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言葉の宝箱 0159【いい人ってのは結局、つまらない人間ってことなんだろうな】

『緑のなかで』椰月美智子(光文社2018/9/30)

青木啓太はしまなみ街道の壮大な橋に心惹かれ、土木工学を学ぶため、
家から遠く離れた北の大地にあるH大に入学。
自治寮に入り、大学紹介の活動、フィールドワークのサークルなど、
友人たちと青春を謳歌している彼のもとに、
母が失踪したと双子の弟絢太から連絡が入る。
あのどこか抜けていて感受性豊かな母がなぜ突然消えてしまったのか。
北海道大学や学生が運営する恵迪寮をモデルとした
H大での日々を通して大学三年生となった
青年の成長と苦悩を描く青春の光と影、北海道を舞台にした青春小説。

・恋というものを知らなかった。
誰かを好きになる感情がどういうものか、いまだにわからない P9

・いい人って、いちばん厄介やなあ!(略)
いい人ってのは結局、つまらない人間ってことなんだろうな P36

・知らないことは知らないままでいい P38

・余計なことを考えなくていい単純作業。
ほどよい疲れが、身体と脳みそに心地いい P44

・ちょっと手の届かないタイプを好きになる P59

・つまらないことを考えないようにするには、
身体を動かすのがいちばんだ P78

・個人の問題ってのは、相対的なものじゃないから P98

・新しい店や建物ができると、前にあったものがわからなくなるよな(略)人って薄情だよな P120

・幽霊より、生きてる人間のほうが怖いよ P150

・人って、本当に突然いなくなるんだな P219

・死の前では、
あらゆることが取るに足らないくだらないことに思えるけど、
だからこそ、大事な人には死から遠い場所にいてほしい P227

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