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言葉の宝箱 0568【子どもがいなければ未来につながらない】

『矢上教授の「十二支考」』森谷明子(祥伝社2018/8/20)


教授然とした風貌を持つ非常勤講師矢上“教授”は
理系学部で日本古典文学を教える変わり種にして、ミステリ愛好家。
その教え子の女子大生御牧咲は矢上“教授”から出された
夏休みのレポートの課題にこぶし野町を選んだ。
この町は十二支にちなむ神々に各方角を守られているのに、
なぜか「丑」の方角だけ神社がなく、
南方熊楠の民俗学随筆集『十二支考』にも「丑」の章だけがない。
何か理由があるのか?
フィールドワークに出た咲は降り立ったこぶし野駅で、
ネズミに纏わる不思議な会話を耳にする。


・いつもにこにこしていてくれてありがたいよ。
客商売には愛想のよさが大事 P9

・噂なんてあてにならないわよね。
でも、みんなが言っているうちに、
さも本当のことのようになっていくだけのものだしね P113

・子どもがいなければ未来につながらない P240

・「来たモノ」は「どこかへ去るモノ」 P245

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