緊張しいだからこそ書いて伝える
毎月通っていたお気に入りのカフェがもうすぐ移転する。
移転前にいまのお店を記憶にやきつけておきたかったので、昼ごはんを食べにいった。
食べ終えて会計をするとき、店主さんが私のことを覚えてくださっているようだったので、「移転、もうすぐですよね」と言葉をかける。
「はい、少し遠くなっちゃうんですけど、またよかったら来てくださいね」
緊張していた私はとっさに「もしかしたら転勤するかもなんですけど、(少しの間)でも必ず行きます」と答えた。
その少しの間のところで、「あ〜」と笑って首を横に倒した店主さんの表情がさっと目に入る。伝えたかったことは転勤の話じゃなかったのに。
本当は今までの感謝や、新しいお店も楽しみにしていること、必ずまた食べに行きたいことを伝えたかった。
「転勤」と「必ず行く」を逆に言えばよかったなあ、と反省する。
いつもこんな感じだ。人を目の前にすると妙に焦って緊張してしまう性格だけに、頭の中が真っ白になって、浮かんだ言葉をぱっと言ってしまう。そして後から「こう言えばよかった」と反省する日々。
そしてもっと柔らかい笑顔でゆっくりと、相手のことを思って会話がしたいのに、その余裕がないのだよなあ。
そんなうまくコミュニケーションができない私のような人間にとって、書くという表現があることは救いだ。じっくり考える時間をとって、本当に伝えたいことを伝えることができる。noteで毎日書き続けるのにも、そんな理由がある。
だから追悼インタビューでも、故人を慕う人から話を聴き、それをZINEという形で「書き言葉」にしたいと思っている。
書き言葉にすることで、家族や友人の本当に伝えたいこと・素直な気持ちを、これでもかというくらい時間をとって考えて、言葉にしていきたい。
書くという表現手段があってよかった。心からそう思っている。
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