【俳句】それはともかく寝ます
春の星ふくらんでから溶けるバター
飴を噛みくだいて春の夜に入る
コラージュの中の曲がっている目刺
焼野原画家がいていなくなるまで
迷子ではない花菫つかまえた
鶏皮を噛めばひろくなる金縷梅
うすはりのグラスうまれつき白魚
フラットの多い楽譜や春の風邪
さわってもいいような気がする春灯
芸人の膝出っ張っていて日永
初桜さけるチーズをさかないで
ひなあられ軽くて注射待っている
ふらここの鎖ときとしてやさしさ
蒸鰈むかし綴ったアルファベット
泡立てた卵白混ぜる春の雷
連載を続ければ来