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【短歌15首連作】春のはなしにしてはおそすぎる

うまくかけた手紙を持って陸へいくつまり砂糖は甘くこぼれる
わかんない汗が出ている。駐車場とおれば家まですこしはやくつく
躑躅には火がついていてやけどする 中高一貫の男子校おおい
ひらいたらすぐ読みおわるパンフレットきみの宣材写真はずるい
わたしっていうのは海にいたので、コーヒーはあついつめたいどっちもにがて
セーフティーネットのなかに政府があるみたいなことを言いたくないのに
アフリカみたいな庭がほしくてわたしの気持ちはもう動いてる
人見知りばっかりすきで陽炎がもちろんすきだ さかなと人魚
にがすぎるバニラエッセンスを舌に乗せないでっていっているでしょ
かみなりのきみがうらやましい。遠い雷、くだらない免許証
実家っていっても知らない家なのでバナナを吊るす道具があって
容赦しない。くちびるが荒れていることを甘えてるって思うよ 山査子
換気扇の下では電波がわるくなるたばこの煙がふるえはじめた
きみの吸うたばこはらくだの味らしいはやく走ればはやく着く家
生活が終わらなくってじゃんけんですべて決まれば春はおしまい

ものを書くために使います。がんばって書くためにからあげを食べたりするのにも使うかもしれません。