【短歌】実験するわたし(short)
＊2018年短歌研究新人賞応募作からの抜粋です。つくったのは5月くらい。
みぎひだり確認せずに渡る道 感性だけじゃ勝てない相手
ホーミーが聞こえたらそれが合図だ攻め込んでゆけ職員室に
優等生はさみで髪を切られたら痛いと言った、髪まで頭脳
弓道のじょうずな人が食べているアボガドディップ弓を汚した
車座になって語った文化祭 夜を見ていた。隕石よ来い
ベトナムに行って戻ってきた姉は絵を下手に描くような気がする
トーマスがきたらすぐさま逃げなさい汽車にされたくないでしょうから
液体になってしまったおかあさん揺らすと泣いている また揺らす
イベントのたびに渋谷が混んでいるシャーレの中で始まるダンス
握りしめて離してはまた握りしめるダイラタンシー現象うれしい
好きなのか、はいかいいえで言いなさい 溶解度曲線じゃなかった
ものを書くために使います。がんばって書くためにからあげを食べたりするのにも使うかもしれません。