットドラマ「逃げ恥」も再放送をしていたこともあり、なんとなく、星野源さんが気になりだした。彼の曲を聴きたくなった。正直、今までそれほど興味がなかった。本当に「なんとなく」だ。

私は、アーティストとしての星野源さんについてはあまり詳しくない。有名な「恋」とか「SUN」くらいしか知らなかった。恋ダンス、中学の時に踊ったけど今も踊れるかな~なんてことを考えながら、MVとかYouTubeにあったライブ映像を視聴していた。

そして、おすすめ欄に「私」という曲のMVが出てきた。

その曲は、体が勝手に踊っちゃうようなポップで可愛い私の知ってる星野源ではなかった。静かで、寂しげで、うーん、私の語彙力でどうやって伝えよう、、、でもこれだけは言える。私はその「私」という曲を聴いた瞬間から今日までの約2週間、ずっと星野源さんの虜なのである。そして、この源さんの魅力に気づいてしまった今、この熱が永遠に冷めそうにないのだ。


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歌詞

あの人を殺すより
面白いことをしよう
悲しみと棒アイスを食う

あの人を殴るより
イチャついて側にいよう
唇が離れぬように抱く

彼の町見や 美し火や
下等どもが涙の川
この鼓動は何のためか
虫は消えた

私を見や ここに居ては
希望どもが飽きれたまま
死ぬのだけじゃ あんまりじゃないか
喉は枯れた

この人を抱き寄せて
面白いことをしよう
手のひらが剥がれぬように振る

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バックダンサーがいたり、華やかな楽器隊がいるような曲しか知らなかった私にとってこの曲は、アコギ1本。とてもとても静かだ。なのに、芯がしっかりしている。優しさも美しさも感じる。この曲に魅せられた。

”あの人を殺すより、面白いことをしよう。”

冒頭のこの歌詞が、私には強く刺さった。

ちょっと自分にとって嫌なことがあれば、それまで楽しかったことを忘れるくらい塞ぎ込んだ。嫌いな人はとことん嫌いだから人の悪口をたくさん言って、そうするしか、そうやって生きてくことしかできてなかった自分がいた。

そんなことより、”面白いこと” だ。

星野源さんはそう言ってくれた。救われる。本当に。


そしてもう1つ紹介したい曲、たくさんの曲を聴いたが、この曲はMVと共に特に印象に残った。

「地獄でなぜ悪い」


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歌詞

病室 夜が心をそろそろ蝕む
唸る隣の部屋が 開始の合図だ

いつも夢の中で 痛みから逃げてる
あの娘の裸とか 単純な温もりだけを
思い出す

無駄だ ここは元から楽しい地獄だ
生まれ落ちた時から 出口はないんだ

いつも窓の外の 憧れを眺めて
希望に似た花が 女のように笑うさまに
手を伸ばした

嘘でなにが悪いか 目の前を染めて広がる
ただ地獄を進む者が 悲しい記憶に勝つ

教室 群れをはぐれた 重い空を行く
生まれ落ちた時から 居場所などないさ

いつも窓の外の 標識を眺めて
非道に咲く花が 女のように笑うさまに
手を伸ばした

作り物で悪いか 目の前を染めて広がる
動けない場所からいつか 明日を掴んで立つ
明日を掴んで立つ

幾千もの 幾千もの 星のような 雲のような
「どこまでも」が いつの間にか 音を立てて 崩れるさま

嘘で出来た世界が 目の前を染めて広がる
ただ地獄を進む者が 悲しい記憶に勝つ
作り物だ世界は 目の前を染めて広がる
動けない場所から君を 同じ地獄で待つ
同じ地獄で待つ

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この曲から、星野源さんは昔いじめに遭っていたり、パニック障害を起こしたり、クモ膜下出血で倒れたり、壮絶な過去を持っていることを知った。生死を彷徨った時期があったこと、あの素敵な笑顔からは想像できない。

歌詞がどうしたって私にも重なってしまうから、嬉しかった。私のことを分かってくれてる気がした。

”ただ地獄を進む者が 悲しい記憶に勝つ”

なんて強い言葉だ。


彼の曲を、歌詞を、言葉を知り、星野源という表現者の本質を知れた。そんな気がした。

彼の音楽は、明るくて温かくて、生活感の溢れる歌詞がとても大衆的で、だけど少し寂しさを兼ね揃えている。人の弱い所を、地獄の苦しみ痛みを知る人だからこそ、ありきたりな応援歌は歌わない。彼は全てを分かってくれていた。

役者、アーティスト、作家、、、そして1人の人間としての星野源はどこまでもまっすぐで、優しさとユーモアに溢れる人だ。

私の知らなかった星野源は、いつも誰かに希望を与え続けてくれていた。そして私もその1人になったのだ。


彼のことがもっと好きになった。


また久しぶりに恋ダンスを踊りたい^^

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